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第一印象はヤバいやつ

期間が空いてしまったので初投稿です。

 あの後興奮している先輩を宥めつつセイラのことを先輩に紹介するために一度家に戻ってきた。


「失礼するよ!!!」

「先輩、声が大きいです。あまり注目は集めたくないんですが」


 先輩は僕の声など聞こえていないかの如く家に上がっていく。一度は落ち着いたはずだったがここにきてテンションの高さがぶり返してきたらしい。このままセイラに会わせて大丈夫だろうか……。


 そんな風に僕たちが、というより先輩が騒いでいると部屋の奥からセイラが顔を出してきていた。


「あの、ノア?騒がしかったから何かあったのかと思ったんだけど……。えっと、その人はノアの知り合いの人?」

「ああ、騒々しくてごめん、この人は――」

「初めまして!レディ!ボクの名はミカ・バレッジだ!可愛らしい君の名前を聞いてもいいかな?」

「え、えーと…セ、セイラです。」

「セイラ嬢か!可愛らしい名前だ!君、魔法少女なんだろう!?固有魔法はどんな魔法なんだい?ドレスのデザインもきっと可愛らしいものなんだろうな!魔本を見せてもらうことはできるだろうか!?他にも――」

「えっ?えっ?」


 先輩が完全に暴走している。セイラも先輩がなぜ魔法少女のことを知っているのかと困惑しているようだし止めないとな……。まあ、困惑の理由の半分くらいはテンションにあてられているだけのような気もするけど。


 仕方ないので先輩の肩をたたきながら僕は先輩に声をかける。


「先輩、落ち着いてください。セイラが戸惑ってます。」

「うん?ああ、ごめんごめん。興奮しすぎていたみたいだったね。うん、大丈夫もう落ち着いた」

「本当ですか…?セイラ、いきなりでごめん。この人はミカ・バレッジ。僕の先輩で今回の件で協力をお願いした。こんなでも一応頼りになる人だから」

「こんなでもはひどくないかなあ?」


 そういって先輩はカラカラと笑う。今さっき魔法少女に会った興奮でおかしくなっていた人の言葉ではない気がするがそれは今はいいか。


「改めて自己紹介させて頂く。ボクの名はミカ・バレッジ、天才アリシア・バレッジの子孫にして科学者だ。今回はこのノア君から相談を受けてね。君の力になる為参上した。もちろん君がこの国にいることは誰にも口外しないことをバレッジの名に誓おう」

「ミカさん…、ありがとうございます!でもなんで私に力を貸してくれるんですか?」

「ふふ、魔法少女(きみたち)が困っているなら助けることに理由なんて必要ないのさ!」

「は、はあ…?」


 セイラは先輩の言葉に首をかしげているが先輩は何故か得意げだ。……まさかセイラも助けてもらう理由が先輩が魔法少女狂いだから、などとは思わないだろう。

 僕はため息をつきつつ、話のためにテーブルへと座った。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 その後、僕は昨日あったことを先輩に説明をした。


「というわけでその『葬送の魔法少女』のことを僕たちは探しているんですが、先輩はその魔法少女がどこにいるか知っていますか?」


 僕が先輩に尋ねると先輩は少しだけ考え込むように押し黙ると僕たちに聞いてきた。


「……うーん、申し訳ないけどボクも専門は兵器開発だからね、一応うちの部署は魔法少女との関りが深いけれど、とはいっても実はそこまで詳しいわけじゃないんだ。だから君たちに教えることが出来るのは噂とボクの推測だけだ。それでも大丈夫かい?」

「はい!大丈夫です!お願いします!」

「うん、ありがとう。じゃあ早速だけどその魔法少女は第一兵団の研究室にいるのは間違いないと思う」


 第一兵団、その言葉に僕の顔が険しくなるのを感じる。


「あそこは魔法少女自体の研究室だからね…、君の親友は一応捕虜の扱いのはずだが正直に言ってこれからどうなるかはボクにもわからない。最悪の場合はモルモットだろう……」

「そ、そんな!?」


 先輩の整った顔を怒りに歪んでいくのがわかる。先輩は第一兵団のことを蛇蝎のごとく嫌っている。第一兵団の研究が魔法少女の存在解明である以上魔法少女狂いの先輩とは水と油の関係だった。


「第一兵団ですか…、ならなおさら早く動かないと不味いことになりそうですね」

「ノ、ノア!早くルナを助けないと!」


 セイラが青い顔で僕に話しかけてくるが、第一兵団か……あの部署は皇帝直轄の部隊だからそう簡単には侵入することはおろかコンタクトをとることも難しいだろう。


 僕がどうしたものかと頭を悩ませていると目の前の先輩はニヤリと笑いながら僕たちに話しかけ来た。


「安心したまえ、作戦がある」

「……作戦、ですか?一体どうやってですか?あそこは先輩も知っての通りそうやすやすとは入れないですよ?」


 そう僕が言うと先輩は笑みをさらに深めてこういった。


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