05.ティタノボアってなんやねん!?
「ティタノボアって何?」
「ティタノボアっていうのは、古第三紀に生息していた、巨大なヘビの名前だ。13mほどの大きさがあったらしい。一生で一度はみたいものランキングtop10にはいってたんだ、今なら◯んでもいい」
私は、彼の言っていることの8割がわからなかった。
まず、古第三紀ってなんだ、授業で聞いたことある気もするが全くわからない、いや、そんなことより死なれたら困る、本当に困る。
それだけは、ほんとうにやめてほしい。
木と木の間を猛スピードで走り抜けながら私は叫ぶ。
「平林!生きろ!流石に異世界でぼっちは辛い!」
そんな会話を山の中で、体操服で全力疾走している謎の二人組が大声でしているのだからただただカオスだ。
そんな中、更に恐ろしいことが起こった。
「ぎゃあああああああああああああああーーーーーーーー」
私の絶叫が山の中に響いて、消えていった。
簡単に言うと私の前でせっせと走っていた平林が突然消えた。
気が済むまで叫んだあと、平林が消えた場所まで行ってみる。
「えーっと、どのあたりだ、、、?あ、ここかー」
私は謎の穴を発見した。
彼は、どうやらここに落ちたらしい。
「うーん、、、、よしっ!」
すごく悩んだ末、私は腹をくくって穴の中に落ちてみることにした。
平林と再会するには入るしかない。
息を止めて、歯を食いしばる。
「わああああああああああああああーーーー」
20秒ほど落下したあと、ボチャッという謎の効果音とともに私は水の中に落ち、なんとかして浮かび上がった。
「え?水?おわったーーーーー」
穴は、謎の洞窟につながっていたらしい。
ここまでは別にいいのだが、水中だとなると話は変わってくる。
何を隠そう、私は全く泳げない、カナヅチなのだ。
しかし、このままでいても、せっかく勇気と根気で穴に落ちた意味がない。
「平林いいいいいいい、いるうううううううううううううううう?」
私は、最大の声量で叫んだ。
叫ぶこと30秒。
私は後ろに気配を感じ、振り向いた。
「え、もしかして、ひらばや、、、いやあああああああああああああーーーー」
この世界へ来てから、叫ぶのは何回目だろうか。
まあ、ここまで来ると予想できるのだが、唐突に謎のモンスターが現れた。
ここまでくると、もはや面白くなってくる。
「え、あれ、もしかして、、お、やっぱりネッシーじゃん、やべーよおお!!!」
水に浮かんで、こちらに向かって近づいてくるそれは、誰がどう見ても、かの有名なネス湖のネッシーに見えた。
ネッシーは、さすがの私でも知っている。
世界的に有名な未確認生物に興奮して、私は逃げることを忘れていた。
ティタノボア(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