37、上位魔族・ヒョウと残り最後の一枚を守りきれ!
●【No.037】●
◎【十二階】
この何もない空間のフロア。
ここで遂に、この "SMエロスの塔" でのラスボス戦が始まった。
そのラスボスが上位魔族の『ヒョウ』であり、対するのは、勇者マイカ率いる女性四人組の『ブラックファントム』である。
現在は戦闘の真っ最中である。
もう既に勇者マイカ率いる『ブラックファントム』の女性四人組の衣服が、上位魔族・ヒョウによって破壊されていて、彼女たちは下着姿にされていた。
それでもなんとか戦ってきたけど、今度は上位魔族・ヒョウの特殊攻撃に、勇者マイカたち四人の漆黒のブラジャーまでも破壊されてしまい、とうとう残り漆黒のパンティー一枚だけとなった。
「「きゃあああぁぁぁーーーっ!!!」」
さすがにブラジャーまでも破壊されてしまい、その大きな胸を両手で隠して、その場にしゃがみ込むアロトリスとシャニル。
残念ながら、もうこの二人は身動きとれないと見られる。
「くっ、そぉ!」
「………」
左手で大きな胸を押さえ隠して、右手で剣を構えて立っているラグレテスと、もはや大きな胸を隠さずに、両手を自由にして構えて立っている苦戦中の勇者マイカ。
『アロトリスは動けない』
『シャニルは動けない』
『ラグレテスはまだ動ける』
『マイカは問題なく動ける』
せっかくの戦力であるアロトリスとシャニルの二人が、ここに来て戦意喪失状態に陥っている。
ここで上位魔族の『ヒョウ』がニヤリと笑い、すぐに息を思いっきり吸い始めた。
「ウッ…ヒョーオオオオオォォォーーーーッ!!!」
そこに上位魔族・ヒョウが口から、黄色で強烈な特殊炎を吐いて、私たちに向けて攻撃する。
ズゴゴゴゴゴォォォ―――
全体攻撃の【禁着の炎】(限定的着衣破砕炎)
「マズイ! みんな避けて!」
「「…………」」
「くっ、うっ!」
「……っ!!?」
私が慌てて後ろを振り向いて、みんなの方を見たけれど、もうそれどころではないみんなの姿を見て、私がみんなの前に出て、全身に禍々しくも妖しい邪悪で漆黒な闘気を放出させて両手を前方に突き出し、その闘気で前面に "大きな盾壁" を作って、上位魔族・ヒョウが吐いた炎から、私たちを守る。 幸い、私のレベルの方が高いので、それでなんとか防ぐことができた。
ズドォーン!
とはいっても、それでも無傷ではなく、特に最後の一枚となった漆黒のパンティーも、もう既にボロボロであり、所々で破れかかっていて、もう既に限界である。 あと一撃喰らうと、完全に破壊されるみたい。
もうあとがない。
そこで私が慌てて伝説の皇剣【八魔蛇の剣】を取り出して、それを上位魔族・ヒョウの方へ向けて投げつけた。
カラン!
するとなんと伝説の皇剣【八魔蛇の剣】の剣先から紫色の蛇の鎖が飛び出し、その上位魔族・ヒョウの身体に巻き付いて動きを封じる。
「ゥウッ………ッ!!?」
「よし、これで攻撃できるわ」
これがラストチャンスだわ。 これで決めないと最後のパンティーも破壊されるわ。
続けてすぐ【ストリンガー・デスロック】を発動させて、私の姿と存在がこの世界から消え去った。
スゥゥゥ―――
「ゥウッ………ッ!!?」
私が消えたことに不思議に思った奴が周囲を見渡す。 といっても首は動かせないので、目だけを動かす。
でも、それでも私の姿を見つけることができない。 ある意味、無敵の能力。 これで安心して奴に近づけるわ。
ここで私が奴に近づき、自分の射程内・奴の間合いに入ることに成功、私は自分の姿を現すと、すぐに【フルメタルジャケット・ミラージュ】を発動して、無数の小型の光の弾丸が奴の周囲に飛び散って、一斉に奴めがけて攻撃した。
「ゥウッ………ッ!!?」
「行けぇ!」
ズババババァァーーーッ!!
突然の攻撃に上位魔族・ヒョウが驚愕するけど、そもそも身体が動けないので回避も防御も弾き飛ばすこともできずに、まともに【フルメタルジャケット・ミラージュ】を喰らってしまう。
「ゥヴグゥッ!!?」
「でぇい!」
お陰で私は奴の隙をつくことができて、奴も大ダメージを与えることに成功、すぐに私が奴の近距離・真正面にて、必殺の【神納覇・黒白】を使用して、一瞬にして奴の胸板・心臓部を直撃、そこにポッカリ小さな穴があいて断末魔をあげながら、そのまま後方に倒れた。
「グオオオオォォォ―――」
ズゥン、ドサァッ!
もうピクリとも動かないみたいね。
「はぁはぁはぁ……やった……やっと勝てたわ……はぁ……」
私は息を切らしながらも、ようやくあの強敵、上位魔族の『ヒョウ』を倒した。 さすがに今回はマジで疲れたわ。
「おおっ……遂にやったか……」
「「…………」」
このボス戦の戦闘の終盤では、もうほとんど私しか動けておらず、ラグレテスもアロトリスもシャニルも心身共に疲れ果てていた。
いずれにしても、私たち『ブラックファントム』が上位魔族の『ヒョウ』に辛くも勝利して、残り最後の一枚もボロボロになりながらも、なんとか死守できた。
〇全体攻撃の限定的着衣破砕炎【禁着の炎】
黄色の強烈な炎だけど、実際には、それほどの威力・ダメージはない。
だがしかし、敵全員の鎧や盾などの防具から下着以外 (下着にも多少ダメージ有) の衣服まで破壊・破砕することができる特殊な炎である。
ちなみにこの攻撃は武器には効果ない。
〇特殊攻撃の限定的超音波衝撃【服砕の叫び】
大声で叫んで、その振動・衝撃を敵全員に与える。 勿論、この攻撃もたいした威力・ダメージはない。
だがしかし、敵全員が着ている衣服や下着までも破壊・破砕することができて、二回喰らわすとブラジャーが、三回喰らわすとパンティーが、それぞれ破壊・破砕できる。
ちなみにこの攻撃は武器には効果ない。
遂に決着か・・・?
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