17、ようやく王都まで来たぞ!
●【No.017】●
「温泉舘」があった街 "マロニューウナの町" から、次の目的地である "アリスノヴァイン王国" の王都・城下町へ、歩いて向かっていく勇者マイカたち一行。
次の街が見えるまで、ただの北の一本道であり、舗装された道路の左右に林がずっとあるだけである。
相変わらず何もない寂しいところだよね。 何か建物とかないのかしらね? でも、まぁ…人もほとんど歩いてないし、外はモンスターもよく出現してくるし、まぁ…仕方ないよね?
勿論、一度外に出れば、様々なモンスターが出現してくる。 強力なモンスターが出てくれば、弱小モンスターも出てくる。
うっかりとモンスターたちが、勇者マイカたち一行の目の前に出てくれば、最強無双の勇者マイカの前に、あっという間に、あっさりと倒されてしまう。
それを繰り返しながら、北へ道を歩いて進んでいく。
この約2キロの道程は、勇者マイカにとっては容易い道程だけど、彼女は大魔女シャニルと神官アロトリスの二人に合わせて歩いてるので、少し遅いようだ。
だいたい約1.5キロくらい行った先、道の真ん中で一人の女性が数匹の白い狼に取り囲まれていた。
あれは確か、レベル44の白い狼のモンスター "ホワイトウルフタイガーC" だったかしらね? この地域では、ああいうモンスターがよく出没してるようね。
「あ……マイカさん、あれ?」
「ええ、わかってるわ。 二人共助けるわよ」
「「はい!」」
その女性は剣を構えて、困惑して難しい顔をしてるけど、次の瞬間、突然 "ホワイトウルフタイガーC" 共が一斉に、その女性に飛びかかり襲ってきた。
私は少し離れた場所から、素早く無数の小型の光の弾丸を、その数匹の "ホワイトウルフタイガーC" の方に向けて飛ばした。
ズババババァーーーァン!!
「「「ギャアッ!?」」」
全弾 "ホワイトウルフタイガーC" 共の首に命中。 ここに来て、また命中率が少し増してきたかな?
そこで数匹の "ホワイトウルフタイガーC" の首にぽっかり穴があき、そのまま横に倒れて絶命した。 だいたいがこんな感じで戦闘が終了する。
「大丈夫ですか?」
「はい、なんとか大丈夫です。 助けていただき、ありがとうございます。」
「いえいえ、あなたを助けたのはマイカさんですから」
「……マイカ……」
そんなやりとりを、シャニルやアロトリスの二人と、その女性でしていると、私も彼女に話しかけた。
「あなた、大丈夫?」
「はい、どうもありがとうございます。 マイカさん」
「うん、あなた一人なの?」
「はい、私一人ですけど……」
そう言いながら私が、その女性のことをよく見ていると、彼女の容姿が紫色の太股まで伸びた髪を、大きな赤いリボンで束ねていて、赤茶色の瞳の美しい顔に、服装が漆黒のハイレグレオタードの上に露出度の高い漆黒の鎧や細長い手袋や細長いブーツを着用して、左腕には漆黒の小型の円形盾を装着して、右手には漆黒の剣を持っている。
彼女も全身黒ずくめで、とてもセクシーな格好をしている。
「どうもはじめまして。 私の名前はラグレテスと言います。 一応、戦士をしております。」
「この私が勇者マイカよ♪ ヨロシクね♪」
「はい、私の名前は大魔女シャニルです。 宜しくお願いします。」
「私の名前は神官アロトリスです。 どうぞよろしく」
「はい、こちらこそ宜しくお願いします。」
この比較的巨乳で美女の名前はラグレテスと言う戦士である。
「ねぇ、あなた一人なら、私たちとパーティー組まない?」
「はい、別に構いませんよ。」
「やっぱり一人は寂しいですからね。」
「じゃあ、決まりね♪」
「はい、判りました。 マイカさん」
これで勇者マイカたち一行は四人となり、
勇者マイカ
大魔女シャニル
神官アロトリス
戦士ラグレテス
のパーティーとなった。
♪戦士ラグレテスが仲間になった♪
「それにしても強いですね。 マイカさんは一体レベルがいくつなんですか?」
「そうねぇ~ 前見た時はレベル500以上はあった気がするけど、ミドリ……私の今のステータスを見せてくれる?」
「うん、わかった」
そこでミドリの両目が光だし、何もない空間から、私のステータスが映し出された。
●・●・●
マイカ : 勇者
レベル : 568
耐久力 :4600
魔法力 :1480
―――――――――――
攻撃力 :2380
守備力 :2380
機動力 :2850
叡知力 :1750
幸運力 :1970
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絶望力 : 100
能力 :【ストリンガー・デスロック】【フルメタルジャケット・ミラージュ】【肉体固定】
称号 :旅人→淑女
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あれからほんの少しだけ、レベルが上がってたみたいだね。
これを見たラグレテスがとても驚いてた。
「す……凄いですね……これって、レベル99超えてますよ……マイカさん!」
「ふふふ、これがまだまだなのよねぇ~~♪」
「えっ、そ……そうなのですか……これでまだまだなのですか……?」
「そうなのよぉ~~♪」
「「……」」
私とラグレテスが話し合ってるそばで、無表情のシャニルとアロトリスの二人が、無言で冷静に受け止めている。
どうやら私のレベルは想定内だったようね。
そうこうしているうちに、ようやく "アリスノヴァイン王国" の王都・城下町が近づいてきた。
そして、勇者マイカたち一行の背後を尾行する、複数の謎の人影も遂に王都まで来ていた。
「ようやく着いたわね。 ここが王都なのね?」
「はい、そのようですね」
ここで "アリスノヴァイン王国" の王都・城下町の入口まで到着した。
ここでさらに仲間が増えた。
でも何故、街の中やダンジョンの中ではなく、ただの外の道に仲間がいるのか……?
あと全員、黒い衣服を着用している?




