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第一章02 ドキドキスキル鑑定!

二話です

-市長ミンヒ・ユーフォリア宅-


父さんに手を引かれたまま市役所ぐらいの大きさの豪邸の中へ入るため門番に名前を伝える。


「宿屋陽だまり亭のオーガストと息子のアーヴァンだ。スキル検定にきた。ミンヒ様はご在宅だろうか?」


「話は聞いている。ミンヒ様は二階の執務室にいらっしゃる。」


「入っていいぞ。このまままっすぐ進み階段を上って突き当りの部屋だ。坊主、いいスキルだといいな。」


「ありがとうございます。」


「アーヴァン行くぞ。」


なんだかんだと緊張している俺に声をかけてくれる門番さんは優しいのだ。

中へ入ると何点かの豪華な調度品がいいセンスで並べられていた。

高そうなお皿とか…何あれ哺乳類っぽい見た目のモンスターのはくせいが飾ってあった。

赤い絨毯っての何処の世界でも敷いてあるものらしい。

赤い絨毯の敷かれた階段を上り、二階の突き当りの部屋の前に着くと父さんが部屋のドアをノックした。


ーガチャー


「ようこそおいでくださいました。主様がお待ちです。オーガスト様とご子息のアーヴァン様でお間違えないでしょうか?」


…黒髪ロングスカートの眼鏡をかけた美人メイドだと…。

一瞬固まりそうになったぜ…。

しかしもう所作から美しいし人形みたいに美しいな…この世界まだイケメンと美女しか見てないんだけど。


「ああ間違いない。失礼させていただく。アーヴァン行くぞ。」


「失礼いたします。」


メイドさんが開けてくれた扉から執務室に入ると父さんに続き一礼をする。

中に座っていたのは、頭が輝いてる太めの彫りが深い顔のおじ様だった。

少し残念な感じだけどあの方が市長様なのだろう。


「久しいなオーガスト!待っていたぞ!」


「は。ミンヒ様がお元気そうで何よりです。本日は愛息子アーヴァンのスキルを見ていただきたく参った所存。」


「おお!君がアーヴァンか!ご両親に似て整った顔立ちだな!君のスキルを見るのが楽しみで昨夜は何とか眠りについたんだ!さ!アーヴァンこの水晶に両手を置いてくれ。」


「ミンヒ市長あまり興奮なさらないでください。ただでさえうちのアーヴァンはビビりなんですから。さ、アーヴァン大丈夫だから行ってこい。」


「はい。父さん。」


迫力が凄すぎて声も大きいしビビりじゃなくてもビビるだろ。

恐る恐る水晶に近づき両手をかざす様に水晶に触れると、水晶が光り異空間に引っ張られるような感覚の後白い空間が現れた。


「パンパカパーン!初めまして今はアーヴァン君かしら?私英知の女神ステファンといいます。あなたを地球からこちらの世界に連れてきた張本人です!」


効果音を口にしながら現れたのは儚げな美しい女神様だった。

女神ステファンて母さんが食事の前に祈りを捧げてた女神様だよな?


「やだぁ美しいだなんて!うれしいわ!そうよ。このニーファリア大陸のほとんどで信仰されてる女神の一人なの。女神様や神様、創造神様なども沢山居るのだけれどみんな忙しいから私だけでごめんなさいね。地球から異世界に行きたい魂は沢山居るのだけれど、大半がやらかしそうなのよね…何人かだいぶ昔に転生させたら考えなしの子も居たから、平和で優しそうな真面目な人材を選んだ結果あなたが選ばれました。」


なるほど…俺別に善人でもないただの一般人だと思うんだけど…。


「そこはあなた真面目だしペンションでお客様に優しい姿みていたし。何より異世界でイケメンになりたいって面白い考えの持ち主だったからよ。中々いないわよ女性なのにイケメン男性になりたいって子は。」


一度は夢見るんですよ!

かわいい女の子にきゃっきゃうふふと騒がれるイケメンになってみたいなと!


「まぁそれが面白かったのもあったの。本題に入らせてもらうわね?あなたに渡すスキルだけど少し多めの3つに決まったわ。スキルは成長もするからこちらの世界では複数のスキル持ちは珍しくもなんともないから安心して頂戴。だから新しいスキルを生み出してくれるのを期待してるわ。ここまで言いかしら?」


大丈夫ですが一体どんなスキルを授かったのだろうか…。


「それをいまから発表しまーす!ずばり鑑定と調理と調合です!パチパチパチパチ!詳しいスキルの説明は後でステータスを確認するときに説明をみてね。後は、転生者得点でみんなが持ってるアイテムボックスの無限収納時間停止機能付きを贈呈します。それじゃぁそろそろ時間だから。困ったことがあったら協会に来たらいいわ!また会いましょ。」


え…ちょ…ステファン様…まだ聞きたいことが…。


白い空間が離れていき目を開ける感覚の後意識が戻ったのか、目の前にミンヒ市長がいた。


「アーヴァン大丈夫か?どこか変わったことはあるかい?」


「大丈夫です。その…ステファン様にお会いしました。」


「そうか…みんなスキルの鑑定時にステファン様にお会いするんだ。それではスキルを見せてもらうぞ!」


「はい。」


「ほう…!なるほど。喜べオーガスト!君の息子は君の仕事を継げるスキルを持ってるぞ。宿屋に必要不可欠なスキルだ。詳しくは言えないが可能性を沢山秘めている。大切にしなさい。アーヴァンは本日から陽だまり亭で働くように!」


「本当か!よくやったアーヴァン!素晴らしいぞ!早く帰ってナターシャに伝えないとな!さあ帰るぞ。っと鑑定料の大銀貨5枚置いておきます。有難うございました。」


「受け取った。また陽だまり亭に泊まりに行かせてもらうよ。では帰って大丈夫だ。」


「オーガスト様アーヴァン様お帰りはこちらからどうぞ。本日はお疲れ様でした。」


「失礼する。」


「お邪魔しました。」


父さんは俺を抱え上げ門番さんに手を挙げてあいさつすると上機嫌で走って陽だまり亭に向かった。

あまりの速さにジェットコースターを思い出しかけたよ。

家に着くと住居のほうで俺を下ろし母さんを呼びに行った。


「ナターシャ帰ったぞ!!ナターシャ!!」


父さんの声が大きくて少し恥ずかしくなったけど喜び方がうれしくて俺は椅子に腰かけおとなしく待つことにした。


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