表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
テロ対策は闇が深い!  作者: ソーダ
第二章
43/90

Otto

それから一時間後、ゾンビ愛護団体総本部前の建物にて……


「さて、開始まで一時間を切ったね」


そう言ったのは保科だった。すると窓からゾンビ愛護団体総本部を見ていた名取は「今のところ変な行動などはしていなさそうですね」と言った


この監視部の建物には監視官以外にも捜査官と調査官。そして数人の医官がいた



「保科一等、少し狭くないですか?ここ……」


そう言ったのは朝宮だった


この監視部の建物は本来、ゾンビ愛護団体総本部を監視するために使われている建物だった。なのでこの建物に何人も入るという想定がされていなかった


「かと言って、外に待機させる訳にもいかないからな……」


保科は朝宮にそう言った。すると朝宮は保科に「そういえば、何で捜査部と調査部がいるんですか?医官がいるのは分かりますが……」と聞いてきた


「あぁ、それは……」


保科がそう言ったときだった。突然保科の横から「それは現場の調査のためだよ」と言われた。なので保科が横を見ると、そこには天方がいた



「天方さんじゃないですか。お久し振りです!」


朝宮は天方を見るとそう言った。すると天方は「別にお久し振りというほどでもないと思うよ」と突っ込んだ。すると朝宮は「確かに今日の朝会いましたね」と言って軽く笑った



「天方さん。それでその理由というのは……」


三人が会話している所に真野が入ってきた。すると保科は「アレ?真野には説明してなかったっけ?」と言った。すると真野は「いえ、別の方ではないですか?」と言った


『真野じゃないとしたら誰だ……?』


保科は心の中で、誰に説明したのか思い出そうとした。保科がそんな事をしているなか、天方は二人にこう説明し始めた


「この部屋には監視官以外に、建物を調査する捜査部と調査部、そして怪我人を何とかする医官がいるのさ」


天方はそう説明した。するとそれを聞いた真野は部屋の中を見回した。すると確かに天方の説明通りこの部屋には監視官、捜査官、調査官、医官以外はいなかった


「そんな役割分担がされていたんですね」


真野はそう言った。するとその発言に対して、天方は小声で「そんな事はない」と言った。そして先程よりも真野に近付くと、周りの人に聞こえないように小声でこう言った


「元々建物の調査も対策部がやることになってたんだよ。それを捜査部と調査部が無理矢理入ってきたんだ」


「でも何でそんな事を?調査で得た資料なら後で貰えば良いじゃないですか」


真野はそう聞いた。けれど天方もその理由は分からないらしく「そうなんだけどね。悪いけどそれ以上は俺も分からない。ただ、そんな事があったということは事実だけどね」と言った


「なんか捜査部、調査部も変なことしてるんですね」


天方の話を聞いた朝宮はそう言った。すると突然三人が会話している場に誰かが入ってきた



「変な事をしていて悪かったな」


天方はその声を聞くと、すぐに声のする方向を見た


「宗方一等……でしたか」


天方は宗方を見ると安心した。宗方は捜査部の中で一番中の良い人物で、例え今の話を聞かれていても彼なら大丈夫だと思った。すると宗方は朝宮に向かってこう言った


「朝宮さん。他の部署の悪口は小声でお願い頼むよ。捜査部の連中は捜査官であることに誇りに思ってるやつが多いから、喧嘩を売ると面倒なことになるよ」


宗方はそう言うと、今度は天方を見てこう言った


「でも一体誰がこんな話をしたんだろうね。ねぇ、天方さん」


天方はそう言われると、圧に押されつつも「さ、さぁな」と答えた


「まぁ別にこの捜査を謎に思ってるやつは多いから良いっちゃ良いんだけど……」


「謎に思う?捜査官が何故?」


宗方の発言に対して天方はそう質問した。すると宗方は「そりゃそうよ」と言い、天方の隣にある椅子に座った


「ここにいる捜査官は捜査2と捜査4の人だからね」


宗方がそう言うと天方は頭を押さえて「あー、そういえば捜査部はそんなのがあったな」と言った。けれど捜査部の事情を知らない朝宮はこう言った


「それの何が問題なんですか?」


「いや、問題しかないよ」


宗方は朝宮にそう言った。すると宗方に続くように天方はこう言った


「捜査部はねじれてるんだよ」


「ねじれてる?」


真野はそう聞き返した。すると天方は「そう」と言い、頷いた


「捜査部は捜査1から捜査5まであるんだけど、その中の捜査2、3、4が手柄の取り合いをしてるんだよ」


「手柄の取り合い?つまり今回の場合だと捜査2と捜査4が同時に捜査をしている……ということですか?」


真野はそう聞いた。すると今度は宗方が頷いてこう言った


「そう。しかも互いの捜査長が争ってるせいで、情報交換も出来ない。そんな事もあって俺を含めた一部の捜査官は呆れてるんだよ」


宗方はそう言うと溜め息をついた。真野と朝宮は仕事のため、たびたび宗方と会話をしていたが、今みたいに『無』になっている宗方を見るのははじめてだった……


朝宮涼子あさみやりょうこ


三等監視官


常備武器……拳銃

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