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えりふぇいと・大図鑑  作者: 仙台赤べこ
断章【神録伝承】
11/41

神録伝承[Topic6(1/2)【天神・魔神~天使・悪魔と星々の個性】]

今回は長いので二分構成です。2/2が『追記』になります

すごく『興が乗った』回になってます


Topic6【天神・魔神~天使・悪魔と星々の個性】


 今更ながら、白状します。実は――天主神(あたし達)の仕事ってほっとんどないの! 実際に管理してるのは、下界の各星を担当する神族達で、天主神の仕事は、滅っ多にない『銀河規模のバランス調整』っていう、中でも最重要クラスの役割を担ってるわけなのよね!


 途中の記録からずーとっ、『これ、印象操作しちゃってる? 下界の神(下のこ)たちの手柄横取りしてる?』って思ってたから伝えられてよかったわ! ふぅ、やっと書けたぁ!


 ……まぁ、仕事があってもクエス(ボス)達がほとんど片付けちゃうからどっちにしろ関係ないか? あはははは――ッ!!(過去の過ちを思い出し周辺を警戒)


 っほ、誰もいないか……。はい、というわけで今回は、『下界の()達』について記録していくわ。

 ――まず前提として、『天神/魔神』以下の()達はみんな、元々『()()()()()()()』だったということ。そのため、下界の神の見た目は、『九~三頭身の二足歩行』だったり、『四足歩行の獣型』『「それ、体?」って言いたくなるようなドロドロで形成されたモノ』と、色々といるの。


 そして、天神や魔神の影響を受けて生まれた、『()()()()()』がいる。それが『天翼族(天神由来の種族)』と『魔族(魔神由来の種族)』。天翼族と魔族の誕生には、いくつかの理由があるけど、それは後に書く『追記』でするわね。


 ちなみに、あたし達『二十四神縁』は、『人』の形でしか生まれないらしいの。しかも、身体的に『成長』するとかしないとか……。


『人』の姿の訳を、オーラとシルヴィーに加え、セレリアとアリアも『理由は知らない、けど知ってる』と、謎かけのような言い方で話してくれたわ。その確信のある物言いから、根拠になる『なにか』があるらしい。

『なにか』について聞いたけど、三神(さんにん)には『自分で見つけなさい』的なことを言われちゃった。


 けど、『そういうの』がないアリアは――

「『()()』の最初のページを読めるようになればわかるよー! えへへへ!!」って、笑顔で教えてくれたの。……意味深に隠していた三神が浮かばれないが、まぁ、いいや。


 アリアの言ってた『それ』――『神録伝承(ライブラリ)』に関することらしいから、それは別の『記録』で記すことにする。だからここでは割愛!


 ――さて、逸れたけど、本題に戻るわね。……えーと、ごく稀にだけど、『星の子』の中には、()()使()()()()()()()()()()宿()()()がままいるの。

 

 そうした子は、特別な『監視対象』として、寿命や戦いで命を落としたり、『禁則事項』を破って『神罰』を受けたりした場合――その『魂』は死後、とある星で『黄泉』と呼ばれる選別場を通り、最終的には『天界の神』の手で回収されるのよ

 一応、簡潔に書くとこうなる――『死後→ 黄泉→ 天界へ回収→ 天使化』、こんな感じ。


 でも、こうして魂を回収するだけでは、地上に生じた影響(偏った均衡)を収めることはできないわ。だからこそ、天神と魔神は『力の均衡』を取るために、地上の者たちに『神の力』を与えるようになったの。例えば――

○天神:『神聖術』や『加護』を授けて、天翼族と主に人類を支援

●魔神:『魔眼』や『契約』を施し、魔族と悪しき者を誘惑


 こうして戦力の均衡を保つことで、地上での影響が過剰にならないように調整するってわけ。

 もっとも、『恩恵』が地上に広まった理由には、いくつかの要因があるの(……まぁ、その星自体が『ファンタジー寄り』なルールになってるのも大きいかも?)。


 まず一つ、『戦争の激化によるバランス調整』。

 天神と魔神は、戦争の均衡を保つために『適した個体』――天神側なら『多種の人類』、魔神側なら『魔物と一定数の人類』に『恩恵』を付与し、戦力を調整するの。その結果、恩恵を持つ者が増え、その世界では『恩恵(それ)が当たり前の価値観』として定着したのね。


