17.Cランク報酬
いつも通り鳥の鳴き声で目が覚める。
「いつの間にか寝ていたのか...さて、ステータスはどうなっているかな、"ステータス"」
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名前 レンヤ ヒイラギ
種族 人間
身分 冒険者
HP 350
MP 550
魔力 200
知力 30
敏捷 30
運 25
スキル
・言語理解 (ユニーク)
・鑑定 (SR)
・魔眼 (SR)
・体術 Lv3
・剣術 Lv3
・アイテムボックス(UR)
・身体強化
・隠密 Lv3
・暗殺 Lv3
・威圧
・属性魔術 火 Lv3
水 Lv2
風 Lv2
土 Lv3
光 LV2
Message
・スキルの習得、レベルの上昇があります。
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「MPだいぶ増えたのかな?でもまだまだ増えるはず!」
良く寝て気分もすっきりしており、アイテムボックスより新しい服を出すと着替え、破れた服を収納する。
「そろそろこの村から出発するかな...」
この村で目が覚めてからわずか数日しか過ぎていないが、この世界についての知っている知識が少なすぎる。そしてこの世界に来る原因となった和樹の情報や他の国に召還された勇者の情報も欲しかった。
レンヤは一通りこれからの予定を頭の中で考えると一階に降りて朝ごはんをつくっているオルガさんの手伝いをする。そしていつも通り朝食を食べているとふとオルガさんに話しかけられた。
「レンヤ君、何か決心でもついたのかい?」
「急にどうしましたか?」
「いや、今日のレンヤ君は何かいつもと違う気がしたからのぉ。何かあったのかな?」
「実はそろそろこの村を出ていこうかと思っていまして。」
「そうか...」
お互いに無言のまま食べる。気まずくなったのかレンヤは話しかけた。
「いつ出発するかはまだ決めていませんが地図などの必要品を買っておこうと思います。どこで買えばいいでしょうか?お金はギルドで稼げていますから問題ありません。」
「それなら大通り沿いにある雑貨屋に地図が売っておるじゃろ。ついでにポーション類も買っておくべきじゃ。あそこの店ならいろいろと売っておるはずじゃからの。」
「分かりました。ギルドに行った後に行ってみますね。」
「レンヤ君、追い出す訳ではないが決心したなら行動は早くした方が良いぞ。」
「...分かりました。なら明日までには出発します。」
「そうかの...」
それきり会話はせずに食事をしてギルドへと行った。
オルガさんは盗賊の襲撃の件を境に村人がレンヤを恐れているのを知っていた。
オルガさん本人もみんなに説得などしていたが本人も盗賊を軽く笑いながら殺していくレンヤの顔を忘れられずにいた。レンヤがこの村から出発することはレンヤにとってもこの村の住人にとっても良かったのかもしれないと考え、旅立つことをレンヤに進めたのだった。
「人の心境はどうにもならんのぉ...」
オルガはレンヤが出ていった玄関を見ながら呟いていた。
「報酬をもらいに来ました。」
「レンヤ君か、少し待っといてくれんかの。」
冒険者ギルドに着いていつも通りウォルクさんの受付けカウンターへと着くと言った。
ウォルクはギルドの奥に戻ると少しして硬貨を入れている巾着を持ってきた。
「ゴブリンキングは所持しているスキルがスキルじゃからのぉ、依頼が出ておらんから多少報酬は下がるが白金貨3枚じゃ、ゴブリンメイジは一体につき銀板貨3枚、残りはゴブリン二体で銅貨一枚じゃから42枚じゃ。量が多いからの、アイテムバックに入れておる。」
そういとウォルクは巾着をカウンターに置く。
「ありがとうございます、それでは。」
「なんじゃレンヤ君、今日はすぐ帰るのかな?」
「えぇ、この後用事があるので。」
「彼女さんとデートかな?」
「違いますよ。では。」
レンヤは軽く笑いながら返事をするとギルドから出ていった。
レンヤは今まで誰かと付き合ったことはない。なので誰かと付き合うという自分の姿を想像できないこともあるがレンヤ自身女性を苦手としていることもあり誰かと付き合おうと思っていなかった。まだ地球にいたころはそのことでよく男友達からよく怒られた。「そのポテンシャルで贅沢だ!!」と。
レンヤは冒険者ギルドを出るとオルガから教えられた店へ向かうのだった。




