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同志スターリンは美少女です!?  作者: 虎の狐
戦後世界
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2話 主要国首脳会議(という名のお茶会)




1950年。この二十世紀も半ばを迎えたこの年に新たな動きが世界にはあった。

それは主要国首脳会議の開催だ。そう、現代で呼ばれるG7と言うやつだ。栄えある主要国首脳会議第一回開催地に選ばれたのはフランス共和国のヴェルサイユだ。会場は何とかの有名なヴェルサイユ宮殿で開かれることとなった。これまた有名なヴェルサイユ宮殿内の鏡の間に会場が設置され、そこで首脳一同会する手筈になっている。

写真もまだこの時期珍しいカラーフイルムで撮ることになっており、後世に残ることだろう。また、別の意味でも凄く貴重な写真となると思う。

何故ならば、まさか首脳全員が美少女及び美女だなんて後にも先にもこの一回だけだろう。




■■■■




1950年6月1日に世界で初めて開催された主要国首脳会議。通称:G7は大変有名だ。それは現代の教科書に載っていることは勿論、別の意味でもこのG7を知らない人は居ないだろう。それほどに第一回の主要国首脳会議は有名だった。

それもその筈。当時の各国首脳の姿がどこからどう見ても美少女であったからだ。勿論、当時のカラーフイルム写真は解像度が非常に悪かったので分かりにくいが、白黒写真も現存しているのでそちらで見ると如何に首脳達が美少女、美女であったかが分かった。

それに、カラー写真の方も現代の解析技術で解像度も現在の写真と変わらないほどに引き上げられていて、今日ではインターネットで直ぐに検索、閲覧することが出来る。

そしてスマートフォンの待受画面にする人(主に男性)が後を絶たない。

その理由は至って単純。首脳らの容姿が現代でも見ないほどに整っており、まさに女神、天使の様相を博していたからである。

その写真は各列強首脳が当時の国力、国際的地位を表した順番で立っており、左からである。

順番にソ連、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアである。

ここから色々と考察できることはあるかもしれないがやはりどうしても写真を見ると目が行ってしまうのは胸である。そう。この写真に写る首脳全員が巨乳と表現すべき胸を持っている。まあ、良くも悪くもそうなってしまったのは薬のおかげなのだけど·······その薬は失伝していて最早再生産は不可能と言えた。よって謎に包まれたままの各国首脳の性転換事件としてもこの写真は有名だった。何せ、これより前の写真はスターリンを除いて全て男性の写真で、しかもおじさんである。

なので一部では別人ではないか?と言う論もあるがそれは現代においては否定されている。

何故なら当時の署名サインが現存していて、それは首脳達が男だった時と同じ筆跡だとして既に確認されていたからだ。


だから、どうやって彼等が女性に性転換したのは本当に謎である。何よりも不可解なのは若返っていると言う事実で、現代でも老化を遅らせることは出来るものの、若返る等と全く出来ない。

にもかかわらず、彼等は本当に若返っており現在でも最後の一人として東條英機·······いや、東條英美は生きている。その姿は度々テレビなどで見られるが、その外見は当時の写真と一切変わっておらず、一部では不老とも呼ばれているがそれが違うのは本人が一番良く分かっていた。


何故ならあの時、こう説明されたからだ。




■■■■




1950年6月1日。ヴェルサイユ宮殿


「いやぁ、皆さん。本当に6年前はいきなり女の子にしちゃってごめんなさいね。」


そうやって謝る美少女はスターリンである。6年前より髪の毛が伸びており、その赤毛は背中の中ほどまで伸びている。


「まあ、今さらだしねぇ。私も若返ったと考えておけば女の子になったと言う事実には目を瞑るしかないよねぇ。」


そうやって言うのはアメリカ合衆国大統領であるフランクリン・ルーズヴェルトである。彼女は金髪碧眼のまさに理想の女神像である。


「それよりも、本当にあの薬は何だったんですか?まさか性転換する上に若返るなんて思いませんでしたよ。」


そう疑問を投げ掛けるのは大日本帝国連邦首相の東條英機。彼女は大和撫子然とした容姿をしていて艶のある漆黒の髪の毛をポニーテールにしている。この場にも着物で挑んでおりバロック建築の代表であるヴェルサイユ宮殿には合いそうもないのだが、そうではなく、非常に似合っていた。


「まあ、我が国の優秀な科学者が開発したとだけ言っておきましょう。」


「ほほう。それは実に興味深いですね!良ければ私にまた贈ってくれませんか?」


そうやって更に不老薬をねだるのは連合王国首相のウィンストン・チャーチル。彼女はこの中でも小柄で150センチほどしかない。彼女もまた金髪で何と赤目である。その姿からはちょっと吸血鬼を想像してしまった。


「考えておきますよ········その時は皆さんにお渡しします。」


「ふむ。まあ、薬の話も良いのですがそろそろ国際的な話をですね······仮にも私達、国際的な立場で話し合う為に来たのですから。」


そうやってド正論を放つのはドイツ共和国大統領のエーリヒ・フォン・マンシュタイン。彼女は銀髪金眼である。中々ゴージャスなことになっている。。その銀髪は腰まである。


「ははは。言われてしまいましたね。」


そう朗らかに笑うのはフランス共和国大統領のシャルル・ド・ゴールである。彼女はまた奇抜な変化が起こり、何と若干桃色の白髪であり、瞳の色は完全にピンクである。最早どこの人種なのかと言いたい。まあ彼女が気に入っているのならばそれでいいんだけど······


「まあ時間も押していますからね。」


相槌を打つのはイタリア共和国首相のピエトロ・バドリオ。彼女が恐らくこの中で一番特異であろう。何と金髪に緑眼であり、心なしか耳も通常の人より少しだけ長くとがっている。さながらエルフである。


「じゃあ、進めますか。紅茶でも飲みながら。」 




そう言って結局本格的な会議が始まるのは皆がお茶会に満足した一時間後からだった。



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