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猫の動物カウンセラー  作者: K・Sメッセ
鈴の提案書
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鈴の提案書(2)

 本日から5日間、ナナの新人研修が始まる。新人研修の指導に当たるのは、教育係の田中先生。

 会議室では、ホワイトボードの前に立つ田中先生は、お行儀がちょっと悪いが会議室の長机の上にちょこんと座るナナに、動物病院で働くとはどういうことなのか、動物病院の知識とここのルールを教える。

 ただ、さすがにナナはノートを取ることはできない。そこで田中先生は、ホワイトボードに書かれた内容をスマホで写真を撮り、あとで写真をナナにメールすることになっていた。

 本当は、ナナはパソコンよりスマホが欲しい。しかし、スマホの画面は小さすぎて使いづらい、かといって画面を大きくしても、それじゃパソコンと同じ、それに持ち歩けない、ので諦めるしかない。


 ナナの研修が始まり。人間が猫に勉強を教えている異様な研修風景だが、田中先生はナナを猫とみているようで1人の人間として見ているところがあり、たまにどっちなんだと思うときもある。右前足を挙げ、「田中先生」と言いって質問をしたり、まるで学校の授業風景にも見えてくる不思議な感じだった。


 午後0時30分、午前の診察が終わり、昼食の時間。従業員のほとんどがスタッフルームで昼食を摂る。今日からナナもここで田中先生と一緒に昼食を摂ることに。

 田中先生のテーブルの定位置は、窓際の隅の方で1人。いつも窓の外を見て、手作りのお弁当を食べるのがお気に入りで、別に1人が好きと言うわけではない。ただ、優秀すぎて他のみんなは少し近づきにくいところがあるようで。鈴と早川副院長からしてみると、妹のような存在で、この3人は皆一人っ子でもある。


 田中先生はテーブルにつきお弁当を広げ、その足もとのそばにはナナ大好きな猫缶が皿に盛られて置かれ、2人は仲良く美味しそうに食べていた。

 2人は食事が終わると、ナナの要望で休憩もとらずに田中先生に院内の案内を頼み、気合が入っている様子のナナは、院内を散歩する訳にもいかないので、キャリーバッグの中に入り、小窓から様子をみることに。

 院内は広く感じ、いろんな医療機器をナナは見ていると、これらを全て使いこなし、そして国家試験に合格しないと獣医師になれにない。改めて獣医師の凄さを感じ、動物の病気を治す存在に凄さを感じていた。


 そろそろ、会議の時間になる2人は、会議室へ行くと、従業員たちみんな集まっていた。 これからいったい何を鈴は提案するのか、田中先生も席に着き、ナナはお行儀がちょっと悪いが会議室の長机の上にちょこんと座り、鈴と早川副院長を待った。


 午後1時28分、鈴と早川副院長が一緒に会議室へ入って来た。

 鈴はホワイトボード前に立ち、早川副院長も席につき、テーブルの上に人数分の提案書のコピーを置き。少しざわついていた会議室も静かになり、鈴が口を開いた。

「みんな、休憩中のところ集まっていただき、申し訳ありません。こんなに急ぐことはないのですが、思い立ったら吉日、今から私の考えた提案書をみんなに配ります。一通り目を通し、意見がある方は手を挙げてください」


 早川副院長は提案書をみんなに配るように回し、田中先生から提案書が配られたナナは、一通り目を通し、この内容をある程度予想していた。この能力を生かし、多くの動物たちを助け、救うことができる手助けになれる。まさに、これは私にしかできない仕事。ただ、わずか1年しか生きていない、人生経験のない私に、本当に務まるのか、この動物カウンセラーの仕事を。

 

 確かにナナの言う通りだが、鈴の提案書にはそれを踏まえて、ナナに動物カウンセラーになって欲しいと書いてあった。


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