作戦会議
「この二人、そろそろ起きそうだよ」
「Ⅰ組ならまだ可能性はあると思ったんだけどな、無理だったか」
「どっちにしろ、彼らの力も借りた方が良さそうだね。ーー、、、おっ、」
なんだ、?人の声が、、、
「、、、君達、何をしてるんだい?」
「おはよう、ノークス君。君達Ⅰ組の生徒でも、彼には敵わなかったみたいだね。まあ、僕達は30人がかりで手も足も出なかったんだけど」
短く整えられた白髪を7:3に分けた少年が、横たわる俺に声をかける。
「僕達が加わっても、まだあれは倒せないと思うけどな。何か考えがあるのかな?」
白髪の少年は、フフン、と鼻を鳴らす。
「そうだね。まず、彼と闘う上での壁はいくつかある。一つ、僕達の身体は未成熟であり、鍛え抜かれた騎士殿の肉体には傷すらつけられない。二つ、初等部では剣術の訓練は禁止されてたから、僕達の中で剣を使えるものがいない。三つ、これが1番の壁。、、僕達の最大の力、権能が使えない」
そう、権能さえ使えたら30人の数の力で大抵の騎士は抑え込める。あの父上の幻も、本来の力よりは抑えられてるみたいだから倒せるだろう。
「でも、僕達は勝てる」
「、、、どうやって?」
「僕、教官殿に夢に飛ばされるときに、一応だけど権能を使ったんだ」
「君の権能は?」
「思考加速だよ。僕の家は代々思考強化の権能を受け継ぐんだ。、、、それで話を戻すと、この権能はここにいるみんなに効力があるんだ」
、、、ああ、こいつの言いたいことが分かった。
最悪だ。
白髪の少年は、僕の腕を取り、立ち上がらせた。
銀色の瞳を輝かせ、意気揚々と、言い放った。
「あと300年くらいは、ここにいられるよ!!!」
、、、今思い出した。こいつの初等部のあだ名、「脳筋な天才」だった。