第一章22 今日から仲間が増えました。お使いに行きましょう。上
少し長いです。
―厨房―
「おはようございます父さん母さん。こちらがジェイマ君とナツ君とアキちゃんです。」
「ども…。」
「おばちゃんとおじちゃんおはよ。」
「おはよ。」
「おはよう。俺はアーヴァンの父親のオーガストだ。」
「おはよう。私はナターシャよ。お姉さんて読んでね。」
「俺が昨日雇いました。ナツ君やアキちゃんはまだ働けないので俺のお手伝いになりますが、ジェイマ君には俺の助手をしてもらいます。もちろん宿の仕事もしてもらいます。」
「頑張るんでよろしくおねがいします。」
「「おねがいします。(しあす。)」」
「そんな身構えなくて大丈夫よ。」
「アーヴァンの手伝いなら正直色々大変だと思うがまぁがんばれよ。」
「どのような手伝いでも頑張らせていただきます。」
「ナツ君やアキちゃんは私と一緒に宿のお部屋のお掃除などしてもらおうかしら?」
「母さんがよいのであればお願いします。」
「「お姉さんお願いします!(しあす!)」」
「父さん今日はシルベスターさんのところでお弁当のサンドイッチの話と、お弁当箱の発注したものが届くと思うので行ってきます。」
「おう。ならついでにレシピも売ってきたらどうだ?護衛にジノを連れてけよ。」
「ありがとうございます。帰ってきたら厨房手伝いますから。」
「たまには俺に料理を作らせてくれ。俺の飯も旨いって評判だったんだからよ。」
「本当にいつもありがとうございます。」
「アーヴァンがやりたいようにしつつ仕事もきちんとやってくれてるから構わねえよ。」
「ジェイマも一緒に来てください。」
「わかった。」
父さんと母さんが凄く融通してくれてるおかげで俺は割と動きやすい。
ジェイマの手を取り護衛のジノのもとへ行く。
嫌がられてないのでそのまま歩いていく。
イケメンと手をつなげて幸せしかないんだが…。
「ジノさんすみませんがシルベスター商会と商人ギルドへ行きたいので護衛よろしく願いいたします。」
「…いいよ。今から?」
「はい。父さんにジノさんを連れてけと言われました。」
「まぁアーヴァン君の才能をやっかむ者が現れるかもしれないから…おかしくはないと思う。」
「そんなまだ革命を起こしてはないのですが…よろしくお願いします。」
「承った。」
ジノに護衛についてもらって…まぁ俺が5歳だからだろう。
月日が経つのも早く俺ももうすぐ6歳だ。
今日はシルベスターさんがサンドイッチ屋さんをするためのアドバイスに呼ばれている。
商談みたいなものだ。
後は商人ギルドにレシピを売りにきた。
ジェイマ君の服も買いたいし…色々行く場所がある。
とりあえずシルベスターさん所からだな。
シルベスター商会についた。
ジノにはそので待っているよう伝える。
―シルベスター商会―
「こんにちは。シルベスター様はいらっしゃいますでしょうか?」
「いらっしゃいませ。主人との約束はございますか?」
「陽だまり亭のアーヴァンと申しますが本日は突然のご訪問失礼致します。
「アーヴァン様ですね…主人に確認させていただきます。少々お待ちください。」
「はい。ジェイマも一緒に来てくださいね。」
「俺服がこれだけど大丈夫なのか?」
「…服はシルベスターさんの商会で購入予定です。アキちゃんやナツ君のお洋服も買っていきましょう。」
「待たせたな。おおーアーヴァン待っていたぞ。」
「シルベスター様お出迎え有難うございます。」
「いや。今日は例のお弁当の話か?」
「そうです。後は新しく雇った助手のジェイマの服を買いにきました。」
「そうか。確かに服は揃えたほうがいいかもしれないな。」
「こんにちはジェイマです。」
「挨拶失礼します。服を先に見てもいいでしょうか?」
「ああ。家の店なら色々あると思うぞ。」
「ありがとうございます。この辺りの服がいいですね。ジェイマ着てもらえる?」
「わかった。」
「しかし彼は奴隷ではないだろ?ずいぶん綺麗な見た目に合わない服装だったが。」
「シルベスター様が思い描く通りだと思いますが素性は知っても面白い話ではないので…。」
「そうか。まぁわかった。上下合わせて古着だが大銀貨2枚だ。」
「それともう少し小さい子用の服を見せてください。」
「いいぞ。これとこれなんかどうだろうか?」
「いいですね。これとこれもください。」
ジェイマにはワイシャツと黒のサスペンダーのついた黒のズボンに黒のジャケットを着てもらう。
とても見目麗しいイケメンになった。
アキちゃんやナツ君にも似たような服をチョイスした。
「全部で大銀貨4枚だ。」
「では金貨1枚からお願いします。」
「おうなら、大銀貨6枚のお返しだな。」
「ジェイマはこのまま着ていきます。」
「いいのか?」
「着心地はどうですか?」
「すごくいいです。柔らかい生地が気持ちいいです。」
