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テロ対策は闇が深い!  作者: ソーダ
第一章
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Charlie

テロ対策1専用室……


杉谷はテロ対策1専用室に入った。そして相澤に資料が読み終わったか聞いた。すると相澤は「全然読んでない」と答えた


「今回のはそんなに酷いの?」


杉谷は自分の机に資料を起きながらそう聞いた


「アンリミテッド クソ!書いた人の頭を疑うね」


相澤がそう言うと上条が「無制限のクソって何すか?」と突っ込んだ


『今回のはそんなに酷いのかしら?』


杉谷はそう思い、相澤から渡された資料を見てみた。すると杉谷も相澤と同じように顔がこわばった


『あ、そういうことね。納得』


杉谷は資料を見ると心の中でそう言った。そしてその資料をそっと机の上に置いた


「相澤さん。ちょっと見せてください」


上条はそう言うと相澤の持っている資料を後ろから覗きこんだ


「これ分かるか?」


相澤は資料を読んでいる上条にそう聞いた。すると上条はこう言った


「これ対してこと書いてませんね」


上条はそう言うと他の紙も見た。けれどすぐ相澤に返すとこう言った


「この資料、大切なことは一切書かれてませんね」


相澤はそう言われると一瞬固まってしまった。そして、これからはこの仕事を上条に任せようと思った


「んで、一応聞くけど何て書いてあるの?」


相澤がそう聞くと上条は再び資料を見た。そしてこう言った


「調査の期間、報告先、注意事項などですね。因みにこの注意事項というのは本当に意味ありません」


「その注意事項って紙何枚か分かる?」


相澤は上条にそう聞いた。すると上条は紙の枚数を数え始めた。そして数え終わるとこう言った


「五枚中四枚半ですね。なのでこの資料のほとんどはゴミですね」


上条がそう言うと相澤はこの資料を持った。そして上条にゴミと言われた紙を破き、ゴミ箱に捨てた


「それは調査が終わってからのほうが……」


杉谷は心配そうにそう言った。例えこの資料がゴミだったとしても、調査が終わるまでは所持しておいた方が良い。杉谷はそう思って言ったが、相澤はこう言った


「どうせ使わないよ。それに予備ならあるし」


相澤はそう言うと後ろにある棚を開けた。そして中から黄色のファイルを取り出すと、それを杉谷に渡した。杉谷は何だろうと思い、そのファイルを開くとそこには先程の資料のコピーがしまわれていた


「コピーしてあるのね」


杉谷はボソッとそう言うとファイルを閉じた


「それより役割分担しなくていいんですか?相澤三佐」


突然杉谷の近くにいた女性対策官がそう言った。すると相澤は慌てて「それじゃあ分けるよ!」と言った


「別に分け方は適当で良いよね?」


相澤はみんなにそう聞いた。そして批判がなかったため、適当に振り分けることにした


「上条、いらない紙とかある?」


相澤は上条にそう聞いた。すると上条は机の中からぐしゃぐしゃになっている紙を取り出した


「いらない紙ってこれしかないですけど……」


「まぁそれで良いよ」


相澤はそう言うとその汚い紙を受け取り、紙を十個に切り分けた。そしてその紙に皆の名前を書き始めた


「相澤さん。何してるんです?」


そんな様子を見ていた上条がそう質問した。すると相澤は名前を書きながらこう言った


「役割決めだけど?」


相澤はそう言うとペンを置いた。そして書いた名前が見えないように紙を伏せると、それを三つに分けた


「はい。それじゃあ右からA班、B班、C班って覚えてね」


相澤はそう言うと紙をめくった


「A班はゾンビ愛護団体総本部の調査を、B班は愛護団体の資金源の調査を、C班は愛護団体の監視。という訳で各自、分かれな」


相澤はそう言うと先程読んでいた資料をしまった。すると上条が机の上に置いてある紙を見ながらこう言った


「適当に決めるってそういう意味だったんですね」


「まぁたまには良いじゃん。面白いし」


「面白くはないと思いますけどね」


上条はそう言うと、自分の担当を確認してから席に座った


「それじゃあ今回の調査よろしく頼むよ」


相澤は上条の肩を叩くとそう言った



相澤の決めた役割分担はこうなっていた


『A班、秋好、佐田、田渕』『B班、杉谷、照屋、速水』『C班、相澤、深見、小田切、上条』


この三つの役割の中で、C班は大変になりそうだったので、相澤は四人振っていた


「よりによって監視とは…… 夜間はやりませんよね?」


上条は相澤にそう聞いた。しかし相澤はその質問には答えず、何故か目をそらせていた


「やるんですね」


上条は力なくそう言った。すると相澤はそんな上条にこう言った


「大丈夫。監視部にも手伝ってもらうから」


「いや、それで良かったとなると思いました?」


上条は相澤にそう言った


監視部、これは危険だと判断した組織、団体を監視している集団である。なので任務上、テロ対策部と共に調査をすることがあった


「それじゃあC班の人はついてきて。監視部に話を通しに行くから」


相澤は立ち上がるとそう言った


このとき上条は、まさか今日から監視をするのかと考えた。けれど、さすがに何も用意していないのに監視をするはずがない。上条は自分にそう言い聞かせながら相澤の後を追った……



相澤嘉明あいざわよしあき


三等ゾンビ対策佐官


武器……拳銃

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