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秘密の話

九日ぶりに訪れたサイコロハウスは前庭部分が雑草に覆われつつあった。


「雑草って強いなぁ、ほんの少しの間なのに。」


「ここで、リムさんとトオルさんは過ごしていたんですね。」


「ああ、ほんの短い間だけどね。さあ、とにかくクエストのイモを採って神雷号に積み込もう。」




サイコロハウスの周りには多数のイモが群生しており、リムが探索するまでもなかった。トオルが土をどけ、リムがそれの土をはらい袋詰め、ミチルとカエデが袋を神雷号に積み込む・・・といった分担になった。



「ふぅ、こんなものかな・・・皆、帰る前に一休みしよう。」


トオルたちはサイコロハウスの中で持ってきた水筒のお茶を飲んで一休みしている。


「ミチルちゃん、カエデ、話がある。」


「なんですか?」


トオルはリムの方を見る。リムが見返し、頷く。トオルもそれに頷き返し、再びミチルとカエデの方を見る。


「実は、オレは異世界から転移してきたんだ。そして、魔粒子を見ることができ、ある程度操ることができる。」


「あたしはトオルが集めた魔粒子を利用して実体化した妖精族なの。トオルと同じ力が使えるわ。」


「そうだったんですか。」


「なるほど、そう言うことか。」


「あれ・・・あんまりびっくりしてない?」


「そりゃあ、あんな物を見せられたあとじゃあ・・・ねぇ、カエネエ。」


「ああ、そうだな。」


ミチルとカエデは外にある神雷号を見ながら言った。


「この魔力溜まりの世界に極稀に異世界から人が転移してくる話は聞いたことがあります。しかし、その殆どは魔粒子を体に取り込むことができないため、ひ弱で、すぐ死んでしまうことが多いそうですが・・」


「ああ、確かに自分の体に魔粒子を取り込むことはできない。だから体力自体は本当にないんだ。この世界の知識や常識も欠如している。だから・・・・・二人にはこれからも、オレたちを支えて欲しい。たのむ。」


「おねがい。ミチルちゃん、カエデちゃん。」


トオルとリムはミチルとカエデに深々と頭を下げた。


「・・・なにを今更ですね・・・カエネエ。」


「そうだな、あんなに激しく愛し合った後だと言うのに。」


「「ええい」」


ミチルとカエデはベッドに座るトオルとリムに覆いかぶさっていった。




帰りの神雷号は行きの三分の一ほどの速さで安全運転に徹した。それでも十分速かった。行きは300キロの距離をなんと15分で踏破していた。平均時速1200キロ?、ほぼ音速の速度を出していたらしい。



「ふぅ、待ってよぉ、ミチルちゃん。」


トオルたちはイモがパンパンに入った袋を持ってファーストの街へ続く道を歩いている。トオルとリムが10キロ入りの袋を4つ抱えて息を切らしているのに対して、ミチルとカエデは6つの袋を抱えて余裕だ。


「もう、しょうがないですね。もう2つ持ってあげます。」


「ああ、リムさんのは私が持つよ。」


そう言ってミチルとカエデはトオルとリムから2つの袋を受け取り。それぞれ合計8つの袋を抱えて余裕で歩き出す。


「ありがと、ミチルちゃん。」


「ありがとう、カエデちゃん。」


「「どういたしまして」」

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