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第2話 ロケットパンチで打ち上げ花火の巻

  誰もいない実験室。そこに15人ぐらいの男が入ってくる。 男1人が大声でみんなに言う。


「よくぞ集まってくれた。これより、陰祭ユウキの能力研究を開始する」


  陰祭ユウキ。人型戦争兵器、多才な能力を秘めている少年である。


「前日に研究した消しゴム投げみたく、今日も能力研究をする! 」


 ちなみに俺は能力は使いたくない。一歩間違えれば人を殺すかもしれないからだ。さっきから仕切っているロイはそこを理解しているのか?


「聞いた話によれば、彼はロケットパンチを打つことができるという。今日はロケットパンチの威力について研究しよう」


 さぁ、今日は誰が死んでしまうのかな?(まだ博士以外は誰も死んでいない)


「じゃあユウキくん、頼んだよ! 」


 手首をにぎりしめ、ロケットパンチを打つ体勢にでた。


 発射!ーーーーーポロっ...


 手がコインのように床へ落ちる。今日は調子が悪いようだ。


「ふっ...その程度か?」


 煽ってきたのは、クラスの中二病である立花ラック。眼帯をつけ、左手に包帯をかっこよく巻いている。


「いいか? いにしえの龍を出すにはこうすることだな!! 」


 と俺と同じく手首をにぎりしめた。


「ハァァァァァァッ!ーーー」


 もちろん、何も現れない。なんなんだいにしえの龍って、草しか生えないわ。


「ふっ、今日は調子が悪いようだな!」


 今俺と全く同じことを言ったぞこいつ。


 そこでロイが床に落ちた手を拾い


「これは人が投げれば威力はないんじゃないか?」といった。


 それはありえない。投げてみればわかるが...



 ぽいーーーー ドカアァァァァァァン!


 実験室が穴だらけになり、大変危険な状況となった。言わんこっちゃない。手の中には本体から抜けた時、ある衝撃を受けたと判断すれば大爆発を引き起こす爆弾が埋め込まれているんだ。ちなみに言えば、ロケットパンチで加速したうえ、物体に当たればその物体とその周りへのダメージは大きいぞ!


「こ...こんな爆発よりも...俺のいにしえの龍は...すごい...んだぜ...?」


 残念ながらこんなもんじゃない。おそらく国ひとつ消滅するであろう。というよりいにしえの龍はなんなんだ?


「まぁ、こうなってしまうことは予想していたさ! 」


 馬鹿野郎、お前が投げなかったらこんなことにはならなかったんだぞ。まぁここまでで済んだのは幸いである。さぁ、実験室がこうなったというのはどういうことかわかるだろう。先生に土下座しなくてはならないのだ! ということで土下座しに行ってきまーす。


 今晩、我々はまた集まったのだ。今回は結構大きなプロジェクトとなりそうだ。


 計画はこうだ。俺がロケットパンチを上はめがけて発射、その先にはドローンがあり、それに当たればドカン。空中で爆発、つまりロケットパンチで花火を作ろうということだ。


「よし、安全確認おっけー!これよりロケットパンチ花火を始める! 」


 あくまでロケットパンチがする爆発はただの破壊的爆発、綺麗な爆発ではない。

 絵面は酷いものだろう。まぁ、少し試したくなるな。 俺はドローンめがけてロケットパンチをした。さぁ、どうなる...


 ピューーーーーーーッ ・・・


 手はドローンもろともうえへ上がってしまった。あまりの速さにドローンに反応せずこのまま宇宙まで行った。あまりにも予想と違う結果になってしまった。


「...今日はこの辺で、終わろうか...」


 また右手を作らなくてはならない、ロケットパンチを打つたびに右手を自分で作るからめんどくさい。仕方がない。


 誰もが失敗して終わったと思っていたが、この後とんでもないことがおこったのだ!


「美しき月だ」


 ラックは月を眺めて感心していたら月が大きな音をたてて爆発したのだ! 黄色に輝く月が赤く太陽のように燃えてなくなった。消えた月にみんなが驚きと困惑を表した。


「とんでもないことが起きてしまった...」


 俺は頭を抱えてため息をつく。また月が作られる日を待つしかないな!


 実験結果:ロケットパンチは取り返しがつかない惑星キラーだ!



 第2話、ロケットパンチで打ち上げ花火の巻 完



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