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テロ対策は闇が深い!  作者: ソーダ
第三章
86/90

мя́гкий знак

「最期に何か言うことはあるか?」


相澤は逃走車に向かってそう言った。するとグシャグシャになって、横転している車から声になっていない声が聞こえた。なので相澤は声のした所を探した。すると車の窓から人の指が見えた


「さすがにこれは無理だな……」


相澤はその指を掴んで引っ張り出そうと考えたが、明らかに人が通り抜けられるだけのスペースがなかったためそう言った。すると車の中から突然笑い声がかすかに聞こえた。なので相澤は「何が面白い」と聞いた


「面白い? そんなわけないだろ。こんな状況だぞ……」


小さい声でそう聞こえた。なので相澤は「遺言なら聞くぞ。こんな状況だし、助からんだろ」と言った。すると浜地はかすれ声でこう聞いてきた


「お前らはどこまで知ってる?」


「それはお前らが起こそうとしたテロのことについてか?それともゾンビに関することか?」


相澤はそう言った。すると浜地は「なるほど、全てバレてたわけか……」と言った


「当たり前だ。それが専門の組織だからな……。それはそうと、なんであんな事を計画したんだ。お前は有名人だろ? あんなリスク負う必要なかっただろ」


相澤は腕を組むとそう聞いた。すると浜地は少し間を開け、こう言った


「脅迫だ……」


相澤はその言葉を聞くと、何を言っているのかと戸惑った。なので「脅迫?」とそのまま返した


「指示通りにしないと皆殺しにすると手紙がきた……」


「嘘つけ。どうせ潰されたゾンビ愛護団体の敵討ちか、他の団体に大金でそそのかされたんだろ」


相澤がそう言うと浜地は黙った。そして「会社の金庫……」と言った


「は?」


「会社の金庫に手紙を入れてる。それを見ればわかるはずだ」


浜地はそう言った。なので相澤は「そうか……。それじゃあ後は捜査3に話してくれ」と言ってこの場を離れようとした。するとそんな相澤に浜地はこう言った


「捜査3に話せか……。面白いギャグだな……」


「……。そういうことだ……」


相澤はそう言うと浜地が閉じ込められている車から離れ、上条達のいる所へと向かって歩き始めた


「はぁ〜」


相澤は大きなため息をついた。そして小声でこう言った


「テロ対策は闇が深いな……」



浜地警備専門社四階、社長室……


「田宮さん!金庫です!」


そう言ったのは桜井だった。なので田宮は桜井の方を見てこう言った


「開くか?」


桜井はそう言われると金庫が開くか確かめた。するとその金庫には鍵が掛かっておらず、普通に開いた


「開いちゃいました……。えっとこれは……」


桜井は金庫の中に入っている封筒を取り出した。そしてそれを田宮に渡した


「手紙みたいだな……」


田宮は封筒の中から紙を取り出すとそう言った。そしてその手紙を読み始めた


「中身はなんて?」


桜井はそう聞いた。しかし田宮はその質問には答えず、こう言った


「五田、少しの間この場を任せる」


そう言うと五田は作業を中断して「了解です」と応えた


「田宮さん!それで中身は!」


桜井はもう一度そう聞いた。すると田宮は手紙を封筒にしまい、こう応えた


「詳しくは言えん。ただヤバいとだけ言っておく」


そう言い残して田宮は部屋から出ていってしまった。なので桜井は「中身くらい教えてくれればいいのに……」と言った


「仕方ないですよ。金庫の中に入ってるような手紙なんですから」


そんな桜井に九重がそう言った。なので桜井は「でもさぁ、同じ仕事仲間よ。そんくらい教えてくれても良いじゃん」と返した


「確かにそう言われてみれば……」


「朱音ちゃんはまだ短いからアレだけど、私は四年同じなのよ。別にそれくらい良いと思わない?」 


桜井は社長室にある机に座るとそう言った。するとそんな桜井に五田がこう言った


「つまりそれだけの事が書かれていたというわけだ。諦めろ」


「そう言われても……。てか五田さんも何か思わないですか? 五田さんの方が私より長く田宮さんといるのに……」


桜井はそう言った。すると五田は「仕方ないさ。今は捜査官としての仕事をしな」と言い、作業を再開した


『う〜ん。相変わらず真面目だな……。田宮さんとは十年くらい一緒に仕事してるはずなのに……』


桜井はそんな事を思いながら五田を見た。するとそんな五田に九重が「桜井さん!少々手伝って頂けないでしょうか?」と言ってきた


「オッケーよ。ちょい待って」


桜井はそう言うと机から下りた。そして九重が捜査している所へと向かった……



浜地信明はまじのぶあき


俳優、浜地警備専門社社長

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