04 目的地までのナビ
車に搭載されているナビゲーションシステム
目的地まで経路が知れて便利ですよね
音声での案内も分かりやすいです
でもその音声、ホントにナビの声ですか?
こんばんは 田中きらりです
今は先輩と一緒に得意先回りをした帰り道です
先輩は別のお客様先に営業に行くため私と先輩は別行動となりました
先輩を新幹線の乗れる駅まで送っていき、私は営業車で会社へと向かっています
営業者は社長の強いこだわりがあるようで最新モデルのちょっとお高い車だそうです
自分の大衆車とはだいぶものが違います
オプションやナビも最新のものだそうです
ナビを会社にセットし出発です
「目的地までは120km、だいたい2時間くらいですね。出発します」
っと言って出発してから2時間経ちました
目的地の会社にはまだ着いていません
途中の高速降りるまでは順調でした
一般道をナビの案内通りに走ってはいますが明らかにおかしい
全然、目的地に向かっている気がしません
次第に人気のない方に入って行ってる様に思えます
その間もナビの音声は調子を変えることなく指示を出してきます
次の交差点を右と言われれば右、左と言われれば左、言われた通りに進んで行きます
益々、街の灯りが遠のいているようです
雨も降り視界も悪くなってきたところで道路も明らかに狭くなり山道の様相を呈してきました
都市部にある会社ビルを目指していたのにこれはホントに変だと思いつつもナビは変わっていないし悩みながらも進みます
雨がより強くなり激しくワイパーが動いています
まっすぐな道をナビの指示通り走っていたら急に地面が砂利になったのを感じました
咄嗟に危ないと思ってブレーキをかけました
雨の中ヘッドライトに照らされるはずの道路はありません
急ブレーキをかけて止まったそこは高い崖でした
ポン ナビから音がします
「目的地周辺です オツカレサマデシタ」
ナビに翻弄されたままなのが腑に落ちないきらりさんは再度ナビを会社に設定します
改めて出発しますが、その後も墓地→お寺と回らされてからやっとの事で会社に到着したのはさらに2時間後のことでした