5話「可能性と魔法」
難産だった。次からはこんなに投稿間隔を開かないようにしたい。プロットはできているのだが、一度練り直すかも
「偵察部隊、ですか」
朝、ここ毎日続けている自主訓練を終え、部屋に戻ろうとした所にシキに呼び出された。向こうがこちらに来ることは珍しくはなかったが、こうして呼び出されるのは初めての出来事である。少し戸惑いつつも、護衛についている兵士に案内されて王の間へと向かった。
王座の間、というよりはどちらかといえば社長室のような形に近かった。いくつもの本棚と大きめの机に背もたれが長い立派な椅子。そこにシキがおり、両側を挟むようにして騎士が立っている。
一人はアレン。もう一人はサクスと言う人だ。
自分の所属する国の騎士の名前と特徴。その役職は覚えているが、定晴はアレンとエルベール以外の騎士についてはあまり知らない。
慧国には隣国からの攻撃を防ぐ大きな砦が3つあって、そこにそれぞれ騎士が配属されているため、本城には4人の騎士が存在するのだが、会話をしたことがあるのはほんの少し。砦に配属されている騎士は勿論のこと、本城の騎士とも面識は少ない。
「あぁ、エルベールが数週間前から任務は出ているのは知っているだろう?彼女には敵情視察の任務を与えたんだ」
敵情視察。ここで示す敵とは蛇国の事だ。数ヶ月前、定晴がこの世界に落ちてきた時に行われた平原での合戦。あれから全くの戦闘が行われていない。あの合戦は相当な大規模であったらしく、どちらも安くない被害を被ったのだが、敗走した蛇国は慧国以上の痛手を負っている。
シキもここ最近は戦はないだろうと予想していたように、数ヶ月経っても何の動きを見せていなかった。
だが、さすがに静かすぎる。
これまでもちょくちょくと戦を仕掛けてきた蛇国にしては慎重な行動に不審を抱いたらしい。嵐の前の静けさ、というものがあるように戦力をためて一気に畳かけるつもりだろうと予測し、その戦が起こる前に敵の戦力がどれほどのものなのかを探らせるためにエルベールと従士3名を敵国に送った。
「エルベールが……?」
エルベールは文官であるはずだ。そんな彼女が諜報活動を行いに敵国に潜入するという話をシキから聞いて定晴は首をかしげた。彼女は文官であり、騎士である。もしも、何かあれば騎士という大切なポストを1つ失うことになる。騎士の座は簡単なものではない。確実な人材が座る役職を空ける危険性を何故彼女に与えたのだろうか。
「エルベールはね、文官という役職にいるけど彼女は元は優秀な諜報員なんだ」
諜報員という言葉に欧米映画に出てくるスパイを思い出す。特殊スーツに身を包んだ女スパイ。そこにエルベールを当てはめてみれば、不思議と似合っている。
「その彼女たちの回収を君に頼みたい」
「お、俺がですか……?」
諜報活動を行う彼女たちの回収任務。敵国の中で偵察を行った彼女たちは国境を勿論超えている。関所からの入国ではなく、裏ルートからの潜入しているだろう。この世界には勿論、電話等の通信機械はないために、連絡手段は伝書鳩による手紙だ。一度だけ飛ばされた片道キップの手紙には無事に潜入し情報を入手中とあったらしい。
「詳しい合流地点と時間は決められているが……覚悟はしておいたほうがいい」
「エルベールが時間通りに戻らない可能性、ですか……?」
「それもあるだろうが、君自身の事だ」
「俺、ですか?」
「戦闘の可能性があるということだよ」
自国の情報を持った敵国の諜報員を見つけた場合、簡単に逃がすと思うだろうか。
どれだけエルベールが優秀であろうとも、国境付近には厳重な警備が敷かれている。それは慧国もそうであるからだ。国を持つ身として領域線の防御には戦力を惜しまない。その包囲を掻い潜って出ることがどれほど難しいか定晴には理解できないだろう。
ならば、強行的手段に出る可能性も十分にある。
そのために回収部隊が行動するのだ。
「……」
「君が平和な国から来たことは知っている。だからこそ、君には経験を積んでおくべきだと思うんだ。君がボクの騎士となるのなら、ね」
経験。果たしてそれは何の意味を持つのか。戦の経験?戦いの経験?それとも人殺しの?命を削ることへの慣れ?
