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五百文字の小説

エジプト土産

作者: 銭屋龍一

 確かにピラミッドのミニチュアって、それらしいけどさ。タグがメードインチャイナ、ってなってるから却下だわな。えっ、何? 虹色のピラミッドがきれいだって? ああ、飾るの。いや、別にかまわないよ。飾りたきゃ飾っても文句なんてないさ。うん、うん。きれいだね。


 ワイングラスってのも、今一つピンとこないねぇ。ガラス製品は有名なんだろうけど、イタリアのベネチュアってイメージが強いしさぁ。これもメードインチャイナじゃないの? うん? 違う。本物なのか。だったら大切にするかな。えっ、タイ製かよ。だったらもう意味なしだね。えっ、これも飾る。いや、いいよ。飾りなよ。うん、うん。きれいだよ。


 最後はなんだ。ミイラの呪い入りエキス、ってなんだよこれ。小瓶に色つきの液体が入ってるだけじゃん。あっ、これ、製造番号が書いてある。おお、これこそエジプトで作られてる。いや、すごい。本物だよ。本物。えっ、何? 気味が悪いって。で、どうするのさ。もう一回包んで押し入れに入れとけって。意味ないじゃん、それじゃ。えっ、何? 目につくところに置いとくなって? はい、はい。しまうよ、しまいます。

 これでいいかい?


 でさぁ、君のお兄さんってどこに旅行に行ったんだっけ?


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