アイノヒ
感想などお願いします
私は眉山すだち。今日は7月24日だ。なんの日かわからないが彼氏にデートに誘われた。
そして、今いるのはひょうたん島クルーズだ。上から見るとひょうたんみたいになっているようだ。
「どうだ。橋のイルミネーションは。これが青色発光ダイオードの力よ」
彼が言った。
「そ、そうね。綺麗ね」
当たり前すぎて見逃していた魅力だ。なぜなら塾から帰る時いつも通っていた道だからだ。
「そうだ。蕎麦屋行かないか」
ひょうたん島クルーズを降り、彼が提案する。
「そ、そうね」
相変わらず彼がどうしたいのかわからない。これはデートコースなのだろうか。徳島出身の私にはわからない。彼もそのはずなのにワクワクしている。そう。この近くに美味しい蕎麦屋があるのだ。そしてその蕎麦屋に来ると彼がこう言った。
「今日はなんの日か知ってるか?」
私には見当がつかないので、
「なんの日なの?」
と聞いてみた。
「藍の日だ」
彼が言った。
「愛の日?」
私はラブストーリーのあれ?って思った。
「阿波藍の日だ。でも同じあいの音を持つ。だから今日プロポーズしようと思って」
彼はこう言った。呆気にとられて何も言えない。
「好きだ。結婚してください」
彼が藍染のハンカチから指輪を取り出しながら言った。もちろん受け取った。大好きだったからだ。
「もちろんよ。不思議ね。見慣れた風景も一緒にいる人によって変わって見える。最高の日よ」
私は微笑んでいった。