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タツヤに運転させて、自分は景色を眺める…。
そんな自分に優越感を感じる…。
『タツヤさんは、紅葉は好きですか…?』
タツヤは、どちらかと言えば、新緑の若葉色の方が好きだと言う…。青々とした葉の方が好きだと言う…。
クルミは逆に、人生の有終の美を飾るかのような、散りゆく前の最期の美しさを誇るような、そんな最期の輝きを放つ紅葉の美しさに惚れてしまう…。
最期、人間は、どんな形をして散っていくのか…。
最期のキラメキを放つ美しさ…。
その美しさが好きだった…。