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I can fly!!

サイコロハウスの前でリム先生の魔粒子授業が続いています。


『この世界にいる通常の生物にはこの魔粒子を見ることができません。しかし、自然と体内には取り込まれ、取り込まれた魔粒子は生命活動の補助に使われます。おそらく、徹さんがいた魔粒子の希薄な世界の生物よりもこのせいで運動能力は高いでしょうね。ただ、魔粒子ありきの生活が基本になっているため、一気に体内の魔粒子を失うと昨日落ちていた鳥のように満足に動けなくなるんです。人間のように知能の高い生物で、かつ感受性の高い者は体内の魔粒子を感知でき、これを操作できるようです。あたしや徹さんも、より体の近く、手や指に魔粒子を纏わせれば、加熱や冷却、変形なんかのより繊細な操作ができますよね。』


「確かに、遠隔操作での加熱は難しいな・・・でも、できなくはない?、練習あるのみ・・・かなぁ」


徹はテーブルの離れたところにおいたコップの水に魔粒子をいれ、加熱しようとしていたが、苦戦している。


『あ・・・もしかすると、操作している魔粒子に意識を完全に移してしまえば・・・簡単にできるかも?』


「そんな幽体離脱みたいなこと・・・・できるのかな?、ま、ものはためしだ。」


徹ははなれたコップの中の魔粒子に両手を向けたまま、目を閉じて。全神経を集中した。


(オレはコップの中にいる魔粒子。魔粒子・・・・・)


すると瞼は閉じたままのはずなのに視界が開けた。目の前には徹自身が目を閉じて両手をこっちに向けている。


『おぉぉ、できた?』


これまでも、遠隔操作する魔粒子で物質を取り込む際、なんとなく魔粒子の周りのことを知覚できていたが、今は完全に自身が魔粒子になったような感覚だ。


『うまくいったみたいね。』


リムが魔粒子のオレに近づいてきて手をふっている。


『その状態なら、コップの水を加熱するのは簡単なんじゃない?』


『そうだな、やってみるか・・・・うわ、あちぃ、あちち・・』


周りの水を熱するように念じると一瞬で水は沸騰し、泡だった。


『気のせいよ、熱いはずだと思い込んでいるからそう感じるの。そんなはずないって思えば平気になるわ。』


『いや・・でも・・あれ、ほんとだ。』


『おめでと、これでできることが増えたわね。』


『ありがと、、っと、これって、もしかして自由に空を飛べるんじゃね?』


徹の意識を宿した魔粒子はコップから飛び出して大空に旅立った。


『I can fly!!、やっぽぅ。』



真っ直ぐに上昇すると、やがて周りに魔粒子が漂い出した。どうやら、リムの収集範囲を出たようだ。下を見ると草原の中に不自然に土が露出した景色が確認できた。その中心に茶色のサイコロハウスも確認できる。


白いものが視界を横切った。昨日食べた鳥が飛んでいた。咄嗟に鳥の体内から魔粒子を収集した。


ドサ!、


なにかの落下音に徹の本体の意識が覚醒させられた。音のした方に目を開けると気絶した鳥が落ちていた。


「・・・・とったどぉおおお!」

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