バーチャルゲーム
こんな風になったら・・・
あるゲームセンターにバーチャルリアリティーのゲームがあった。
このゲームは、自分がゲーム内に入り、自分自身が動くゲームだった。
そのゲームにはまっている。吉田 昇と佐藤 章太の姿が今日もあった・・・
昇は、50回以上、
章太は、80回以上やったことのあるそこそこのベテランだった。
今日も、いつも通りプレイすることにした。
昇と章太は、スペシャルモードを選択した。
スペシャルモードとは、イージーモード、ノーマルモード、ハードモード、スペシャルモードの四段階の一番難しいものだった。
そして、ゲームはいつも通り始まった。
最近、二人はスペシャルモードばかりやっていて、クリアしたことはないが、この間、ゴール手前でゲームオーバーになってしまった。
今回は、やはりクリアを目標にしていた。
ゲームが始まって10分後、二人は変化に気付いた。
「ここって・・・」
そこは、一度もやったことの無い場所に着いた。
昇は、
「行って見ようぜ!」
と、言った。
章太も面白半分で、
「いいよ。」
と、言って進むのだった・・・
しかし、いくら進んでもゴールが現われることはなかった。
ゲームの世界に取り残されてしまった・・・
昇は、
「どこだよ、ここ」
と、キレていた。
章太は、
「やめたいよー」
と言うが、ゲームオーバーになるか、クリアをしないと、出られない仕組みになっていた。
しかし、ゲームオーバーになるには、敵に遭遇してやられなければならないが、いっさい、敵は出てこなかった・・・
出口も見当たらない・・・
二人は、ゲーム内にもかかわらず寝ることにした。
しかし、眠りから覚めても依然ゲームのなか・・・
オレら助からないのかなぁー、と二人は内心、思った矢先、急に空から声が聞こえた。
「どちらかが、ゲームに残り、もう一人は現実の世界へ、送る・・・」
と、言った・・・。
章太は、自分でここに残るといった。
「俺の方がやった回数も多いし、ここを抜けてみたい。」
と、言いだしたのだった。
こうして、昇は現実へ章太は、ゲーム内へ・・・
昇は、現実に戻ってきた。
自分は、急いで店の人へ連絡したが、
「きみ、一人でやってたじゃないか・・・」
笑いながら、答えた。
意味がわからなくなった。
頭の中で考えたが、理解できなかった。
仕方なく、自分は家に帰った・・・
次の日、学校へ行ったが章太の姿が無く、さらに学校中、章太のことを覚えていなかった・・・
その日の夜から、夢の中で章太が、出てきたが、日々日に忘れていく・・・。
とうとう、忘れてしまった。
記憶とは、はかないものだと思う・・・




