40、これにて一件落着?
●【No.040】●
あの勇者マイカたち『ブラックファントム』の女性四人組が、比較的大きな町 "モルレーゲンの街" までやって来た。
その大きな町は、あの "SMエロスの塔" がある場所から程近い場所にある。
早速だけど、その町に入って宿屋を探す私たち四人は、すぐに宿屋を見つけて宿泊手続きをした。
次に服屋を探す私たち四人は、すぐに服屋も見つけて、そこで私たち四人が、それぞれの衣服や下着を購入していく。
―――といっても四人全員が、漆黒の下着や漆黒の衣服を購入してるだけだけど。
その店内は、通常のお客さんの本来の量で賑わっている。 今は他の勇者たちもいないし、町自体も平和そのものなので、なんら問題はない。
お次は武器・防具屋まで行って、私たち四人は、それぞれ自分に合った剣や杖や盾などを購入して、実際に装備していく。
この店内も通常のお客さんの本来の量で賑わっている。
ここで最終的な容姿はこうなった。
勇者マイカ→伝説の皇剣【八魔蛇の剣】・漆黒の胸当て/漆黒の上着に漆黒のミニスカートとロングブーツ。
戦士ラグレテス→漆黒の剣・漆黒の盾/漆黒の上着に漆黒のミニスカートとロングブーツ。
神官アロトリス→恥辱の杖・漆黒の神官の帽子/漆黒の上着に漆黒のミニスカートとロングブーツ。
大魔女シャニル→凌辱の杖・漆黒の魔女の帽子/漆黒の上着に漆黒のミニスカートとロングブーツ。
近場のレストランで夕食を食べながら、今後の事について話し合う私たち四人。
「それで、これからどうするつもりですか? マイカさん」
「「………」」
「う~ん、どうしよっかぁ~?」
「もう一度、王都に戻りますか?」
「う~ん、そうねぇ~。 無事にお姉様が救出できたかどうか確認する必要があるかもしれないからねぇ~」
「では、2.3日はこの町で休んでから、再び王都に向かいますか?」
「う~ん、そうねぇ~。 取り敢えずは、その方向でいこうかしらねぇ~」
「はい、それでいいと思います。 マイカさん」
「よーし、決まりですね。 マイカさん」
「ええ、そうね。 それでいきましょう。」
「「「はい、判りました」」」
ここで話がまとまって夕食を食べ終わると、早速もう一度、宿泊予定の宿屋まで戻っていった。
一方の勇者マトオたちハーレムパーティーやお姉様の『ヤナイ姫』や他の勇者たちは、アリスノヴァイン王国の正規兵 "プリデミア兵" たちの護衛・運搬によって、なんとか王都・城下町である "プリデミア" まで連れてこられていた。
その【翡翠の魅惑下着】を着たヤナイ姫を、王宮内にある自分の寝室のベッドの上に寝かせている。 幸い、ヤナイ姫に目立った傷もなく、ただ気絶してるだけのようだ。
問題なのは、他の勇者たちの方である。 他の勇者たちも王宮内の兵士の詰所みたいな所に運ばれ、そこで手当てなどを受けている。 ベッドが縦横にズラリと並んでおり、それぞれ勇者と仲間が並んで寝ている。 ある者は静かに寝ており、またある者はうなされている。 容態もまちまちで一定していない。 だけど幸いにも、重傷者はいないみたいだ。
唯一無事に生還した勇者マトオと仲間の女性三人は、今回の出来事・経緯を担当している王護聖騎士に説明した。
そこでは今回起きた出来事、特に勇者マイカたち『ブラックファントム』のメンバーが、あの "SMエロスの塔" に棲みついてた凶悪なモンスターや上位魔族を倒した事を報告した。
また勇者マイカたちが現在、"モルレーゲンの街" の宿屋に宿泊してる事も報告した。
「そうか、やはり彼女たちがヤったか……」
そこで王護聖騎士のリーダー格の騎士が、まるで判っていたかのような発言をしてる。