 そして二つ目、『神々の信仰競争』よ。

 天神や魔神は、地上の子達(信者)から『信仰』を集めることで力を増す存在だから、意識的か無意識かはともかく――『自分に従う者に恩恵を与え、力を誇示し、更に信仰者を集める』、って流れができているのよね。


 少し意地が悪く見えるけど、こうした積み重ねがあったからこそ、地上の子達は『恩恵=神からの贈り物』って認識が当たり前のように受け入れられたのかも。……天主神(あたし達)が恩恵を付与したら、一体どうなっちゃうのかしら? 力が強すぎるから副作用とかあるかも?

 

 ……っあ! ここで思い出した余談なんだけど、あたし達が『とある星』で知って、こっちで『創る』、『漫画』や『ラノベ』『ゲーム』の作者やアイデア出しの大半は実は――

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 どちらの存在も、『肉体の記憶』はほぼリセットされているけど、『魂』にはわずかな『前世の記憶』が刻まれてる個体がいるのみたいなの。

 だから、多くの者はそれを『自分で考えた創作』だと思っているけど、実際は、『前の世界の記憶』が無意識化に呼び覚まされているだけ――要するに、それを『記憶』ではなく『発想』として捉えているだけなのよ。


 だから、あれらの創作作品(アニメやゲーム等)は、実は――過去の異世界で真実に起きた出来事を元に描いている(書いてる)ことが多いの。

 あたし達から見れば、『アニメやゲームに似た世界』っていうのは、『歪み』の影響によって『魂や肉体が転移』し、『過去のアニメ・ゲーム(現実)世界』に飛ばされているだけってわけ。下界の子達はそんなこと知らないでしょうけどね!


 ……まぁ、そうして『信仰』や『バランス』を取ろうとした結果、天神と魔神の戦争が頻繁に発生し、漫画設定よろしくなファンタジー世界としての戦乱が起こる仕組みになったのね。まさに『秩序 vs 混沌』って感じよ。……何かこう書くと、うちのルーク(残念男神)が思い浮かぶうえに敗北濃厚なんだけど……。


 ごほん、えーっとね。二十四神縁(あたし達)としては、地上がどれだけ荒れようが、正直『下界の神々』の領分だから口出ししないのよ。

 あたし達が手を出すのは、『惑星規模での均衡』が崩れる時か、『下界の()からのヘルプ』がある時だけ――クエス(ボス)も『その範囲なら問題ない』って言ってたし。


 でも、これに対しオーラとかシルヴィー、セレリアもだけど、『不必要な争い』とか『(天と魔が起こした)自作自演の戦争』なんて評価してたわね。この三神(さんにん)は『象徴』柄、仕方ないのかも……〖秩序〗と〖守護〗の男神の癖に、ここに名前が挙がらないルークは、やっぱり残念すぎるわ……。


 でも、正直言うとね――あたしもそうだし、今じゃ神殿のみんなもかな?

 あのキューに無理やり読まされたり見せられた『下界の創作物』――アニメや書物だけど、似た世界や一部実話を題材にした、言わば参考資料ね――あれで下界の子達の、神殿(ここ)から見ただけじゃ伝わらない『心情描写』や『行動の動機』を学ぶようになってから、星の動向を気にする者が増えたと思うの。


 けど……あたし達は惑星規模でしか干渉できないから、ただただ『もどかしい』思いをするようになっただけなのよねぇ、はぁ。


 ――脱線に継ぐ脱線で、もうわけわかんないけど話を戻すわね。えーっと――(読み返し)そうっ、『黄泉から魂を神が回収する』ってところから!

