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おれは人間サラブレッド ANATA号  作者: 桐生 ハム太郎
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第1レース

主な登場人物


主人公

【赤城 宗一郎】

たまに居るような人生セミリタイアしたアラフィフ中年。大した生き甲斐も無く、惰力で生きる毎日だが、昔から動物が好きだった影響で競争馬ファンド、通称一口馬主になり何頭かの馬の権利を持ち、それを最近の楽しみとしてたが、ある日、交通事故で意識を失い、気が付くと…


【吉田 勢津子】

元々は競馬なんて全く興味無かったアラフォーだったが、友人の結婚式でたまたま居合わせた宗一郎に一目惚れ。宗一郎の破天荒な性格に手を焼くも、今は宗一郎の馬共々に競馬好きになる。

☆第1レース☆


いつも目にするこの光景。今日もこの道は俺の疲労を増幅してくれる。

どこ居るんだって?

ここは中山競馬場の駅直通の専用通路、通称「オケラ街道」。

そう、今日も最終レースまで競馬場に居て、今、重い足取りで帰るところだ。


「今日のヒバちゃんはちょっと太かったね」

隣でヒババッチャンの感想を言ってるのは、おれの内縁の妻、勢津子だ。

「ホントだよな、あの調教師は馬太らす才能しかないわ。なんだよ今日のヒバオは。腹回りがドラム缶みたいだったぞ」

ちなみにさっきからヒバヒバ言われてるのは俺が一口ファンドで出資をしてる馬の一頭のヒババッチャン号の事である。

今日の最終レースに登場し、3番人気で8着に沈んで人気を裏切ったのだが、今日のレースがまた酷かった。

前走も理想体重より10キロも太い身体で負けてるのに、今日は休み明け初戦でまたプラス8キロ(笑)

レース後のクラブのHPでの言い訳がどうくるか楽しみだ。


「今日も人馬共にケツの毛まで抜かれたわ」

この汚い日本語を帰りのオケラ街道では最低10回は言ってるようだが、この言葉は一体どこで覚えていつから言ってるのだろう…とたまに我ながら感心してしまう。

最初は帰宅中のオケラとケツの毛は禁句と言ってた勢津子も最近では何も言わなくなった。

きっと彼女もケツ毛ツルツルなんであろう。


「あー、次、生まれ変わる時はおれは馬になりたいよ」


これもいつもの口癖だ。

自分の出資馬が惨敗した時は特に馬になりたいネタとケツの毛ネタが多い。そして、こんな下らない愚痴を言ってる内に我々の暮らすマンション前に到着。


「あ、おれ、ちょっとコンビニ行ってくる」

何だか甘い物が食べたい気分だったので家から道挟んで斜め向かいのコンビニに行こうと思い、おれだけ一人コンビニの駐車場に。






「あっ!?」








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