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スマホ更新なので文章が所々おかしい所があるかもしれませんが、よろしければお付き合い下さい。
この国では翠色の瞳を持つ者の事を[癒し人]と呼んでいる。
なぜならその色の瞳を持つ者だけが携える魔力、治癒の力があるから。
その力は皆10歳になる頃に発現し、王都の神官へと召し上げられるのである。
ーーーはずが、歳を16と過ぎようとして翠の瞳を持ちながら一向に力が発現しない娘がいた。
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「いらっしゃいませー!」
町の一角にあるこじんまりとした食堂に元気な声が響く。
お昼時なのか割とお客さんが入っていて中々の喧騒である。
その中で背が小さく、栗色の髪の毛の女の子が慌ただしく動き回る。
「アジフライ定食1つと今日のオススメ1つですね、かしこまりました!」
先程の挨拶同様、元気な声でオーダーを取っていく彼女はその声に似合う笑顔と[癒し人]の証である翠の瞳を持っていた。
そう、この彼女こそが16歳になっても力が発現せず今に至る[癒し人(仮)]なのである。
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「フィーネ、お昼の時間が終わるから看板を下げてきて頂「はーい!」
食堂の女将さんが言い終わらない内にぱたぱたと騒がしく看板をしまいに走って入口から出ようとした時。
ドン!
入って来ようとしたお客さんと盛大にぶつかり衝撃でその場に尻餅をついてしまった。
「だ、大丈夫かい?」
上からの声に慌てて見上げると、凄く心配した顔の青年が立っていた。
今回の様に1話あたり作文用紙2〜3枚程度になるかと思います。
たまにさらっと読みにきてもらえれば嬉しいです。