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絶望老人が異世界転生をしたら、もう既に最強無双になっている?  作者: 賭博士郎C賢厳
A.アリスノヴァイン王国編 ~『邪惚教都』~
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54、【剛魂の剣】と《モノリスワーム》

  ●【No.054】●



 私たちは巨大な岩石や大きな鉄板を退()けて、そのまま地下階段を降りる。 すると勇者マトオの左手から小さい光が出現して、その光が長細く薄暗い地下通路を照らす。 さすがに狭いので、一列になって歩く。


 ちなみに並び順が、勇者マトオ→勇者マイカ→戦士ラグレテス→戦士ハーリルの順番になる。




 早速だけど、私たちの目の前に出現したのが、初っぱなからヤバそうな大型漆黒昆虫の「G・K・B・R」である。 大型昆虫なので細く狭い地下通路をウジャウジャすることはできないけど、それでも気持ち悪いのは、確かな事よね。


「出たわねぇ~」

「うわっ!」

「キモッ!」

「ここは俺に任せて下さい。

 マイカさん」


 するとマトオが何もない空間から、右手を出して、奇妙で不思議な剣を取り出した。


「あら、何? その剣?」

「はい、これは【剛魂(ごうこん)の剣】と言います。 伝説の皇剣ではありませんけど、それでも強力な剣であり、俺のとっておきなので、普段は自分の周囲の空間に隠しているんです。」

「へぇ~、そうなのねぇ~」


 この【剛魂の剣】とは、かつて別の違う大陸のとある国の奇妙で不思議なダンジョンから発見した特殊で強力な剣であり、この【剛魂の剣】には特殊な能力がある。

 そこでマトオが【剛魂(ごうこん)の剣】を装備して、彼の攻撃力が急激に上昇した。




 そんな目の前にいる「G・K・B・R」相手に、俺が【剛魂の剣】の特殊能力の『(くれない)』を使用する。


 あんな奴ら相手に『(くれない)』だけで、十分だ。


 俺が【剛魂の剣】の剣先を前方に突き出し、目の前にいる「G・K・B・R」共に狙いを定めて、剣先から小型火球を連続で発射させて、この「G・K・B・R」共に素早く当てる。


「『(くれない)』」


 ズドッ、ズドッ、ズドッ!

 ズドン、ズドン、ズドン!

 ドサァ、ドサァ、ドサァ!


(※この「G・K・B・R」共は言葉を発しない)


 そこにいた「G・K・B・R」共がどんどんと『紅』に当たり、そのまま後ろに倒れて消滅する。やっぱり、()()()()は火に弱い。 『紅』の当たった所が火傷して、どんどん消えていく。




 ここに勇者マトオの【剛魂の剣】の特殊能力『紅』により、大型漆黒昆虫モンスター「G・K・B・K」を全滅した。


 ふと床を見てみると、いっぱい骨が転がっていて、いつのモノか誰のモノか解らない。 もしかして、さっきの王護聖騎士や歩兵団の骨かもしれない。




 私たちは地下通路をまっすぐ歩いていく。 地下階段を降りてから、ずっとまっすぐ通路が続いており、さっきの大型漆黒昆虫モンスター「G・K・B・R」を全滅させてからも、この後に出現した巨大昆虫モンスター「ゲジゲジ」も、先頭を歩く(マトオ)の【剛魂の剣】の『紅』で倒す。 さらにこの後に出現した巨大昆虫モンスター「カタツムリ」や「ナメクジ」をも倒す。 先頭の(マトオ)がどんどんと巨大昆虫モンスターを倒していき、その後ろを歩く私たちは直接相手をしないですむ。

 正直いって、コイツらみんなザコみたい。 マトオ一人だけでも難なく倒せる。 やっぱり、あの巨大カマキリが言ったことは、あながち間違いじゃないかもしれない。




 一体どのぐらいまっすぐ歩いたか、地下通路が途中で左右の道に分かれており、この時になって、ようやく私たち四人が立ち止まって話し合う。


「右と左、どっちに行くべきか?」

「はい、どっちに行きますか?」

「ありゃ、さすがにずっとまっすぐじゃないのか?」

「そうね」


 さて、どうしたものかしら?