おそらくは、その全て。この世は戦乱の世。この世界で騎士として、国のために尽くすというのなら、彼女のために尽くすというのなら戦いは絶対に避けられない事だ。
それが文官であったとしても、武官であったとしても。いやそのどちらかではなく、ただの雑用であったとしてもだ。
この世全てに戦というものがあるのなら、きっとそれは避けられない事なのだろう。
「君に、できるかい?」
慧眼をしっかりと受け止めた。
定晴は、彼女に拾われた時からもうすでに――いや、眼前に戦を見た時から覚悟していたのだ。
いつか、きっとこの手で人を殺める時がある。
どうせ人を殺めるというのなら、ただ命を絶やすだけではなく、誰かのためにやり遂げよう。
「できます。やらせてください」
偵察部隊の回収は勿論、定晴一人が行うものではない。アレンが率いる小隊が共に同行する。合流地点までの道のりを馬で移動するのだが、とても苦労した。
馬に乗るのは今回で初めてではないが、ある程度整備された城内を訓練で走り回っていただけで実際に外に出たのが今回が初めてである。
何度も落馬しそうになったのをアレンに支えられながらもなんとか合流地点に辿り着いた。
「し、尻がいたい……」
「まったく、これくらいで情けない」
そもそも、数ヶ月足らずでここまで初心者が乗れるようになること自体凄いと思う。お陰で睡眠時間が削られているが、早くうまく乗れないとこの世界では馬しか移動手段がないので、後々苦労するだろう。幸いにも要領は良い方ので、こうして外に出られるようになったのだが。まだ支えなしでは走れない。
「ここが合流地点か……」
深い森の中。古くから存在する森なのか、背の高い木々が多い。領域の隔てがあるせいか、人による手が付けられていないため、猛獣なのどが多く生息し、危険地帯ともされている場所。大まかな合流予定時間は深夜の2時丁度。この世界にも時間と暦の概念はあり、古いながらも時計は存在する。
大きな懐中時計のようなモノがあり、秒針は存在しないが一日を24時間とし、回っている。現在は日を跨いで1時。合流予定時間、1時間前である。
本来なら日入り前に付く予定であったが、思ったより遅れてしまった。主に定晴のせいであるが。
しかしながら、森のなかは不気味である。木の背が高く、月明かりが届かないために手元のランタンしか明かりはない。遠くから聞こえる狼の遠吠えがまたB級ホラーのような雰囲気を漂わせている。
下手すれば何か足がつかないものでてきそうな雰囲気であった。常に明るい都会の中で暮らした定晴にとってこれほどの自然の中での暗闇を体験したことはない。
ランタンの灯りがあるとしても、懐中電灯のような人工的灯りに比べれば乏しいものだった。この微妙な明るさにはまだ慣れない。
アレン達はこうした状況下の中での戦闘というものにも慣れているらしく、例えランタンの灯りがなくてもある程度の暗闇でも歩くことはできるらしい。
「エルベールは、あぁ見えて一流の諜報員だ。こうした暗闇の中でも難なく走り抜けることができるだろう」
国境を超えるのに灯りを灯せば不審に思われる筈。つまり、エルベール達はランタンのような灯りを灯さずにここに来る筈だ。
「……私達でも灯りもナシに敵を追うのは不可能に近い」
「つまり……。森の先で灯りが見えたら……」
「敵が追ってきている、ということだ」
願わくば、敵が現れませんように。
腰につけた申し訳程度の長剣の柄を握りしめて祈った。
「アレン様……!灯りが……!」
まぁ、そんな願いは無駄に終わるのだが。
鼻孔の奥を劈く鉄の匂い。耳元で鳴り響く悲鳴に似たような叫び。そして金属音。動悸が激しいのに、体が冷たい。縮み上がる体が震えていた。
今、戦場の中に居る。
眼前で繰り広げられる戦闘に威圧される。戦というものがどうであるかを定晴は体の全てで感じ取っていた。
