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魔法学校の不適格者〜現代魔法と失われた魔法  作者: 天羽
第1章 始まる運命
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第4話 入学式

 出雲もどうしたらいいのか悩んでいると、予鈴のチャイムが校舎内に鳴り響いた。その音を聞いたクラスメイト全員は緊張からか顔が強張っているようであった。


「緊張してきた……どんな先生が来るんだろうなー」


 出雲やクラスメイト達がそんなことを考えていると教室のドアが静かに開いて、そこから男女二人の教師が入って来た。


「みなさんこんにちは。私が担任の御手洗龍雅です。そして、こちらが副担任の東雲藍先生です」


 突然入って来た男女二人組の教師に驚いている生徒達だが、自己紹介を二人がしたことで始まったんだなと実感していた。龍雅は耳までかかる黒髪に端正な顔立ちをしていた。黒い眼鏡が印象的な優しい雰囲気を感じる。また、愛の方は小柄な体型ながらもそのスタイルの良さがスーツ越しからも分かり、茶色の肩にかかるまでの長さをしており、童顔な可愛らしい顔をしていた。


「みんなこんにちは! 只今紹介された東雲藍です! 今年から赴任しました。みんなと同じ一年生なので、よろしくね!」

「はい、ありがとうございます。面接試験で私とは会った人がいると思いますが、東雲先生とは初めてだと思うのでみんなで楽しく過ごしてくださいね」


 龍雅が言ったように、出雲は面接試験に龍雅と会っていた。その際の質問にて使える属性魔法は何ですかという質問があった。その際に出雲は使える属性魔法はありませんと答え、生まれた時に淡い白色の光を纏ってましたと答えていた。龍雅はその答えを聞くと、目を見開いて驚いていたように出雲は感じていた。


「あの時の面接官の人だ……俺の担任の先生になるのか」


 出雲が二人の担任教師を見ていると、龍雅がこれからの説明を始めた。


「これから体育館で入学式を行い、次に教科書の受け渡しを行います。そして、最後にオリエンテーションを行って本日は終わりです」

「では、体育館に行きましょう。右側の列から順に外に出てください」


 出雲達は藍の指示に従って廊下に出て行く。そして、先頭を歩く龍雅の後ろをクラスメイト全員がついていく。本校舎の玄関口から出ると、草木の良い匂いが出雲の鼻をくすぐる。


「この空気好きだなー。あっ、右側の庭園の側に体育館っぽいのがある! 他のクラスの人達が入っているから、あそこが体育館だな」


 出雲が体育館を見ると、自身の通っていた中学校にもあったような普通の長方形の体育館であった。出雲達は体育館に入ると、新入生分の椅子が並べられていた。その椅子はクラスごとに分けられており、立て看板によって椅子が指示されていた。


「俺達のクラスの椅子はあそこか。座るか」


 出雲は一年一組と書かれている看板の前に置かれている椅子に座る。出席番号順なので、出雲は中盤の辺りの席に座る。


「一年生だけでも結構な生徒数だなー。あっ、照明が消えていく」


 出雲が周囲を見渡しながら緊張をしていると、体育館の前方の舞台にある演台の上に置かれているマイクに向けて、舞台の端から初老の老人がスーツ姿で歩いてきた。


「みなさん、ご入学おめでとうございます。私は校長の不破征十郎と申します。みなさんはこれから多くの楽しいことや辛いこともあると思いますが、精一杯頑張って未来に進んでください。私達教師陣はその未来への歩みを支えていきます」


 校長の話を聞いた出雲は、この学校に入ってよかったと感じていた。属性魔法が使えない中ではこれからの学生生活において不安しかないが、それでもまだ可能性はあると思うしかない。校長の話が終わると、副校長がこれからの流れや学生生活での注意点を話し始めた。出雲はその話を聞きながら早く終わらないかとそわそわしていた。


「以上が学生生活において注意して欲しい点である。何かあればすぐに担任の教師などに報告や相談をして欲しい。それでは一クラス毎に教室に戻ってくれ。それと、入学おめでとう。君達のこれからの君達の努力に期待をする」


 副校長はその言葉を言うと、舞台から降りて教師陣がいる場所に戻った。そして、龍雅が出雲達に一組から戻るぞと言った。その声の通りに、出雲達は教室に向けて戻る。


「入学式ってもっと騒ぐ感じかと思ったら、意外と淡々と終わったな。もっと盛り上がる感じかと思ったんだけどな」


 出雲が盛り上がりに欠けると思っていたが、周囲のクラスメイト達は緊張したや国立中央魔法学校高等部に入学したんだなと思い思いの言葉を発していた。


「さて、教室に戻ってきて早々悪いが教科書を配ろうと思う。全ての教科書を配るから忘れずに持ち帰るように」

「今から配るから準備してねー!」


 龍雅と藍が大きめの段ボール五箱を運び込んで、そこから一冊ずつ取って生徒に配り始めた。前方の生徒から後方の生徒に教科書を回していく。出雲も例に漏れず配られた教科書を後ろに回そうとすると、後ろの席に誰もいないことに気が付いた。


「あれ? 俺の後ろに誰も座ってない。そう言えば体育館に行くときも後ろに誰もいなかったような?」


 出雲は後ろの席の人がいないのはどういうことだろうと悩んでいた。出雲が悩んでいると龍雅が思い出したようにそうだと言葉を発した。


「そうだ。一つ言い忘れていたことがあった。黒羽君の後ろの席にはもう一人生徒がいるのだが、本日は家の仕事の都合で来られないとのことだ」

「そうですね。特例ですが校長先生も承認されているので、本日は休みとなってます」


 出雲は特例って凄いなと考えていた。どんな人が特例でいるのか考えるも、答えは一向に出てこない。答えが出ないことは考えるのはやめようと思い、配られた教科書類を通学鞄の中に入れていく。


「配られた教科書が多いから、うまい具合に重ねないと入りきらない!?」


 出雲は配られた教科書を通学鞄の中に隙間を駆使して入れていく。他の生徒達も教科書類をしまっているようで、龍雅と藍の話をあまり聞いていないようであった。その様子に気が付いた藍が、一旦話を聞いてと言った。


「気持ちは分かるけど、一旦話を聞いてーお願い!」


 藍がそう言うと、生徒達は教科書をしまう手を止めて、龍雅と藍に視線を向けた。生徒達全員が龍雅と藍の方向を向ていることを見た藍は、一枚のプリントを配り始めた。


「今配っている紙は時間割なので、明日から早速始まる授業の教科書類を忘れないでね!」


 出雲は時間割が回ってきたので、その紙をよく見ることにした。

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