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世界の行方  作者: くま
48/58

48.アベル伯爵護衛依頼24


お久しぶりですっ!(`◇´)ゞ



カランカランとドアについていたベルが鳴り、客が来たことを知らせるが誰かが来るような気配は無かった。

店の中は広くも狭くもないが所狭しと服が並べてあったため印象としては狭く感じる。服は女性ものが多く、男物は片隅に少しばかりあった。


「(男物が少なかったらこの町だったら客は少ないだろうな。)」


村人が着るような服が多いため女性の冒険者であろうとこの店に来ることはめったにないのであろう。

通りにいる人の数の割に店にいる客はレンヤとティアだけであったため普段から客は少ないと考えられ、その理由も簡単に思いうかぶ。


「ティアさん、好きな服を選んできていいですよ。」


ティアを床に降ろしてその背中を押す。

ティアは少しためらってレンヤを見上げたが説得しても無駄だと思ったのだろう、素直に店の奥へと消えていった。


「随分とかわいらしい奴隷さんですね。」


ふいにレンヤの後ろから声が聞こえた。


「まぁ他に手段がなかったから仕方なく奴隷契約しているだけですよ。」


特に驚くこともなくレンヤは声に答えた。


「...残念、あまり驚かれませんでしたか。」


ゆっくりと後ろを振り返ると後ろに気配は感じるが景色が微妙に歪んでいるだけで人の気配は感じられない。


「魔術ですか?」


「フフッ、さすがに姿までは見えませんか。」


魔眼を使えば魔術で隠された姿を見ることは出来るが片目の色が変わるため魔眼能力を持つことが知られてしまうためどうしようかと悩んでいるうちにだんだんとその姿がはっきりとしていき、杖を軽く振りながらレンヤを見る女性が現れた。見た目の年齢ではレンヤと同じくらいだろうか。

相手が杖を持っているため警戒し、無意識のうちに右手にマナを集めて魔術が放てる準備をする。


「...補助具なしで魔術が使えるんですか、優秀なんですね。」


特に悪びれた様子もなく女性はそういうとベルトにつけられた専用の収納ケースに杖をしまった。


「あなたは先ほど闘技場?らしきところで戦ってませんでした?」


杖をしまったことを確認しレンヤも手に集めていたマナを再び体の中に戻す。


「ふぅん、よくわかったね。」


「雰囲気で何となくですよ。それとローブと杖ですかね。マナ切れは大丈夫ですか?」


女性のローブには裾の方に小さく何かの模様が縫い込まれており、杖においても細かく装飾が施されており柄の所に小さな水色の石がはめ込まれているのが特徴的で覚えていた。


「...よくそこまで見えましたね。マナ切れの方は回復薬を飲んだので大丈夫ですよ。」


「僕は視力はいい方なんで。」


「あー、できればこのこと黙っててもらってもいいですか?」


「別にいいですけど...どうかしましたか?」


「?あなたこの紋章が見えたんですよね?」


そういうとローブの内側に縫い込まれていた鎧騎士の横姿の紋章が現れる。


「そうですけど...。」


「これはルワン宗教国の紋章なんですよ。なんでこんなとこにいるってこの国にバレたら結構きついんで。」


「...いや、なら僕にも言わないでくださいよ。」


「...そうだった。」


悲惨そうにしている顔を見ながら意外にこの人は天然なのかもしれないと思った。


「ところであなたはこの国の人なんですか?服装は旅人みたいですが。」


「その通りですよ。ふらふらいている旅人です。今はギルドの護衛依頼でこの街に来てたんですよ。」


「...失礼ですが出身国はどこですか?」


「グライズ王国ですが...どうかしましたか?」


「よろしければ改宗しませんか?」


国で統一した宗教を信仰しているためか住む国が変わることを改宗というらしい。


「急にどうしたんですか...」


「私たちの国も優秀な人材は欲しいので。」


「残念ながら僕はどこかの国に属する気は今のところないので。それにそちらの国には勇者がいるではないですか。」


「アキツキ様はもうお年なのであまり前線には出られません。それに加えグライズ、フィルスト、デュラガストルは同時に前勇者が死に、新たな勇者を召喚したと聞きました。今の世界はこの三国がどう動くかに注目している状況です。なのでいくら五大国の一つとはいえルワンは先の三国に比べて弱い立場ですから戦力は必要なんですよ。」


「...残念ながら今は改宗する気は無いので。」


「そうですよね、まぁダメもとで言ったようなものですからお気になさらないでください。そろそろお連れさんも服が決まったようですし私はこれで失礼しましょうか。」


女性は後ろを向いてドアへと歩き出す。


「...ほんとに勧誘しに来ただけですか?」


あっけなく帰ろうとする女性にレンヤはあっけにとられつい聞いてしまった。


「そうですよ。それに同じ魔術師としてあなたの力には興味がありましたから。」


そう振り返って言った女性はドアのベルを鳴らしながら建物から完全に出ていった。




どもども( *・ω・)ノ

くまさんです。


久しぶりに書いたので変なところもあるかもですがご容赦ください...


今まで書いたものもそろそろ編集していくのでご報告を。


誤字等ありましたらいつも通りで。


ではでは( *・ω・)ノ

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