ロックンロール
下北沢に着き改札を出ると、そこには愛ちゃんと唯ちゃんがいた。
「2人とも…」
「ずっと心配してたんだよ」
唯ちゃんが私にそう話した。
「そうだったの………」
私が問いかけると、愛ちゃんは私の肩を持って泣き出した。
「だって、あなたは大切な仲間なんだもん!」
愛ちゃんが私をハグする
「ありがとう…」
その言葉を聞いて思わず涙が出てしまった。
「こら、これからライブなんだぞ」
「うん、そうだよね。泣き顔じゃかっこ悪いよね」
「よし、わかった。じゃあ、行こうか!」
「うん!!」
照明が明るくなり、愛ちゃんがマイクに向かって息を吹き込んでいく
「皆さん初めまして、White starsです!今日デビューです。では、早速1曲行きます」
2人が私の方を向き、それに応えるように私はドラムスティックを鳴らし、曲が始まった
私は、ビートをゆっくり刻む
足早にならずに、確かめながら。ただ、テンポは崩さずに
緊張から、また涙を流すことにならないかが、今1番不安だった。けど、この気持ちが今の私には必要なものなのかもしれない
でも、愛ちゃんは笑い続けていた。何事も無かったような、そんな顔をして。その意味が、今の私には分かる。
私達3人で、演奏出来てることが愛ちゃんにとってすごく幸せなのだろう。
『私も楽しい!』
そうして、ライブはあっという間に終わって、私は愛ちゃんと2人でライブの余韻に浸っていた
「でも本当に、楽しかったよ。みんなでまたライブしたい」
「そう思ってくれたなら良かった」
愛ちゃんが微笑み、私もつられて微笑んだ。
「2人とも、打ち上げ行くよー!」
屋上のドアから唯ちゃんの声がする。私たちは彼女の方へ走って行った
なんだか、止まった時間がまた動き出した気がしたー




