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第一章01 目覚めたらイケメンに!

素人小説です。更新は気ままにしていきます。楽しんでいただけたら幸いです。よろしくお願いします。

-ニーファリア大陸-


ニーファリア大陸にあるベルモット王国に属する大自然やダンジョンに囲まれた都市ユーフォリア。

ユーフォリアで産まれた子どもは冒険者や商人や宿屋あらゆる仕事に就く為に店に修行に入ったり親から仕事を5歳から学んでいくのが通例である。

5歳で神様からのギフトとされるスキルを教会で調べるのが一般的だが、ユーフォリアに限っては厳重な管理の下都市を収める市長が独自の伝手で手に入れたスキルを鑑定する水晶を所持しているため5歳になると市長の家に行き、市長にのみ開示することになっている。

そんなユーフォリアの平凡な宿屋のオーガストとナタリア夫婦のもとに新たな命が産まれたのが5年前、名はアーヴァンという。

5歳の誕生日を迎えたアーヴァンは見たことのない世界の映像が脳内に流れてきた。

文明が発展した先の世の記憶だろうか…?

いや…これは死ぬ前の私の記憶じゃないか…私…俺…私は俺、アーヴァンになったようだ。

前世から察するに私は平凡なヲタク趣味があるだけのアラサー独身女性だったと思う。

仕事はペンションいわゆる宿屋で接客と厨房の手伝いをしていた。

趣味で料理は沢山していた為まかないなんかは作らせてもらえる腕前ではあった。

そんな記憶を思い出したのが丁度24時過ぎたあたりだろうか?

アーヴァンの記憶も所有しているため如何にこの少年がイケメンなのかがわかった。

5歳にしては背も高く少ないながら筋肉もあり滑らかな白い肌、絹糸のような赤髪、翡翠色の大きな瞳と縁取る二重と長い睫が印象的だ。

鏡で確認したい衝動に駆られながらも真夜中の現在布団に入りなおす。

夢にまで見ていたイケメンへの転生に大興奮している元アラサー独身女は明日のスキル鑑定が楽しみ過ぎて眠れなくなりそうな脳みそを落ち着かせ瞼を閉じた。


翌朝

考え事をしていたわりにぐっすり眠れた俺は目を覚まして前より小さくなった手を見て改めて夢でなく転生が現実であったことを確認し、ベットから起き上がり降りると寝巻から普段着であろう服に着替えて寝巻を畳みベッドメイキングを癖で終わらせる。窓ガラスに映るイケメンを見つめ微笑むと目の前のイケメンも微笑んだ。

程なくすると部屋がノックされた。


「アーヴァン入るわよ?あら今日は早起きね?服もベッドもきれいだわ。」


「おはようございます母さん。」


「おはよう。オーガストが朝食を用意して待ってますよ。行きましょ。」


「はい。」


俺を起こしに来たこの飛び切りの美人は母親のナターシャだ。

母さんと手をつなぎそこまで広くはないが家の隣にある宿屋の食堂へ向かう。

窓はさほど多くは無いが廊下はそこそこ長い、突き当たりの大きなドアを開けて進めば食堂についた。


「よお。今日は早起きだなアーヴァン。さては緊張してるのか?飯できてるぞ。」


このナイスガイで俺と同じ赤髪の彫の深い背の高い筋肉マッチョマンが俺の父親のオーガスト。

母に言われ椅子に腰かけると父も母も椅子に座った。

目の前には質素な野菜スープのようなものと黒パン、いつもと違うのは焼いた肉が少し置いてあった。

5歳の誕生日だからお祝いなのかもしれない。


「今日は特別な日だからな!朝は忙しいが今日だけ特別にオークのステーキ付きだ!しっかり食えよ。」


「英知ある女神ステファン様今日の糧を有難うございます。いただきます。アーヴァンにはこのステーキ食べにくくないかしら?今切ってあげるから少し待ちなさい。」


「ありがとうございます母さん。」


「男は塊肉のが興奮するだろうと思ってな…」


「さ切れたわよ。」


「いただきます。」


食べ始めたものの何だこの肉は…筋切りとかしてないだろ…硬い…味はものすごくいいのに残念過ぎる。

何とか硬い肉をもぐもぐと噛み飲み込むとスープを飲んでみる…う…塩味しかしない…野菜の旨味なんてないし…お湯に塩のしょっぱい汁に黒パンは硬い…歯が欠けないか心配になる。

この塩の汁につけて柔らかくして何とか食べた。

肉は申し訳ないが残してしまった。


「なんだアーヴァンもう食べないのか?そんなんじゃ大きくなれないぞ。」


「普段お肉なんて朝食べないからじゃないかしら?」


「それもそうか。ハハハ。そういえばアーヴァン今日は何の日か知っているか?」


「俺の誕生日でしょうか?」


「それもそうなんだがもう一つある。5歳まで無事に生きたお前はスキルを調べに行かなければならない」


「みんな5歳になると神様のギフトであるスキルを調べに行くのよ。スキルによって将来のお仕事が決まるといっても過言ではないわ。アーヴァンも宿屋で使えるスキルだったらいいのだけれど。」


「ナターシャ大丈夫だろ。俺たちの愛息子だぞ!きっと素晴らしいスキル持ちに違いない!」


「そうよね。母親の私がこれじゃ駄目よね!」



きゃっきゃウフフが始まりそうな雰囲気に両親の仲の良さに微笑ましく思いながら父さんが食べ終わるのを待ち、父さんと市長のお家に向かうことになった。

後片付けを早々に終わらせ父さんに手を引かれ家の外に出た。


「行ってくるぞナターシャ。何もないと思うが何かあったらスーラかジノを呼んでくれ。」


「ふふ、心配性ね大丈夫よ。」


「行ってきます母さん。」


「気を付けて行ってらっしゃい!」


家の宿屋はペンションより少し大きいぐらいの宿屋で隣に住居があるタイプだった。

前世で見たことのない街並みは田舎といえば都会よりだが都会といえば田舎よりの長閑な風景だ。

いろんなお店もあった。

都会ほどではないが個人経営のお店が軒並み並んでいるし。

そこそこ栄えているのかもしれない。

素敵な場所に転生できたことを心から女神に感謝したい気持ちになった。

そんなことを考えていると市長の家にたどり着いたのか父さんが立ち止まった。


「さあついたぞ。市長のミンヒ・ユーフォリア様の家だ。失礼のないようにな。」





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