 補足すると、ここまで面倒な工程を踏むのは、下界の生物が生きたまま『神界』や『神本体』を見てしまうと、次元が違いすぎて脳がショートしちゃうからなの。


 ちなみに、象徴〖進化〗などを付与された銀河系ならば、天界へ回収した『特別な魂』を、天神・神が何年か保管・管理すれば自然と『天使』へ進化するわ。



 でも、大抵のそうでない場合は手間がかかるの。

 まず、天神自らが『結界梱包した魂』を『神域』まで持ち込み、そこで天主神(あたし達)の誰か(うちだと『セレリア』が担当化してる)に『刻印』をもらわなきゃいけないの。そうすることで、『魂』は『天使』への昇格が許可され、晴れて『神族』に仲間入りするのよ!


 んで、『刻印作業』が終わった後は、希望が無ければ『天使』(悲しいが雑用)の不足している星へ斡旋されるし、希望があればそのまま担当の星へ瞬間送還してあげるの。

 ……あ、ちなみに『神族』っていのは、『天使/悪魔』~『二十四神縁』のまでを含めた全体を指すわ。


 ――さて、お次は『魔神』達についてだけど、丁度さっきシルヴィー先生の授業で習ったばかりだから、信憑性の高い情報を書いちゃうわね。


 まず、『悪魔』と『天使』には大きな違いがあって、それは――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

『天使』が面倒な工程を経て誕生するのに対し、悪魔は『生物の心が深く堕ちる』ことで生まれる存在なの。その最大の理由としては――


『魔神』の居る『冥界』が、概念的な話、()()()()――つまり『()()(・・)』にあるからなのよ。






『神界』っていうのは、二十四神縁(あたし達)の居る『神域』『冥域』のような場所を指すわ。

 そして、『天界』は天神達の住処で、その名の通り『天空』に存在するんだけど、地上の生物とはあまりにも離れすぎているわけ。そのせいで、天神以下の存在が宿す『神気(『神力』の下位互換』)』に対する『耐性』が、地上の生物にはほとんど備わっていないのよ。


 だから、神以上の存在が地上の者と直接干渉することは難しく、通常は『魂』を介するか、『夢』の中でしか接触できない。他にも、一部の星では『巫女』や『特定の信者』を通じて『神託』する、という形でしか、その力を伝えられない制限があるのよね。


 その点でいうと、『魔神』達は地上に対し『親和性』が高くなり過ぎたの。その影響で、地上に暮らす生物も無意識のうちに馴染んでしまったみたい。

 簡単に言うえば――

・地上の生物は『負』の感情を抱えやすく、それに飲まれやすい

・感情には上限はあっても、下限は存在しない


 この二つが合わさることで、生物は底なしに堕ちていく可能性があるのよ。

 なぜなら、地上の子達は魔神の宿す『邪気』がしみ込んだ土地――いわば『()()()()』に住んでいるからだ。

 だからこそ、生物は地上にいながらでも、悪魔に『闇落ち』できるのよ。


 そして『天使・大天使』もまた、元は地上の生物であり、心がまだ未成熟なため『悪魔の誘惑』や『心が病んでしまう(これは仕事のし過ぎじゃない?)』ことで『堕天』してしまう……そういうことらしい。



備考1

『天神・神』が傍で『魂』を保管・管理する理由は、『慣れていない神気を魂に馴染ませ、定着させる』ため。



備考2

 天使への『進化』と『昇格』の違いは、正直ないわ。とある星の日常で例えると、『届け物の受け渡し時にハンコがいるか、いらないか』、その程度の違いよ。

『刻印』とは、前記の『備考』に書いた、『『神気』を馴染ませる』工程をなくし『定着させやすくする』ための短縮処置と思ってくれていいわ。



備考3

『天神・神』が『闇落ち』することはないらしい。進化の過程で『魂』や『心』に『プロテクト?』のようなものが付いたからじゃないかと思われる。

 そこは、シルヴィー先生も確証がないっぽかったけど、『今までで一度も天神・神が『堕天』したことはない』って、最年長のクエス(ボス)が言ってたから、そうなのかもね。


 あたしの予想だと、単純に『天使(反抗期)から(大人)になることで誘惑に負けなく(分別がつくように)なった』んじゃないかしら?




~次へ(2/2)


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