「息が荒いぞ、落ち着け」
肩に手を置かれて定晴は、振り返った。銀色の鎧に包まれたアレンがこちらの顔を覗くのようしていた。薄暗い中で彼女の鎧が煌めいて、桃色の髪が靡く。
幾度と無く、定晴のような新人を受け持ってきたのだろう。戦の中で落ち着かせる方法を熟知している。定晴はそれに救われ、多少なりとも落ち着きを取り戻しつつあった。
「サダハル。私は、前に出る。できるだけ目にはかけるが……」
「大丈夫、大丈夫……!自分の身は自分で守るさ」
「そうか、死ぬなよ」
それだけ言って、彼女は戦場に踊りでた。行かないでくれ、俺を守ってくれ。
喉に引っかかる言葉は沢山ある。だが、それらをすべて飲み込んで定晴は剣を抜いた。金属音がカチカチと鳴り響くのは震えている証拠だ。
落ち着け、落ち着け。
フラッシュバックするのは最初に刺された時。あの感覚を思い出しそうになる。胃の中が逆流する。
「……ふぅ」
こんな戦場の中で目を閉じれるのは定晴だけかもしれない。敵を目の前にして、愚かな行為だと思うけれど、それすらも考えられずにただ1つに集中した。
空手は定晴にとって小さな頃から続いているスポーツに過ぎない。真剣に全国を目指したこともなければ、負けて悔し涙を流したこともない。学生生活の中で青春の1つとして続けてきた“思い出”だ。
だけど、その中で身につけられたこともある。
それは物事に対する切り替えと集中力だ。空手は確かに実践的なものであるけれども、この戦いにおいては技術でいえば、何の意味もなさない。空手を使って相手をバッタバッタと倒せるのなら、最初からやっている。
定晴は打ち付ける鼓動を抑えた。
弱気になる全ての自分は今だけおさらばだ。自分が今、やるべきことをやろう。
定晴に与えられた任務はエルベール達の回収。前線に出ても活躍しないことは目に見えてわかる。ならば、定晴が今やるべきことはなにか。
緊張を和らげるように、落ち着かせるようにするために冷静に戦場下を見据える。
小規模戦での戦闘。相手は恐らく国境付近で巡回中の警護兵だろう。もし都市部からの追っ手であるならばもっと人数は多い筈。見えればざっと15人程度。こちらの数よりも多いが、アレンのような騎士は見かけない。
アレンの強さはまさに一騎当千だ。数だけ多くても押し込まれることはない。
そして、エルベール達。
従士の仲間が負傷している。弓矢が刺さっているのか、一人が抱えている。殿を努めているのはエルベールだ。こちらの部隊はもうすでに敵との交戦を始めているため、戦場を離脱する体制だ。
「エルベール!」
閉じた喉を無理やり開くようにして、声を荒げた。エルベール達の回収が第一に優先される。それはこの作戦前の会議でも決められたことだ。定晴の役目とは馬を率いて偵察部隊に譲渡し、先に脱出させること。この作戦で何より優先されるのはエルベール達なのだ。
だから、行動を起こし、声を上げた。
今思えば、彼女にしてはらしくない行動だったと思う。
剣戟が飛び交う中、味方の援護を受けているエルベールが驚きに満ちた顔でこちらを見る。
「サ、サダハル!?……なぜ、貴方がここに――」
一瞬の隙。戦場の中で敵に向けるべき集中を外に。
それがいけなかった。いくら味方が援護に駆けつけているとはいえ、背後には敵がいる。
そう、背後に人を殺す道具をもった兵士が。
「――っ!」
それを感じ取ったのは定晴だけだった。
正確にはいち早く気がついたのは、だ。
「エルベぇええええええええル!」
目に見える光景が最悪な結末に繋がろうとしている。叫ぶ声にまず最初に仲間が気がついた。慌てて反応する。そして、続いてエルベールが。
だが、すべてが遅い。
エルベールを救うことができるのは定晴しかいない。しかしながら、距離が遠い。今走って間に合うような距離ではない。
では、どうやって?