「ではそのままで。シルベスター様大変お待たせしました。」
「話は終わったか?ならサンドイッチの話をしよう。」
「はい。よろしくお願いします。」
―執務室―
シルベスター様の執務室へ案内されると。
食パンのような形をしたハードなパンを見せられた。
素晴らしい商会なのだといううように豪華な装飾のソファーや机があり割と広くデザインもおしゃれだった。
「まずはパンは試作で形を四角にしてみた。」
「素晴らしいと思います。具材は卵でオムレツや焼いた肉や野菜などがいいと思います。」
「果物などはどうなんだ?」
「果物は砂糖で煮詰めてジャムにしてはさむといいと思うます。」
「砂糖か…まぁ手に入らなくもないから作ってみよう。」
「弁当箱は、手配されましたか?」
「ああ。紙袋を量産してもらった。」
「そうなんですね持ち運びもできますし。紙袋は燃やしてもらうか持ち帰ってきてもらって指定の場場所に捨ててもらえば問題ないですね。」
「よし!それで作ってみよう。」
「サンドイッチは具材は何でもいいですよ。コカトリスの肉を焼いて醤油と蜂蜜とみりんで味をつけて焼いたものなどを挟んでもおいしいです。」
「ふむ…試作してみてくれんか?」
「いいですよ。厨房はどこでしょう?」
「いま案内する。」
―厨房―
シルベスター様の店の厨房へ案内される。
厨房には何人かのコックさんがいた。
「こちら料理長のイズリーだ。イズリー、サンドイッチの試作はできているか?」
「はい。ご主人様に言われたとおりにつくってみたでさ。」
「どうかなアーヴァン君?」
「そういえばなんで子供が厨房にいるんでさ?」
「この子がサンドイッチの考案者だからだ。」
「!?こんな画期的な食べ方を!でどうなんですかい?」
「これですと特許予定のマヨネーズがやはり合うと思います。後はチーズなども。」
ただ卵焼きとレタスを挟んでいてもとおもいマヨネーズのレシピを教えることにする。
「マヨネーズとはなんだね?」
「酢と油と卵を混ぜて作った調味料です。混ぜ方にコツがいりますが…特許取りましたら普及するかと思います。」
「なるほど…作ってみてくれ。」
卵を溶き酢と油を少量ずつ入れて高速でかき混ぜていく作業をジェイマに任せる。
モッタリとしてきたら出来上がりだ。
ジェイマは不思議そうにしながらも俺の代わりにマヨネーズを作ってくれた。
「食べてみてください。」
「…これはうまい!!」
「うますぎまさぁ!止まらない!!」
「これは油を使ってますから控えめに食べてくださいね。後はその日使う分だけ作ってください。痛みましたらおなかを壊します。」
「わかった。コカトリスの肉の料理はどうなんだ。」
「いま作ってよろしければ厨房の端を貸してください。」
「いいかのイズリー?」
「構いませんでさあ」
コカトリスの肉を持ってきてもらうとフォークで穴をあける。
皮目を下にして焼く、焼き色が付いたらひっくり返す。
酒を入れて蒸し焼きにする。
醤油と砂糖とみりんを入れて照り焼きソースを作り絡めていく。
「できました。コカトリスの照り焼きです。これをマヨネーズとレタスと挟んでください。後はシンプルに卵焼きとマヨネーズとトマトとレタスやキュウリでも美味しいです。肉屋さんで売ってるコロッケやメンチカツを挟んでもおいしいですよ。」
「なるほどのう…それも買ってきて試してみよう。」
「ジャムの作り方はご存じですか?」
「果物と砂糖を煮たものと聞いてるが…レシピはないのか?」
「今日商業ギルドにレシピを売りますが簡単に作り方見せますね。」
リンゴがあったので本当はリンゴの自然な水分を出したいのだが、簡単にレモン汁と砂糖とリンゴでリンゴジャムを作って見せる。
「これえお冷ましてパンに挟むんです。ほかのフルーツでも試してみてください。熱いですが味見もどうぞ。」
「…あまくてうまい!」
他の料理人も興味深そうに見ていた。
「その四角いパンはなるべく薄いほうが食べやすいと思います。」
パンを10枚切りぐらいの薄さにきり照り焼きとレタスとマヨネーズを挟み照り焼きサンドを作る。
「このような感じですといいと思います。そして紙で包んでから切ればきれいに切れます。」
紙袋をピタッと張り付くようにサンドイッチを入れて切って見せる。
「どうでしょうか?紙袋のほかに紙があってもいいと思います。」
「そのようにきるんですね?安い紙でしたら仕入れられますしこの紙に包んだものをそのまま渡してもいいとおもいまさ。」
「そうだな…アーヴァンありがとう。これでやってみる。
「いえお役にたててうれしいです。では俺は商人ギルドに行きますので。」
「ああ。いい商売になりそうだ。今日は帰って大丈夫だ。」
「わかりました。また何かございましたら陽だまり亭へお願いします。」
この後シルベスター商会で売られるサンドイッチが大変有名になり大繁盛してしまうのは別の話である。




