表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻蒼物語 ~ファンタズマブル~  作者: K. Soma
第一部 無限の断絶

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/83

結晶少女 56

『おぬし、(わし)に一生を捧げられるか?』

 

「……何を言っている?」

 

『一つだけ、この状況を打破する(すべ)がある』

 

「なんだとっ」

 

『仮契約、この言葉は覚えておろうな』

 

「お前が今、俺の魂石に取り憑いている状況だろう」

 

『そうじゃ。おぬしと出会い、そして助力を約束したあの日、(わし)はおぬしへの影響を最小限に抑え込んだ。それが今の仮契約じゃ』

 

「む。そういえばそんな話を聞いたな」

 

『この仮契約の状態だからこそ、儂らは()()()()()。そのための作業は既に終わった。もう、いつでも仮契約は破棄できるのじゃ』

 

「だからどうしたのだ?」

 

『この状況の打破……それはこういうことじゃ。まず、仮契約は破棄する。そしてその後、()()()()()()()()()()()

 

「ほう」

 

『今度は影響を押さえ込まず……むしろ、最大限に儂の力がおぬしに及ぶように、じゃ』

 

「そうか、それで蒼気の出力を上げられるのだな」

 

『……しかし、そのためにおぬしは……大きな代償を支払わねばならぬ』

 

「代償?」

 

『……そうじゃ。言ったであろう。儂の力を最小限に抑え込んだ結果が今の仮契約じゃ。それと真逆のことをするのじゃから……そうしたが最後、おぬしは一生、元には戻れん……』

 

「そうか」

 

『これは最早、契約というより同化に近い。儂がおぬしの魂石に取り憑くのではなく……一つと化す。……わかっておるよ。難しい選択じゃ。じゃから、戦いの最中で余裕はないが、それでもよくよく考えて結論を――』

 

「む。ちょっと待て。結局、俺が払わねばならん "大きな代償" とやらはなんなのだ?」

 

『じゃ、じゃから言っておろう。おぬしは一生、元に戻れんと――』

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。どうしてそれが代償なのだ?」

 

 

 

 結晶少女は。

 

 言葉を失った。

 

「戦力は上がる。お前と一緒にいれる。よいこと()くめでないか」

 

『……し、しかし! おぬしは一生、儂という重荷を背負うことになる!』

 

「重荷?」

 

『先の話からも明らかであろう! あの者も、あの者の言う父とやらも、儂を狙っておる! お前は一生、儂が原因でそういった連中に付き纏われるのだぞ⁉』

 

「その連中と戦い、勝てばよいだけだ。昔、俺の恩人が言っていたぞ。前を向いて生きる以上、人生は戦いの連続だと」

 

『じゃが、じゃが……!』

 

「むぅ……もしかして、お前の方が嫌なのか? 俺と一緒にいるのが」

 

『そんなことは言ってなかろう!』

 

「そうか。よかった。幾度となく怒らせてしまったからな。実は心配だったのだ」

 

『……お、おぬしはどうなのじゃ⁉ イヤじゃ……ない、のか……? 儂といるのが……』

 

「俺はお前と過ごした一週間、楽しかったぞ」

 

『本当に……?』

 

「ああ。俺には未だ "幸せ" が何かわからないが……それでも、こういう "楽しい" という気持ちは、きっとそこへ向かっている。お前やスピット、ジョヴィエルにアンシェク、パーシィとウィンサ。みんなといるのは、楽しい」

 

『………。………………。………………………。』

 

「おい、どうした」

 

『ありがとう………………()()()()

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