(やるしかないだろう!信じろ!)
片手を振りかざした。確かな、力を信じて。己にあるはずの、この体に宿って居るはずの力を信じて。
『――おめでとう。君は奇跡のちからを手に入れた』
『この世界でたった一人、魔法を使える』
『きっとこの世界を生きていく中でとても重要な能力アビリティになるだろうね。誰も使うことのできない特殊な力。この力をうまく扱えるかは君次第だ』
――糞ガキが!
【護れぇえええええええええ!】
金属音が鳴り響いた。腕が上がる。その体めがけて足を踏み込んだ。
相手の目が見えた気がした。
それは、死ぬ前の人の瞳。驚愕に満ちた、女の顔。
がむしゃらだった。定晴は踏み込んだ足を起点に両手で剣を突き、相手の体を突き抜いた。
鎧を貫通し、人間の内側をえぐるような感覚。耳に残る肉の音は生々しい。だけど、この手を止めようとは思わなかった。
剣を抜きはらう。血の濁流を塞き止めていた剣が抜かれて鮮血が飛び交う。生温いシャワーだ。鉄臭く、吐き気がした。
「貴様!」
どこか自分の体じゃないような感じであった。敵が迫っているのを冷静に見据えている。そして、定晴は言葉にする。あの子供と同じように。
【――縛】
白い光が敵の体を包み込むと、何も分からずに“気をつけ”を保ったまま崩れ落ちた。
「ごめん」
無防備な背中を見せる敵に剣を振り下ろすだけで人は簡単に殺せる。どこか、他人ごとのように怖いな、と感じた。
「サ、サダハル……」
驚愕な目でこちらを見るのは敵だけではなかった。エルベールが、偵察部隊の仲間が、アレン達が視線をこちらによせた。
エルベールらしくないと思った。いつも冷静な彼女が面白いように表情を変えている。さすがに、戦場で笑う気力もなければ、精力もないがもしここが城の中だったら、腹を抱えているだろう。そして、半殺しにされている気がした。
「エルベールっ!早く馬に乗れ!」
だからこそ、定晴は声を荒らげた。ここは戦場だ。まだ敵がいる。エルベール達が離脱しなければ定晴たちは城に帰ることができないのだ。
「っ!」
いつもの彼女に戻ったようだ。状況を判断して部下なのだろう。指示を送る。負傷した仲間を抱えて戦場を離脱するのは、簡単ではなかったが、アレンがしっかりと殿を務めたことで無事国境を超える。
定晴初の任務は負傷者があったものの、誰一人欠けることなく無事に終えた。
人を殺した。不思議と何も感じられなかった。それは、とても怖いことなのだろうか。
定晴は月夜に向けて紫煙を吐く。
こちらにきてからはめっきりタバコを吸う機会がなく、久しぶりに吸ってみたがとても不味い。フォルター越しに伝わる辛味がどこか血の味がして、口に含む煙もどこか泥のような味に感じた。体も、洗った筈だが血の匂いがこびりついているようだった。
「……」
初任務から、日を跨いでの夜。書類整理を終えて床につこうにも中々寝付けずに暇つぶしにタバコを吸っていた。
「入るよ」
特に考えることもなくボーっとしていると控え目なノックが2回続いた。返事をしなかったため、扉が開くのに少しのタイムラグがあったが、少しの間の後に木の扉が開く。
シキだった。首だけ動かして見ればどこか心配そうな、だが優しげな目をしてこちらに歩いてくる。
そして、そっとベットに腰掛けた。
窓際に膝かけて座る定晴は王の前にも関わらず膝を折るわけでもお辞儀をするわけでもなく、ただ月夜を見上げて紫煙を吐いた。
