舞踏会編パート2
化粧室から出て、会場に戻ろうとした時、
「新田玲羅!?」(しんでんれいら)
後ろから声がした。振り返るとそこには同じクラスだった花園皇太がいた。昔からあったキラキラオーラは更に増しているようだ。
「ああ‥久しぶり。え?待ってもしかしてここのホテル花園君のお父さんが経営してるとこ?」
今更思い出した。ホテルの名前を見てもなんでピンと来なかったんだろうと思う。
「そうそう!やっぱ使える物は使わないと」
花園皇太はフワフワとした笑顔でそう答えた。
「さすがだね!じゃあ‥」
そう言って会場に戻ろうと歩き出した瞬間、わたしはコケてしまった。ヒールを履き直そうとしてふと足のかかとをみると靴擦れで少し血が滲んでいた。
痛みよりも‥恥ずかしくて仕方なかった。
「大丈夫?立てる?」
花園皇太は手を差し伸べてくれた。そして
「ちょっとここのソファに座って待ってて」
と言って走ってどこかへ居なくなった。
絆創膏でも取りに行ってくれたのかな‥
と思ったけど10分が経ち、20分経っても戻って来なかった。
そういえばメイ、今頃あたしのこと探してたりしないかなあ‥そう思い、LINEを開いてみると
“ごめん!木村君と場所変えることにしたから先、ホテル出ちゃうわ!また今度色々話す!”
そんな自分勝手なメッセージがメイから届いてた。
メイはいつも自由人代表取締役だ。たまにイラっとすることもあるけど、今回は少しホッとした。
「ごめん!お待たせ!」
30分経過した頃やっと何やら黄色い袋を持って花園皇太が戻ってきた。
「はい、これ」
そう言いながら花園皇太は袋の中から水色のモコモコサンダルを取り出した。
「これ、履きな」
「え?いいの?幾らだった?」
「気にしないで!こう見えてもお金は結構持ってる方だし。」
冗談ぽい口調で花園皇太は言った。
「ありがとう」
そう言ってモコモコサンダルに履き替えた。今着てるワンピースに合うっちゃあう。
2人で会場に戻るとそろそろ締める時間だからか
「二次会行く人ー」
「どこの店行く??」
みたいな流れになっていた。
正直二次会とか行くタイプでもないからササっと帰ろうかなあ‥
すると花園皇太が
「玲羅は二次会いく?」
と尋ねてきた。
「行かないかな‥ささっと帰ろうかなって今思ったとこ」
すると花園皇太は
「じゃ俺も帰っちゃおうかな!場所は提供したけど幹部とかでもないし!イルミネーションの時期だしせっかくだから大通りの方通って一緒に途中まで帰らない?」
と言った。
「じゃあそうしよっか。」
そして2人で会場をでた。




