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テロ対策は闇が深い!  作者: ソーダ
第二章
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Cäsar

ゾンビ愛護団体総本部……


『ここは問題ないね」


古河は建物の造りをチェックすると、テロ対策部に無線で報告し始めた


ここまでの任務は順調で、古河が担当する場所はここが最後だった。なのであとはここを脱出するだけだった。しかしそんな古河に誰かが話しかけてきた……



「君、ちょっと良いか?」


古河は突然誰かに話しかけられた。なので声のする方向を見ると、そこには一人の女性が立っていた


「はい。何でしょう?」


古河は無線をつけたままそう言った。するとその女性は古河にこう質問した


「貴方どこの人?」


古河はそう質問されると、自分がここの人間でないとバレたのではないかと思った。しかしまだそうなのかは分からないため、「どこの人とは?」と答えた


「そのままよ。どこの人間かしら?」


女はそう言うと懐からカッターナイフを取り出した。そして刃を古河に向けた


「何を言っているか分かりません。何しろ入ってまだ少ししか経っていないもので……」


古河はそう言って誤魔化そうとした。すると女はその言葉を信じたのかカッターナイフを下ろした。そして古河にこう言った


「あらそう。ならいいわ」


女はそう言うとカッターナイフをしまった。そして古河に背を向けるとスマートフォンを取り出し、誰かに電話をかけ始めた……



『危な、何とかセーフだわ』


古河は心の中でそう言うと出口に向かって歩き始めた……が、少し歩いた所で、今度はがたいが良い男性に話しかけられた


「おい。お前誰だ?」


古河はそう言われると立ち止まった。そして「誰とはなんですか?」と聞いた


この時、古河は今回もさっきと同じように答えていけば逃げられると思っていた。しかし今回はさっきのようにはいかなかった


「言いたくないなら言わなくてもいい。どちらにせよ死ぬだけだからな」


男はそう言うと拳銃を取り出した。そして古河に銃口を向けた


「いえ、その……新入りなんです。私!なので色々と分からなくて……」


古河はそう言うと拳銃を向けられ、怯えている振りをするために壁まで後退りした。そして背中を壁につけると、そのまま床に座り込んだ



「ほう、新入りか……」


男はそう言うと、拳銃を古河に向けたまま近寄ってきた。そして拳銃を両手で持つとこう言った


「新入りがいるなんて聞いてないんだが、それはどういうことだ」


ついに古河の嘘がばれてしまった。しかも目の前にいる男は拳銃を持っており、今も銃口を古河に向けていた


『ちょっとまずいな。でも私にも拳銃はあるからそれで……」


古河は心の中でそう言うと懐から拳銃を取ろうとした



パンッ!


突然男が拳銃を発砲した。しかし弾は古河に当たっていなかった


「なるほど、拳銃はそこか」


男はそう言うと、先程古河に話しかけてきた女に「柴本、ちょっと来い」と言った。すると女が「何?」と言うとこちらにやって来た



『こいつが柴本?』


古河は男の発言を聞くとそう思った。監視部にはゾンビ愛護団体のメンバーを何人か監視していた。その監視対象に『柴本鈴杏』という女がいた


この『柴本鈴杏』はゾンビ愛護団体総本部の何処かで、化学兵器を作っている危険人物だった。しかし正面からバッチリとれている写真を古河は見たことが無かったため、女が柴本だということに今気づいた



「こいつの懐に拳銃がある。それを取ってくれ」


男は柴本にそう指示した。しかし柴本は古河から拳銃を奪おうとしなかった。それどころか男にこう言った


「この人、新人だよ。私の質問にそう答えてたから」


「それはない。新人が入ってきたなんて情報、聞いてないぞ」


男は古河に拳銃を向けたままそう言った


「それもそうよ。だって数時間前に来たばかりなんだから」


『え?』


柴本の発言を聞くと、古河は心の中でそう言った


「ほう、お前の連れか?」


男は柴本にそう聞いた。すると柴本は「そう」と言いながら頷いた。すると男は「それはすまねぇな」と言うと拳銃をしまい、何処かへ行ってしまった



『一体何がどうなってるの?これは……』


男と柴本の会話を聞いていた古河はそう思った。柴本は確かに監視部の監視対象になっている人物だった。けれど、何故かその柴本が古河を庇ってくれていた。なので古河はどういうことちなっているのか分からず、戸惑っていた。するとそんな古河に柴本はこう言った


「いつまで座ってるの。そろそろ立ちなさいよ」


柴本はそう言うと古河に手を差し出した。なので古河は柴本の手を掴み、立ち上がった


「ど……どうも」


「いえいえ、そんな事より埃ついてるよ」


柴本はそう言うと古河の服についている埃を払い始めた


「……………………」


突然柴本がそう言った。しかしあまりに突然だったため、何も聞き取れなかった。なので古河は「え?」と言った。しかし柴本は何も言わず、ただ微笑んでいた



「え?ええ?」


古河は何がどうなっているのか分からず、そう言った。すると柴本は古河の服にあるポケットを軽く叩くとこう言った


「それじゃあね」


柴本はそう言うと何処かへ行ってしまった



『今のは一体……』


古河はそう思いながら、柴本に叩かれたポケットに手を入れた


『ん?これは?』


古河はポケットの中に何か入っていることに気が付いた。しかし今やるべき事は、この建物からの脱出のため、とりあえずゾンビ愛護団体総本部の敷地から抜け出すことにした……



古河夏美こがなつみ


三等監視官


武器……拳銃

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