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備忘録 第一頁 ~the first memorandum~
私は当事者には成り得ない。ただ一人の傍観者として、この結末を見届ける者である。かつての戦いでは成し得なかったこと、今こそ私はその全てを記したいと思う。
我が国の為に。この全世界の為に。――そしてこれから未来に生まれてくる、すべての魂の為に。戦う為に生まれ、平和の為に散って行った魂達の生き様を。愛する者の為に戦い、救われぬまま沈んでいった魂達の命の輝きを。
この手記を手に取った者はその全てを知る権利と義務がある。それをどう受け止めるかは、自由である。
賽は投げられた。これは、この戦いの、全ての備忘録である。