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絶望老人が異世界転生をしたら、もう既に最強無双になっている?  作者: 賭博士郎C賢厳
A.アリスノヴァイン王国編 ~SMエロスの塔~
32/122

25、とにかく先を急ぐわよ!

この塔の名前が "SMエロスの塔" なんだけど、特にまだエロいことは起きていないようだが……?

  ●【No.025】●



 ◎【一階】


 次に私たちが気づいた時には、"SMエロスの塔" の出入り口に倒れてある、大きな鉄製の扉の上に立っていた。


「―――ここは……」

 私は周囲を見渡す。


 ここは私たちが最初に破壊した扉型モンスターの場所であり、この塔の出入り口がぽっかり()いていて、これでいつでも出入りできるようになってるわね。


「どうやら()()()()()が効いたようね。」


 どうやら私たち『ブラックファントム』は、()()()()()()()()()で、ふりだしの一階の最初の場所に戻ってきたようね。

 勿論だけど、私たち以外に誰もいない。


 おそらく他の勇者たちは、もう先の上階の方に行ってるわね。

 この一階フロアは見晴らしが良く、別に複雑な迷路でもなく、奥の方に上階へ上がる階段がひとつあるだけである。




 そこで私たちは、早速(さっそく)一階にある上階へ上がる階段の目の前に立っていて、今後のことについて少し話し合っていた。


「他の勇者の皆さんは、どこまで行きましたかね? もう3階くらいまでは行きましたかね?」

「ん~~」

「……えっ、まだ3階くらいですか? もう既に6階くらいは行ってませんか?」

「確かに、内部構造が複雑でなければ、そこまで行ってる可能性もありますわね。」

「……そうね、一体どこまで行ったのかしらね。 他の勇者の皆さんは……」

「ところで、この塔は一体何階までありますかね?」


「ちょっと待ってください。 今調べてみますね。」

「うん、わかったわ」


 そう言うと、大魔女シャニルが『魔法の地図』を取り出して、この "SMエロスの塔" に関する内部と階数を調べた。




 この『魔法の地図』とは、現在いる建物の「内部構造」や「全体の階数」や「モンスターのデータ」などについて、現在いる場所から調べることができる。


 例)場所:SMエロスの塔の一階

   内部構造:単純・広大

   階数:12階中1階

   モンスターの有無:無 (有の場合、強弱を表示)

   宝箱の有無:無 (有の場合、個数が表示)


 まず1階フロアは単純に広いだけで、宝箱もモンスターもいない。

 そんな調子で、2階・3階も特に何もなくただ広いだけの、弱小雑魚モンスターはいるみたいだけど、宝箱は特にないようだ。


 この "SMエロスの塔" は、全部で12階まであり、4階からは、かなり複雑な内部構造になっていて、また出現するモンスターも比較的強くなってきて、宝箱も未だに不明である。


 私たち『ブラックファントム』は()()えず先に進むことに決めたよ。


「―――となっております。」

「なるほど、そういうことなのね。 だいたいわかったわ」

「はい、確かに判りましたけど―――」

「それでこれからどうしますか? マイカさん」

「それじゃあ、行ける所まで行くわよ。 みんな」


「「「はい、判りました」」」


 そう言うと、私たちは2階へ行く階段を登っていき、すぐに2階フロアに到着した。





 ◎【二階】


「とーちゃ~く~」


 この2階フロアでも見晴らしが良くなかなか広く、しかもまだ弱小雑魚モンスターしかおらず、宝箱も全く見当たらない。 また他の勇者たちも、かなり先の方に行ったようで、この階も誰もいないようだ。


「―――ここは……」

 私は周囲を見渡す。


 この2階の内部構造も比較的単純に広いだけで、奥の方に上階へ上がる階段がひとつあるだけである。


「ここにも特に何もないようね。 さぁ、先を急ぐわよ」

「はい、判りました」

「では、行きましょう」


 この何もないフロアも私たちは弱小雑魚モンスターを倒しながら進んでいき―――


 そして私たちはこのフロアの奥にある上階へ上がる階段の目の前に立っていた。


「ねぇ、次は3階よね?」

「……は…はい…」

「……そ…そうですね…」


 (みんな、少し緊張してるようね)


 そう言うと、私たちは3階へ行く階段を登っていき、すぐに3階フロアに到着した。





 ◎【三階】


 着いて早々に―――


「―――ここは……」

 私は周囲を見渡す。


 だけど、同時にみんなを鼓舞する。


「さぁ、みんな3階に着いたわよ。 まだまだ先が長いようだけど、とにかく頑張っていくわよ」

「はい、そうですね。 まだまだ先が長いようですからね。」

「………」

「では、ここでも素直にこのまま通りすぎますか?」

「ええ、そうね。 この階も特に何もなさそうだしね。」

「はい、判りました。 マイカさん」


 この3階フロアも比較的何もなく、この階も特に複雑な内部構造にはなっていないようだけど、一方でモンスターもまだまだ弱いようである。

 この何もない広いだけの空間には、奥の方に上階へ上がる階段がひとつあるだけである。

 しかもここでも特に誰もいないようだ。


「やっぱり、誰もいませんね」

「ん~~ ここでも特に何もないわね? この塔は一体どうなってるのよ?」

「確かに、かえって不気味ですよね? この塔の存在意味が……」

「一体何のためにあるのでしょうか? この塔は……」

「………」

「まぁ、それはともかく、今はあれこれ考える必要はないから、ともかく先を急ぐわよ!」


「「「はい、マイカさん」」」


 この何もないフロアでも私たちは弱小雑魚モンスターを倒しながら進んでいき―――


 そして私たちはこのフロアの奥にある上階へ上がる階段の目の前に立っていた。


「……次が4階ですよね?」

「ええ、これからが本番の4階のはずよね? ここからがいよいよ本番だよね?」

「はい、そのようですね。 マイカさん」

「それでは行きますか? マイカさん」

「ええ、行くわよ。みんな」

「はい、判りました。マイカさん」


 そう言うと、私たちは4階へ行く階段を登っていき、すぐに4階フロアに到着した。





 ◎【四階】


 そこで―――


「―――ここは……」

 私は周囲を見渡す。




この塔では、一階から複数の窓があり、昼間は太陽の光が、夜中は壁につけられた松明(タイマツ)の火の明かりが、それぞれ内部をある程度明るくしている。

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