「……どうしたんデス?こんな夜中に」
見れば深夜をとうに過ぎている。あと数時間もすれば朝を迎えるだろう時間だった。
「ボクも仕事が残っていてね、さっきまで色々片付けていたんだ。そしたら、窓から灯りが見えたもので」
「……」
さすがに、会話をしながらタバコを吸うのはマナー違反だ。ましてや主の前である。タバコの火を消すと携帯灰皿に入れた。
「寝付けないのかい?」
「えぇ、なんだか目が覚めてしまって」
「……初めて人を殺したからかい?」
定晴は首を振った。
別に夜にうなされているわけじゃない。確かに、殺した相手の顔は鮮明に残るがそれだけだ。夢に出てきてうなされるわけでもなく、ただ本当に寝付けないだけ。
「無理はしなくていいよ。誰だって、初めて人を殺せば――」
「いや、そうじゃない。そうじゃないんだ」
どこか、自然に出た言葉だった。だからこそ、自然と笑えた。
「シキ。俺は、人を殺してもなんとも思わなかったよ」
どこか友人と話すようにして定晴は口にした。きっと他の騎士からしてみれば考えられないことで、これを聞けば殺されてもおかしくないことであったが、定晴はそれでも彼女を 慧王としてではなく、一人の少女として会話をする。
そして、シキにとってそれは何故か嬉しいことでもあった。
「そりゃ、気持ちは悪いとは思ったけど。でも、それだけだった。だから、なんともないんだ。本当に寝付けなくってさ、一服すれば寝れるかなって。あぁ、これタバコって言うんだけど。こっちの世界でいう葉巻?あ、こっちはパイプたばこだっけ――」
どこか、俺は壊れているかもしれない。
そう口にすることはなかった。人を殺してなんとも思わない筈がないだろう。どこか、人として大事な部分が壊れている。でも、それを言えばきっと彼女は優しいから慰めるような、否定するような言葉を口にしてくれる。心配してくれる。
それがなんだか申し訳なくて、定晴は言葉にはしなかった。
「サダハル」
――だが、彼女は慧王だ。
「壊れているのはボク達も一緒だ」
だから、はっきりと壊れていると、彼女は言葉にする。
「戦乱の世の中で壊れていない人間なんていない。戦いの中が普通であり、人を殺して生き残るのが普通だ。だからボクたちはどこかしら壊れていて、誰しもがそれが当たり前だと思っているんだ」
君だけじゃない。そう言われた気がした。
「君は壊れるのが少し早かっただけ。この世界ではそれが普通なのだから、気に病むことはない」
「そんな世の中をボクは正しくしたい。壊れている人達を治したい。この世界全てをボクたちの力で統一させて、戦争のない世の中にしたい」
そして、と彼女は言葉を繋げる。
「……」
「ボクのために、皆のために、明日のために。ボクは、ボクだけが持つ力をいつか訪れる戦のない世界のために使う。君を壊したのはボクだ。――その責任を取らせてくれないか?」
ボクの、平和の世という野望のために。
月明かりがシキを照らし、定晴は膝を折って深く頭を下げた。
「貴方に拾われてから、もう俺の命は貴方のものだ。こんな未熟な俺だけど、持てる力を全て尽くしそう。必ず、貴方の夢を」
「――よろしく頼むね、ボクの騎士」
一度は冗談みたいに、この部屋で膝を折ってみせたが、定晴は今ここで正真正銘、彼女の騎士となった。
まだ見習いであるけども、あの時とは比べ物にならない程の想いを込めた。
騎士であるということの意味を、わかった気がした。




