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森蘭丸

 魔王は炎の中を、どんどん歩いていった。

 

 魔王の一振りで壁まで飛ばされた男は困惑した表情でただ眺めていた。


 魔王は、炎の壁を抜けて、数人の男たちが切り合っている部屋に出た。


「上様、なぜこのようなところに・・・・」

 さっきの男と同じような髪形の別の男が話しかけてきた。


「この男は、さっきのぶさい男とは違って整った顔をしているな!」

 魔王は醜いものが嫌いだった。

「そなた、なんという名前だ?」


「えっ?」

 男は困惑した表情を浮かべた。

「蘭丸ですが、どうされたのですか?」


「ランマルか! 変わった名前だ」

 魔王は目を丸くしていた。

「そなた、今何をしているのだ?」

 魔王は蘭丸が気に入ったようで、さらに声をかけた。


「????」

 蘭丸はとても困惑している。

「何をとおっしゃられても、光秀の兵とこうして・・・・」

 蘭丸は明智軍の兵と刀を交えながら、おかしなことを言う信長に、なんとか言葉を絞り出した。


「さっきの男も光秀とかいっていたな」

 魔王は少し考えて質問した。

「ランマル、お前は魔王軍なのか?」

 

「魔王軍?」

「信長様は第六天魔王といっていたな・・・・」

「はい私は第六天魔王、織田信長様の小姓です」

 信長は煙を吸って少しおかしくなっているのだと、蘭丸は考えていた。


「第六天魔王? よくわからんが、ランマルは魔王軍。つまりわれの配下ということだな」

 魔王は納得した表情になった。

「ランマルよ、ワレにも武器をよこせ!」

 

「は!」

 蘭丸は、壁にかかっていた、長槍を信長に手渡した。


 魔王は長槍を受け取ると縁側にでた。

 明智軍が密集している庭に向かって槍を一振りした。


 庭にいた明智軍数十人は魔王の一振りで吹き飛んだ!

「おお、なんてか弱い兵だ!」

 魔王は目の前にいる兵たちが、あまりに脆弱で驚いた。


 魔王は続けて槍を数回横なぎで振り回した。

 本能寺の庭にいた明智軍は全員、死亡した。


「えっえええっ!」

 目の前で展開された、信長による蹂躙に森蘭丸以下、織田軍の兵は口を開け目を丸くしてただただ呆然としていた。


「ランマルよ! 敵はもうこれだけか?」

 魔王は今の出来事をさも当たり前のことのように、振り返って蘭丸に質問した。


「まだまだ、敵はいます。 この寺の周りに1万人以上の明智軍が!」

 蘭丸は戸惑いながらもなんとか、答えた。


「そうか、では退治に行くか」

 魔王はそういうと槍を片手に、寺の外に通じる門に歩き出した。


 森蘭丸も慌てて、信長の後を追ったのである。


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