「やはり、そちらの方でも状況を把握してたのですか?」
「ああ、だいたいの事は把握していた。 おそらくあの上位魔族を倒せる程の勇者は、マイカ殿以外考えられないとな……」
「やっぱり、そんな凄い方たちだったのですね? あの方たちは……」
「ああ、他のメンバーも並みのレベルではなかったけど、特に勇者マイカ殿のレベルが群を抜いていた。 もし彼女で駄目だったら、どうしようもない……とな」
「それは凄いです!」
「王国があの勇者をそこまで信頼していたとは……」
「むーう、結局はマイカさん頼みだったとは……」
「いやいや、君たちもよくやったよ。 よくマイカ殿たちをサポートしてくれたと思うよ。 他の勇者たちがあのザマだからね」
「そう言ってもらえると、こちらも助かります」
「さあ、君たちもゆっくり休むといい。 部屋は用意してある」
「どうもありがとうございます。」
「遠慮なく、休ませてもらいます。」
「ああ、本当によくやってくれた。 感謝している」
ここでようやく俺たち一行も、その王護聖騎士の案内のもと、王宮内にある豪華な宿泊部屋で休息・安眠をとることができそうだ。
今回の出来事、あの "SMエロスの塔" の攻略には、勇者マイカたち一行と勇者マトオたち一行の活躍で、なんとか凶悪なモンスターや上位魔族の討伐・王様のお姉様である『ヤナイ姫』の救出に成功した。 あとの他の勇者たちはたいした活躍もしていない。
今回も王宮内では、他の勇者たちも宿泊する為、豪華な宿泊部屋は、一部屋しかとれなかった。
つまり、俺たち四人で一部屋である。
その豪華な宿泊部屋の中が、凄く広く、天井にはシャンデリアがあって、テーブルやソファーや椅子などといった家具も豪華な造りになっていて、やっぱり一際目立つのが、大きなサイズの白いベッドがふたつあること。 このベッドひとつで、三人は眠れる程の大きな豪華な白いベッドである。
俺たち四人が部屋の中に入り、周囲を見渡す。
「へぇ~ 凄い部屋ねぇ~」
「さすがは王宮の部屋です。 こんなに広いなんて、10人は居られそうですね。」
「いずれにしても、今夜も部屋に泊まれてよかったわ。」
「ああ、そうだな」
「見てよマトオ。 凄く大きなベッドだわ。 このサイズなら三人はいけそうよ。」
「はい、凄いです!」
「ああ、そうだね。 じゃあ、もうそろそろ寝ようか。 今夜はどうする?」
そこで女性陣が声を上げた。
「今夜も二人ずつ一緒のベッドで寝ようよマトオ」
「そうだよマトオ。 せっかくこんな大きなベッドなんだから、二人ずつ一緒に寝た方が効率いいよ。」
「そうか。 じゃあ、一体どうすればいい?」
ここでエミリアスが―――
「今夜は私と一緒に寝てもらうわねマトオ。 二人共、いいわね?」
「わかってるわよエミリアス。 順番だからね」
「はい、今夜はエミリアスに譲ります。」
「……と言うワケなので、いいわね? マトオも」
「わかったよエミリアス。 今夜は君と一緒に寝るよ」
「ありがとうマトオ」
そこでマトオ、ハーリル、ルシティーク、エミリアスの四人が衣服や下着など全部脱いで全裸になって、今夜はハーリルとルシティークが一緒のベッドに、マトオとエミリアスが一緒のベッドに、それぞれ寝ることになった。
そして、皆が寝静まった頃に、
「今夜も抱きついていい? マトオ」
「うん、いいよ。 エミリアス」
「ありがとうマトオ」
ギュゥーッ!
こうして全裸のエミリアスと一緒に寝る場合も、全裸の俺に抱きついて寝ることが、いつも通りの日課になってるみたいだ。
これでようやく "SMエロスの塔" のダンジョンも終了か?




