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故郷のために

森を抜けて首長に報告に向かう一行だったが、ファグルは修の事が心配でたまらないようだった。

「それで、首長の家にある秘宝を貰って帰ると故郷が滅ばないってことだから、ファグルにじいちゃんの説得をしてほしくて・・・」

「難しいと思うな・・・結構大事そうにしてるしそいつが居なくなることで森からの侵入を簡単に許すなら渡さないと思う・・・気がする」

『やはりそうであるよな・・・私たちも無理とは思っているが可能性があるのであれば頑張って頂きたいのだ。最悪私も話をつけよう』

『(でもさ、仮に返してもらってもそれはどうやってボスの故郷に持っていくの?)』

修の疑問にボスは固まってしまった。そこまで考えていなかったようだった。急に止まったボスに二人が気づき、ボスが修に聞かれた事を二人に話した。

「そうだったな、目的が達成されればボスは消えるから故郷に持って行けないのか。持って行くまで霊子に還すのは待てば良いんじゃないのか?」

ファグルの答えに今度は修が答えそれをボスが伝えた。

『(それだとボスがこの体を使っている間に俺の意識がなくなる可能性もあるからちょっと一種の賭けでもあるな)』

「ボスは故郷の場所は覚えているかい?近かったら問題はないと思うけどな・・・」

カルゼがボスに聞いた。ボスは少し渋りながらも場所を口にした。ボスの口から出てきた所は、どう猛な生物が数多く生息する沼地を経由しないと行けない場所だった。

「それだと片道四日くらいだったよね。修的に四日はどうなりそう?」

『(ギリギリだね。一応許容期間は五日だからもう少し余裕があればって感じだな)』

そこでファグルがとある提案をした。

「じゃあ俺のとっておきの奴呼ぶか?最速二日半で着く計算だが・・・扱いがムズイ」

本当であればファグルもとっておきは使いたくなかったのだろう、顔がとても険しかった。

「こっちとしては早く修を解放してあげたいから期間が短くなるのは大歓迎なんだけど、何かしら問題があるなら安全に行きたいよね」

『確かにその通りである、私としても早く故郷を救ってやりたいのではあるが、協力してもらっているお主たちの命を危険にさらしたくはないの・・・』

『(その扱いがムズイのって動物?)』

修から疑問が飛んできたが斜め上の疑問だったのでファグルはもしやと思い修に聞いた。

「確かに動物だが手懐けようとは思わない方が良いぞ。五体満足でいられなくなっても良いならな」

その言葉にブルっと身震いしたカルゼに、何かトラウマがあるほどのものだという事を察した修。

『(俺なら出来ると思うんだよな、なんでかわからないけど)』

修からその言葉を聞きファグルはそうか、と思い出したように小剣を腰から抜き修を切りつけた。そう、修には即時治癒の能力がある事を思い出したのだ。中身が変わっても能力が発揮されるのかを確認したようだった。切りつけられた修の体には既に傷がなく血痕すらも無かった。

『すごいな・・・このような能力は今まで見たことは一度もなかった・・・お主何者だ・・・?』

『(何者でもないよ、少しだけ特殊な環境で育った、ただの人間だ)』

一人で問いと回答をしているのははたから見たらおかしい人と勘違いされそうだが、一緒にいるのが警備隊の人たちという事で事なきを得ていた。そうしている内に首長の家に着いた。

「よし着いたぞ、中に入れるか少し聞いてくるから少し待っててくれ」

そう言うファグルは、まず入り口付近の隊士に声をかけて階段を昇って行ったかと思うとすぐに降りてきた。

「入って大丈夫だ、すぐに話をつけれそうだから安心して行こうぜ」

「それなら安心だね!返してもらえるかな・・・」

不安そうなカルゼとボスを見ながらファグルが言った。

「そこを頑張るのが俺たちだろ?」

「当たり前だろ!」

当然と言った風のファグルにカルゼは食ってかかるように食い気味に反応した。どちらも自信に満ちていてこの二人ならきっと大丈夫だろうとボスは信じていた。そして一行揃って首長の部屋へ向かうのだった。

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