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テロ対策は闇が深い!  作者: ソーダ
第一章
8/90

How

東京本部、テロ対策部専用室……


「何で照屋廊下にいるんだ?」


少し前まであった出来事を知れない相澤はそう言うと部屋の中に入った。部屋の中に速水しか居らず、その他の人はどこかに調査しに行っていた


「相澤さん。今おふざけしたら死にますよ」


上条は速水をチラッと見るとそう言った。しかし相澤には意味が伝わっておらず、「ん?」と返ってきた


「まぁ、よく分からんが二人は資料読んどきな。そしたら四人で話そう」


相澤はそう言うと近くにあった椅子に座った。しかしその椅子は上条の物で、相澤に机まで占領されてしまった


「邪魔です」


上条は相澤にそう言った。すると相澤は肘をつきながら「俺の席使っていいよ」と言った。なので上条は仕方なく相澤の席に座ることにした


『は?』


上条は相澤の席を見ると心の中でそう言った


「ちょっと汚いけど我慢して!」


相澤は上条にそう言った。しかし相澤の席はちょっとどころの汚さではなかった。机の上には資料が散乱していて、椅子の上にも訳の分からない紙が積んであった


「ちょっとって何か分かります?」


上条は自分の机でのんびりとしている相澤にそう聞いた。しかし相澤は返す言葉がなかったため、何も言わなかった


『さすがに座れないし、立ったままで良いか』


結局上条は立った状態で資料を読むことにした。そして冊子を開いた


『監視部は、ゾンビ愛護団体総長である間勝和昌と研究員の柴本鈴杏、及びゾンビ愛護団体総本部を二十四時間体制で監視する』


渡された冊子にはそう書いてあった。しかしこの冊子にはテロ対策部が調べる人間が書いてなかった


「相澤さん。我々は何をするんですか?」


上条は冊子を読み終わるとそう質問した。すると相澤はこう言った


「それはこれから決める」


「まだテロ対策課が監視する人は決まってなくて……と言っても、重要な人物は監視部が調べてるから誰でも良いらしいんだけどね」


小田切は上条にそう説明した


『そのためのメモスペースか』


上条はそう思い、冊子をパラパラとめくった。しかしその冊子は監視部の内容が一頁、ゾンビ愛護団体の地図が三頁。そして残り全てがメモ欄になっていて、明らかに多かった


『いや、絶対意味ないな』


上条はそう言うと冊子を閉じ、相澤のいる所に移動した。すると相澤は「読み終わったの?」と聞いてきた


「はい。大半はメモ欄だったので、すぐ読み終わりました」


上条がそう言うと深見もやって来た。どつやら二人とも資料を読み終わったようなので、相澤は小田切を呼んで話し合いをすることにした


「小田切、誰監視するか選ぶから来て!」


相澤がそう言うと、小田切は冊子を持ってやって来た。そして相澤に三枚の紙を渡した


「これは?」


相澤は小田切から紙を受け取るとそう言う聞いた。その紙には『ゾンビ愛護団体メンバー』と書いてあった


「これは高坂さんがくれた資料です。ここ一週間、愛護団体本部の建物を出入りした人物をまとめたそうです」


小田切にそう説明されると相澤は一番下の紙を見た。するとその紙には小さな文字で『資料制作……監視部、高坂』と書かれていた


この資料は、高坂がテロ対策部のためだけにつくった物だった。なのでコピーなどは取っ手おらず、相澤が持っているものしかなかった


「大切に扱ってくださいね。それしか無いらしいので」


小田切は相澤にそう注意した


「それじゃあ誰にするか決めようか」


相澤はそう言うと上条の机に三枚の紙を並べた。高坂がくれた資料には、監視部が監視していない十人の名前とその人の情報が載っていた


「と、いうわけで誰を監視したい?」


相澤は三人にそう聞いた。すると上条は相澤の後ろから資料を見るとこう言った


「一番右の上とかどうです?前科もあるみたいですし」


「でも前科だったら左の二人もあるよ」


深見は左に置いてある紙を指差しながらそう言った。するとそれについて小田切は腕を組ながらこう言った


「さすがに三人を監視、調査は無理じゃないですか?せめて多くて二人くらいかと……」


テロ対策部は監視部と違い、この四人で監視と調査をしなくてはいけなかった。なので大勢を調べることはできなかった


「じゃあこの二人でよくないか?対策官への暴行で捕まってるし」


相澤は資料にある二人の顔写真を指差しながらそう言った


「まぁそれで良いんじゃないですか?残りの一人は万引きみたいですし……」


上条は資料を見ながらそう言った


この資料に載っている十人の内、三人が前科ありの人間だった。なので相澤達は、この三人の中からゾンビ対策官への暴行で捕まった二人を監視、調査することにした


「それじゃあ早速調べようか」


相澤はそう言うと立ち上がり、部屋から出ようとした。するとそんな相澤に深見は何処に行くのか聞いた。しかし相澤は何処に行くのか決めていなかったようで、立ち止まってしまった。すると小田切はそんな相澤にこう言った


「監視対象を決めたら監視部に来てと言われています。監視部が持っている資料は渡すらしいので……」


小田切は高坂に言われたことをそのまま伝えた。すると相澤は「そうそう。監視部に行くんだよ」と、言い部屋を出ていった


「あの人大丈夫かな?」


深見はそんな相澤を見てそう言った。すると深見の隣にいる上条がこう言った


「いつもあんな感じですし大丈夫ですよ。多分……」


上条は念のために「多分」をつけてそう言った


上条はテロ対策1に来たときから相澤と仲がよく、今では相澤のサポート役になっていた。なので上条は相澤の不安に思う所がいくつあった。が、毎回相澤はそれらを回避してきているため、今回も大丈夫だろうと上条は考えた……



小田切壮汰おだぎりそうた


ゾンビ対策士長


武器……拳銃

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