神録伝承[Topic10【歪み】]
Topic10【歪み】
『歪み』――それは、『存在する』のに『分からないもの』。とある星の言葉で、『神隠し』『異世界転移』『運命の悪戯』なんて呼ばれてるけど、二十四神縁から見れば、それらの元凶こそが『歪み』なの。
そしてこの現象は、どんなに観察しても、どんなに管理を徹底しても、『調整・把握できない』不可知な事象。
これが、『至上神』――あたしはまだ詳細を知らないけど、『二十四神縁より上の存在の影響で生まれたモノ』だっていうのは、どうやら確からしいわ。でも、それがどういう理屈で発生するのか、何を引き金にして起こるのか、どうすれば止められるのか――誰にも、何も分かっていない。
これは関しては、『神録伝承』を読んでも、クエスが長年管理してても、『正体も原因も分からない』。
記録がない。制御方法もない。消す方法もない。……じゃあ、そんな『歪み』をどうするか? って、当然、議題に上がったらしいんだけど。
導き出された答えは――『放置すること』。
それが、二十四神縁にできる唯一の選択だったみたい。……ちゃんとした理由の一つは、この『歪み』、地上の子達だけじゃなくて、『神族全体にすら影響を及ぼす』ことが原因なの。
地上での出来事で例えると――
『誰かが突然いなくなった』
『他者から見えなくなった』
『過去が変わっていた』なんて事態だ。
また、『何かがおかしいのに、観察する二十四神縁ですら誰も気づけない』ことすらあるみたい。
『観察に長けている』と自負できる二十四神縁からすると、はっきりいって『異常』の一言に尽きるのよね、これ。
それも、いつ、どこで、どの生物、神族が巻き込まれるか分からないっていうのが、更に異常なわけよ。
クエス曰く、「こればっかりは、考えても分からない」って、珍しく明確な弱気発言だったのよねぇ。
ひ……ひと、こと? ……あ、一言だッ!! ……いや、独り言か!?(パニック)
「ふぅ、書けたぁ。……………………短いけど、大丈夫、だよね? 『歪み』については、知ってることがそもそも少ないし、内容というか、雰囲気的にふざけられなかったけど…………あれ、何だろ? 最近のくっそ長い『記録』ばっかり書いてたからか……なんか、ものっ足りない! あ、ヤバいっ、身体が急にムズムズしてきた! あー、書きたいっ!! ……でも、書くことがもうないッ!! うわっ駄目だっ! 書けないと改めて意識したから、ますますムズムズがぁ~!! あ~、あぁぁぁ~!! 字をッ! なんでもいいから字を書かせてッッ!! ……でもっ、何を書くか律儀に考えちゃうあたしの性格が憎いぃッッッ! あぁぁぁっ~~、誰か『案』をちょーだーーーいっ!!!――」




