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猫の動物カウンセラー  作者: K・Sメッセ
ナナの欠落した記憶とは
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ナナの欠落した記憶とは(5)

 ナナは、欠落した記憶を思い出し、なぜここに来たのか、その訳を鈴たちに話した。

 考えたくない現実を突きつけられ、鈴の父親は怒り心頭だが、原西の父親のことが気になり。

 貴志はこのことを知っているのか。知っていたら、そんな研究は絶対にさせない。あと3時間したら貴志はここに来る。どうすればいい、ゴルフどころではない。この時、鈴の父親はあることを思いついた。


 鈴も考えたくない現実を突きつけられ、怒り心頭だが。一番辛い想いをしているのはナナの方だと思い。

「ナナ、辛かったね!? 大丈夫、この命に代えてもナナは私が必ず守るから。だって、私の妹とだからね」

「お姉ちゃん、ありがとう……」

「でも、おじさんの息子さんを許す訳にはいかない」

「鈴、その件は私に任せてくれないか?」

「えっ!? お父さんに?」


 午後10時、何も知らない原西の父親は、ゴルフを楽しみに車を走らせ鈴の家に着いた。

 すると、玄関先で鈴の父親が原西の父親を出迎え、その格好に何かを感じ。

「何か、あったのか? ゴルフに行く格好じゃないよな?」

「すまない、ゴルフは中止だ」 

「具合でも悪いのか?」

「ここでは話せない、ちょっとあがってくれないか?」


 原西の父親は、鈴の父親の真剣な態度に、また何かを感じ、滅多に入らない床の間に通され。そこには、見たこともない猫と鈴が黙って座っている。その時、ナナは原西の父親を見て、口を開いた。


「親子ね、顔が似ている……。ほんと、皮肉よね。だって、私、いま幸なんなだもん。あいつに感謝!? 冗談じゃない、ふざけんな……! あなたに言ってもしょうがないけど、あなたの息子さんを許す訳にはいかない。親なら、あなたがけじめをつけさせなさい。それが親の務め、親友の情けだと思いなさい」


 突然喋り出す猫に、原西の父親は面食らい、なんのことだか意味がわからない、困惑し立ち尽くしている。

 鈴の父親はナナの隣に座り。テーブルを挟み、原西の父親を座らせ、この出来事の発端を話し。そして、テーブルに置いてあるノートパソコンを開け、画面に表示している動かぬ証拠を見せた。

 すると、ナナの前で突然原西の父親が、息子がしたこと、本当に申し訳なかった。そう言いながら土下座をした。


「私は、あなたを責めてはいません。その誠意を見せてください。そうすれば、またここに遊びに来てください。私はそれで、この件は忘れます」


 なんという心遣い、なんという懐の広さ、原西の父親は泣いていた。そして、この光景に一番驚いていたのは鈴だった。


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