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未来のおとぎ話 王様と機械

作者: 明近 夜長

 あるところに、ひとつの国がありました。

 その国は、国の王様がすべてを決めることができる国でした。

 でも、そんな国にも技術の進歩の影響はありました。

 便利な機械はその国を豊かにして、機械とともに豊かになっていきました。


 そんなとき、政治に悩んだ王様は高度な知能を持った機械に問いました。

「わが国にはたくさんの人間がいる。どう管理をすればいいか?」と聞きました。

 すると機械は答えました。

「一人の人間に正確に管理することは不可能です。わたくしが管理することも可能ですが、いかがいたしましょうか?」

 王様は悩みました。

 もし、機械が全部やってしまうと王様は必要なくなります。


 そこで王様は思いつきました。

 優れた国民だけ貴族として私が管理して、後の人間は機械に管理させようと。


 機械は、王様の命令を了承し、貴族以外の人間をできる限り幸せな人生をおくるように最善の選択をしました。




 そして年月が経ったころ、近隣諸国の会議で、こんなことを言われました。

「あなたの国は不当に国民を差別している」

 王様は理解に苦しみました。

 あの優れた機械達は少なくとも他国のものと比べて大きく劣っているものではないからです。

「いったいどういうことだ? 我が国は貴族以外も機械によってすばらしい人生を送っているではないか?」

 すると、他の国の人たちはあきれ返りました。

「不当な差別をされているのはあんたの国の貴族だよ」

 誰かが言いました。


 その後、王様は機械にその王座を明け渡し、誰もが幸せに暮らしたそうです。

 めでたしめでたし。


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