 一体どっちに行った方がいいかしら?


「いっそ、二手に分かれますか?」

「いや、それはうまくないわね。 この先、一体何が待っているか解らないうちに戦力を半減するのは、非常にマズイわね。」

「なるほど、確かに」

「仕方ないわ。 適当に行きましょう。 最初は左から」

「ええ、わかったわ」

「はい、判りました。 マイカさん」


 そこで最初の分かれ道では左側の通路に向かう。


 この後も通路をまっすぐ行きながら、目の前に出現する巨大昆虫モンスターを片っ端からどんどん倒していき、細く狭い通路から何もない広い空間に出てきた。

(※何もないとは言ったけど、床には人骨がたくさん転がっている)


 そこで私たちは周囲を見渡す。


「………」

「何もない空間?」

「こんな広い空間があったなんて?」

「ここは一体何なんですか?」

「でも、何もない……なんて事はないでしょうね? もしかして、(トラップ)……かしら?」

「それは解りませんけど、もしかしたら、あり得るかも……」


 私たち四人は、なおもこの何もない広い空間を見渡した。 この何もない広い空間とは、私たちが今いる所の向かう側(反対側)に先へ進む細く狭い通路があって、()()()()ポッカリとただ広くなってる。 ()()()何かが起きなければ、()()()()広くした意味がない。


「………」


 そう、やっぱり意味があったわね。


 向かう側(反対側)の通路から、巨大なワームがにょろにょろと出現した。 ()()()まさにこの巨大ワームとの戦闘空間だった。 この茶色く細長くうねうねとした巨大ワームこそ、この地下ダンジョンの "中ボス" と言ったところね。


 勇者マイカたちの前に《モノリスワーム》が現れた。


 出てきたわねぇ~。

 さすがにあの巨大カマキリのように喋ったりしないでしょうね?


「こ、これはまた大きい……」

「うわっ、出た!」

「ど、どうします?」

「勿論、戦うわよ。

 これだけ大きいと小回りも出来ないでしょうし、案外楽勝かもね?」

「判りました。 マイカさん」

「「………」」


 私の意見にマトオが頷く。


 私や(マトオ)が昆虫と戦闘するのに抵抗ないけど、さすがに後ろのラグレテスやハーリルは、無言で少し顔を曇らせる。


 だけど基本的に勇者である私と(マトオ)の意見が一致すれば、他に反対する者はいない。


 すると《モノリスワーム》がどんどん私たちに近づいてくる。






 《モノリスワーム》

レベル:40

危険度:D 凶暴度:D

全長が約5m。 身体が茶色く細長くうねうね・にょろにょろしたミミズ。 生理的に受け付けられない者は、まず戦えない。

攻撃方法は不明。




   ━・ー〇ー・━




 【勇者マトオの秘密兵器】


〇【剛魂(ごうこん)の剣】とは、伝説の皇剣ではない。

 それよりは劣るけど、それでも特殊で強力な剣であることには違いない。 明らかに普通の従来の剣よりも強いはず。 別名『進化する剣』という。


〇攻撃力+42/硬度:B


〇【剛魂(ごうこん)の剣】の特殊能力とは、『紅』・『茜』・『暁』の三段階による火球攻撃だ。

○『紅』は小型火球を剣先から放出させて、中距離の敵一体に攻撃する。

※敵一体に対して、約30~40のダメージ。

○『茜』は中型火球を剣先から放出させて、中距離の敵一体に攻撃する。

※敵一体に対して、約65~75のダメージ。

○『暁』は大型火球を剣先から放出させて、中距離の敵一体に攻撃する。

※敵一体に対して、約110~120のダメージ。


 本来は近距離・接近してからの斬撃だけが、勇者マトオの唯一の攻撃方法だったけど、この特殊能力は大変便利でありがたい。

◎高さを表記。

A→非常に高い

B→かなり高い

C→普通

D→かなり低い

E→非常に低い


ここでも遂に【剛魂の剣】が登場する。

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