第2レース
☆第2レース☆
「ヴ、」
誰かが激しくおれの足を引っ張ってる…
しかもなんかめちゃウンコと葉っぱ臭い気が…
意識が朦朧とする中、声のでかいオッサンの声がひたすら耳にこだまする。
「ポンッ」
どうやらおれはどっかの穴に頭から入り込んで、声の主であるオッサンに救助してもらったみたいだな…
なんかまだ目がよく開かないけど、とりあえず御礼言わねーとな。
「ヴァブピッブァ!?」
はぁ??なんかうまく喋れねーんだけど?
ん?
ん??
はぁ?!?
何だよ?これ?まるで馬じゃねーかよっ!?
…
意味はまるで分からない。でも、意味不明ながらにとりあえずは立たなきゃと冷静な自分が居た。
「お?お?なかなか立つの大変じゃないか(笑)」
馬好きな自分は馬の誕生はこんなもんだと事前に理解していたので、馬じゃんと自覚してからの行動は非常にスムーズに出来たと思う。
隣にはおれを引き抜いてくれた主人らしきオッサンとその奥さんらしき女性がいる。
一度気持ちを整理しよう。
要するにおれはコンビニの駐車場であんちゃんの運転する車に引かれて死んだわけだな?
で、生前の願いが叶ってマヂで馬になっちまったわけか。
で、この馬は新しいかぁちゃんなわけだ。
この母馬、子供目線で見てるからかも知れないが、とても優しい目をしている。
今後おれは馬として何年生きれるか分からないが、せっかく念願の馬として生まれたからには、馬のこのかぁちゃんの為にも頑張らないとと心に思ったと同時に、おれのオヤジと母の血統がとても気になってきた。
牧場としてはこれ、かなり小さそう。
ま、でもいっか(笑)
とりあえず今日の所は
神さまありがとうとだけ言っておくわ(笑)