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第十二話:バカと言葉はTPOを弁え、用法・用量を正しく使いましょう

更新おくれてすみません(汗)

親族会議に出席していたのですが、そこでバケモノどもが騒ぎ立てまして、帰ってきたのが午後十一時半過ぎでした。

そして疲れた………

「流時様の好みがあまり分からなかったので幾つかピックアップしてみました。

この他にお好きな食べ物がございましたら、遠慮なくおっしゃってください。すぐに作っていただきますので。

ちなみに私のクエストは麻婆豆腐です。」



ちゃっかりと自分の食べたい物をリクエストしたアントワネットさんは言い終えると僕の席から最も離れた場所に位置する鳳凰院さんの席の左隣に立ったままにっこりと微笑んだ。



――その笑み、とっても恐ろしいんですけど………。



俺がビクビクしている姿を描写してもみんなの俺に対する株は右肩下がりになるのは目に見えているので言わないことにして、なので目の前に広がっているのは異様な光景だった。



ルイ十四世の絵画にでも出てきそうな十メートル弱はある長テーブル(?)にはミートパイやローストビーフ、七面鳥の丸焼きなどを代表する洋食、スシやテッチリ、鏡餅など純和食、フカヒレの姿煮、酢豚、チャーハン、北京ダック、麻婆茄子など中華料理、焼き肉、冷麺、キムチの盛り合わせ、サンゲタン(もち米をお腹に詰め込んだ鶏を薬味と一緒に煮込んだ料理、鶏がら味)、チャッチェ(春雨入りの野菜炒め甘辛風、みたいな料理?)などの朝鮮料理などなど和洋中朝の代表的な料理が所狭し、とテーブルに広がっている。



俺の前にはなにも乗っていない大皿と同じくなにも乗っていない小皿が一枚ずつ(別に俺が嫌われているから夕飯がなしっていうわけじゃないんだからねっ!!)置いてある。



鳳凰院さん曰く



『古今東西、世界各国の料理を少量に、多くの種類を食すことこそが本当の贅沢なのですわ!!』


らしくバイキング形式らしいです、はい。



とりあえず皿にのる分はすべてのせてから自分の席に戻るとすでに取り終えた流華姉と目が合った。



「あれ?流華姉、麻婆茄子好きだったよね。なんで取ってないの、取り忘れ?

それにいつもよりご飯の量とか少なくない?もしかしてお腹空いてなかったの?」



――ん~流華姉いつもはを狂ったのか疑問を抱かせるくらい麻婆茄子食べるのになぁ…。

中学一年生の時なんか残ってた麻婆マン(流華姉作)食べただけでその日断食だったし…。



流華姉はバツが悪いのか笑みを微妙に崩しながら(流華姉は常時笑顔なのでとっても珍しい)『今日はお腹が空いていないだけだからぁ~~。』と一言呟いた。



内心納得はしてないけど別に大きな病気ってわけでもないので大して気にもせず、目の前に広がるシャングリ=ラ(料理の乗った大皿と小皿)に食いつくように見た。



「それではそろそろいただきましょうか。仲嶋 流時が私のことを舐めるように見てくるのでそろそろいただきましょうか。

いくら私でも公然と自宅で、それも食堂で初めて、というのはいささかハードルが高すぎますわっ。

……でも、それでも仲嶋 流時がどうしても、というのならば仕方ありませんわね。……私も気高き鳳凰院家の長女として…」



「さてさて、万年発情お嬢はこのままもうしばらく暴走すると思いますので先に頂きましょうか。

あれに合わせるとせっかくのご馳走が冷めてしまいますわ。」



何やら不穏な言葉をマシンガンのごとく吐き続けている鳳凰院さんをアントワネットさんが生ゴミを見る目付きで見ながらあきらめ気味にスタートを告げた。



俺と流華姉はいただきます、と食事時のもっともメジャーな一言を口ずさんでから大皿に乗ったローストビーフを食べやすいサイズにしてから食べる。



「ん~~おいしいぃ~♪」



隣で食べている流華姉も幸せそうな笑みを浮かべながらフカヒレをつついている。



それからは静かながらも楽しく食事を終えて、デザートのシフォンケーキとハーブティーを待っているときにアントワネットさんが俺を見て話しかけてきた。



「お気に召したようで大変良かったです。シェフたちもさぞ喜んでいることでしょう。ところで本日出てきたメニューの中で特に気に入ったものなどありましたらお教えいただけないでしょうか?今後の参考としてうかがっておきたいのですが。」



今後の参考って何だよ、と一瞬思ったけど別に突っ込むところでもないので素直に今日の夕食で一番気に入ったものを考えてみる。



「………………。……どれもおいしかったけど僕は一番チャーハンがおいしいと思ったかな。他の料理と比べたらシンプルかもしれないけど、なぜか一番おいしいって思ったのはチャーハンです。」



感想を言うとアントワネットさんは驚いた顔でしばらく固まってたけど、同じように固まっていた鳳凰院さんとなにやら相談し始めた。



――え?俺何か言っちゃまずいことでも言っちゃった?



二人を見てなんとか粗を探そうとする小心者なのでした。


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