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猫の動物カウンセラー  作者: K・Sメッセ
飼い主を守る猫
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飼い主を守る猫(5)

 いったい誰がタマをあんな目に遭わせたのか。タマの爪には、わずかだが人間の皮膚辺が見つかっている。玄関先で何かがあった。滅多のことでは、玄関先に来ることはない。行動範囲は、ウッドデッキに面する庭とリビングのみがタマの行動範囲。


 今から2年半前、タマは元々飼い猫だった。ある日突然、飼い主に捨てられ。このことは長谷川家の人は知らない、野良猫だと思っている。

 長谷川宅の近辺では、3匹の野良猫が徘徊し。その3匹の猫は、長谷川家にも来るようになり。長谷川の母親は、その猫たちにご飯をあげよと思い、庭に行き。猫たちに近寄ると、2匹の猫が近寄り、差し出すご飯を美味しそうに食べた。

 しかし、もう1匹の猫だけは、なぜか長谷川の母親に近寄ろうともせず。ご飯にそっぽを向き、距離を置き、小さなウッドデッキの上でこちらを見ている。まるで、「誰が人間の施しを受けるか」、そんな感じを受ける。そんな猫だが、ここにはよく来る。あの猫たちのリーダーのようにも感じる、この猫がタマだった。


 長谷川はたまに、家の中からこの光景をよく見る。ご飯をあげているのは、長谷川の母親だけ。

 

 ある日、長谷川が学校から帰宅すると。

 以前飼っていた犬小屋の方から、叫び声のような声で鳴いているのが聞こえ。気になり行ってみると。犬小屋の中に1匹の猫がいる。あの近寄ろうともしなかった猫なのか。そう思うくらい、しばらく見ない間に痩せ細り、他の2匹の猫はいない。後ろ足を怪我し血を流している。

 長谷川は手当をしようと、手を差し伸べる。しかし、それを拒否するかのような態度をとり、長谷川を睨みつけ。あんな必死な形相をした猫を始めて見た長谷川は、余程どのことがあったのだと感じ、その猫をジッと見て話しかけた。

「何があったのかは知らない。私が必ず助けてあげる。私を信じなさい……。私を信じて、お願い!」

 長谷川は、渾身の想いで言った。

 すると、長谷川の助けたい想いが通じたのか、その猫の警戒心が解け。その姿は、まるで人間のように泣いているかのようだった。この猫を優しく抱え、リビングに行き手当てをし、その猫に話しかけた。

「もう大丈夫。私が守ってあげる。あなたの名前はタマ。今日から私たちの家族よ。よろしくね、タマ」

 このあと、タマを連れて鈴の動物病院に行った。


 実は、長谷川は犬派。タマという名に思い入れがあったのか。この名は、タマを見た時に自然に出た名前、初めて猫を飼う。

 日の時、長谷川は高校に通っていた。タマの面倒を見ているは、長谷川の母親だが。学校が休みの時は、長谷川はタマのことをちゃんと面倒を見ている。タマは、長谷川の言うことをよく聞き、なかなか頭が良いところがある。


 ナナは、タマの麻酔が切れたら、いったい何があったのか聞くことにしている。あと15分で麻酔が切れる。おそらく、タマが言っていた、「あいつ」とは、タマをあんな目に遭わせた犯人、箒でタマにひどいことをした人間。 


 午後5時40分。もうじきタマの麻酔が切れる時間。4人は、タマのいる入院室へ向かった。


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