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火竜を救え

神風丸の上で休んでいたハーピーたちが飛び立った。


それに向けてトオルは手を振る。


「ありがとう。またなぁ!」


「「「「またな、トオル、さかな!」」」」


ハーピーも手を振り替えしてくれたが、手が翼なため、バランスを崩して、あわてて立て直していた。




「トオル、左舷後方から魔物が近づいてくるわ。距離3000。」


「ん、ちょっと見てくる。」


トオルは魔粒子に意識を移すとそれは外へ飛び出した。




20メートルほどの典型的な赤い竜が、5メートルほどの恐竜のようなもの三匹に襲われていた。


(赤い竜は、火竜か?、小さい方はワイバーンだろうな。)


トオルはワイバーンに襲われ、傷だらけになった火竜と目があった気がした。


『たすけて、お願い。たすけて』


頭の中に直接、助けを求める少女の声が響いた。




パチリ、


トオルは操縦席で閉じていた目を見開いた。


「火竜がワイバーンに襲われている。たすけるぞ、カエデ、操縦をたのむ。」


「了解」


トオルはカエデと操縦を交代すると。左舷後方へと行き、ハッチを開いた。


ビュオオ


激しい風が吹き込んでくる。


遥かかなたに僅かに火竜とワイバーンらしきものが絡みあうのが見える。


「ここから狙撃する。リム、ミチル、キャノンをおれのに重ねてくれ。」


「「了解」」


トオルは両手を前に出す。


「キャノン」


目の前にスパイラルキャノンが展開される。


リムは後ろからトオルの肩に手を当てる。


「キャノン」


トオルのキャノンの前にリムのキャノンが展開される。


ミチルはさらにリムの後ろから肩に手を当てる。


「キャノン」


リムのキャノンの前にミチルのキャノンが展開された。


キャノン三連。キャノンを三つ重ねることによって、三キロ以上先の目標も狙撃可能となる・・・はずのものである。


トオルはリムの補助を受けながら慎重にワイバーンの頭へと狙いを定める。


「もっと右・・・いきすぎ、少し戻して・・・そこ!」


「ファイヤーボール!」


ボ、ボ、ボッ!!、


トオルの手から放たれた赤い火の玉は青くなり、白くなり、野球の球からパチンコの玉くらいの大きさに圧縮されて飛んでいった。


火竜の前を飛んでいたワイバーンの頭が吹き飛んだ。


「命中、次だ。」


トオルは次のワイバーンに狙いをさだめる。


「ちょい下、ほんの少し左・・・そこ!」


「ファイヤーボール!」


火竜の下を飛んでいたワイバーンの頭が吹き飛ぶ。


その時、火竜の上にいた。ワイバーンが火竜に襲い掛かった。


「あ、あぶない!」


火竜はなんとか体を捻って避けた。そして残ったワイバーンは先ほど頭が吹き飛んだワイバーンと同じ位置にいた。


「もう一度、そこぉ!」


「ファイヤーボール!」


最後のワイバーンも頭が吹き飛んで墜落していった。


「・・・ふぅ、なんとかなったか。カエデ、取り舵いっぱい。できるだけあの火竜に近づいてくれ。」


「了解」


「トオル、あの子。フラフラして今にも落ちそうだよ?」


「なに・・・くっ」


トオルは係留用のロープを自分の体に結びつけ、のこりを肩にかけると左舷のハッチから外の壁に張り付き、風船についた足場にぶら下がりながら上っていった。左舷のエンジンの上に乗り、左側を確認する。


やや上のすぐ横をフラフラしながら火竜が飛んでいる。やがて全体が光につつまれたかと思うと、少女の姿になって落ちて行く。


トオルはエンジンの突起にロープをくくりつけ、思い切りジャンプした。


「とどけぇええええ!!」


トオルの手が少女の足をつかむとそれを強引に引き寄せ、抱きしめた。同時にロープがピンっと張って、トオルたちは神風丸の左舷エンジンの下に引き戻された。


トオルが腕の中を確認すると。赤い髪の幼い少女が寝息をたてていた。

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