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猫の動物カウンセラー  作者: K・Sメッセ
ナナと田中、動物園に行く
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ナナと田中先生、動物園に行く(8)

 田中先生は車を走らせ、予定通り午後5時20分に無事に木村動物園の駐車場に着き、不審な人物に合うこともなく、誰かにつけられもせず、辺りはまだ明るく。結局、ナナは一度も起きずにまだ寝ている。

 田中先生は、このままナナを寝かしておくことにして、起こさずにキャリーバッグに入れて、鈴の自宅に行き、玄関を開けると、にぎやかな声が聞こえ。その声が聞こえたのか、ナナは目が覚め、この匂い。いつの間に家に着いたのか、熟睡し、よく寝たナナは。

「先輩、今日はありがとうございました。お疲れ様です」

「ナナ、お疲れ、よく寝てたね!?」

「なんか不思議な気分なの。こういうのを働いたって言うのかな?」

「……そうかもね。ナナってまるで人間ね。もしかして人間になりたいとか」

「人間か!? お姉ちゃんたちを見ていると、それもいいかなって思うよね。いろいろあって楽しそうじゃない!?」

「人間も大変よ。いろいろあって」

「そこが面白いじゃないの?」

「あんたって、凄い猫ね」

「よく言われる」

「それ、自分で言う?」


 するとそこへ、鈴が田中先生を出迎えに来て。

「2人ともお疲れ様。ナナ、調子に乗ると瞳に怒られるわよ」

「知ってたよ、そこに隠れていたの。趣味悪いよ、お姉ちゃん」

「さすがナナね」

 田中先生は、キャリーバッグを上がり口に置き。

「院長、お疲れ様です。動物園での報告なんですけど」

「それはあとで聞くから、それよりみんな待ってるわよ。今日はナナの誕生日と就職祝と歓迎会、ナナ凄いね」

「どうりでこの靴の多さ。お姉ちゃん、ありがとね」

「ナナには、これからたくさん働いてもらわないと困るからね」

「はぁ!? 何それ、私は猫ですけど、何か?」

「私には、妹にしか見えないですけど?」

「ありがとう。違う違う、妹をこき使う気?」

「それより、田中さん、上がって」

「はい、お邪魔します」

 この時、田中先生とナナはこのサプライズを知らなかった。

 鈴は先にリビングに行き。ナナはキャリーバッグから出ると、私の話は無視ですか、と思わず愚痴をこぼし。田中先生とナナは、みんなが待つリビングに行くと。

 リビングは宴会会場化していた。といっても明日はみんな普段通りに仕事、ということでお酒類はなし、テーブルにはいろんな料理が並び、みんな各々とくつろいでいた。

 そこへ本日の主役が登場し、割れんばかり拍手で迎えられ、田中先生の足もとにはナナがいる。

「あのー、皆さん。今日は私のために集まっていただき、本当にありがとうございます。私は1歳になり。こんな誕生日を迎えられるとは夢にも思っていませんでした。私の過去に何があったかはわかりません。それでも私はここに来て本当によかったと思います。私の人生はここから再スタートです。そんな気持ちです。こんな私ですけど、よろしくお願いします」

 ナナは深々と頭を下げ。また割れんばかり拍手が鳴り響き。ちょっと照れてしまうナナの目の前に小さなケーキが置かれ、ローソクが1本立ち、鈴はしゃがんで。

「ナナ、誕生日おめでとう」

「お姉ちゃん、ありがとう」

「ナナ、ローソクの火、自分の息で消せる?」

「できるよ。でも、ケーキは食べられないけどね」

「知ってる。じゃ、火、消して見て?」

 ナナはローソクの火に息を吹きかけ、火が消え、みんなのおめでとうの歓声と拍手で祝った。

 このあと、ここでみんな夕食を摂ることになっている。この人数、31名分に合わせて長テーブルと椅子が並び、みんな席につき。田中先生と早川副院長と鈴の家族はいつものテーブルにつき、ナナはテーブルのそばに座った。その目の前には、限定品のスペシャルまぐろ猫缶が皿に盛られ、思わず笑みがこぼれるナナは嬉しそう。

 本日の料理は、鈴の母親の手料理が振る舞われ、みんな一斉にいただきますを言い、楽しい夕食が始まった。

 ナナは、限定品の猫缶を一口食べ、あまりの美味しさに驚き。私の誕生日ってことは、もしかしてこれって、1万円くらいするとか。そんなことをつい思ってしまうナナは、味わって食べていた。


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