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絶望老人が異世界転生をしたら、もう既に最強無双になっている?  作者: 賭博士郎C賢厳
A.アリスノヴァイン王国編 ~王都へ向かえ~
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11、次の街での不愉快な事?B

前回の続きです。


  ●【No.011】●



 お腹がすいた私たちが、カグラツカサの町で肉料理店の店内に入って、じっくりと肉料理を堪能していた。

 私のは牛肉みたいな美味しそうなお肉のジューシーなステーキに白米のセット。

 シャニルのはチャーシュー付き肉うどんの醤油味みたいな料理に白米のセット。


 この街には、白米や美味しそうなお肉が揃っていて、なかなかお腹を満たしてくれそうだ。


「へぇ~ なかなか美味しいわねぇ~~♪」

「はい、そうですね」

「へぇ~ この街では白米があるのね。」

「はい、この街を作った日本人がお米を食べたい、と言うことで試行錯誤して、ようやくお米に似た食べ物を作ったそうです。」

「へぇ~ そうなんだぁ~~♪」

「この後はどうされますか? マイカさん」

「そうよねぇ~ でもまぁ宿屋でも見つけて、今夜はそこに泊まろうかしらねぇ~~♪」

「はい、そうですか。 では後で宿屋を探しましょうか。」

「えぇ、そうね」


 そこで二人が食事を終えて会計を済ませると、勇者マイカと占い師のシャニルの二人が、その肉料理店を出ていった。







 お店を出た私たちは、その足で、今度は手頃な宿屋を探した。

 すると多くの宿屋があるものの、意外にも何処も満員が多く、なかなか見つけられないでいた。


「ん~~ なかなかないわねぇ~~」

「はい、そうですね。 では私が普段からお世話になってる宿屋がひとつありますので、そちらの方に行きますか? マイカさん」

「あら、そうなの。 なら、そちらの方に行きますかね。」

「はい、判りました。」


 そう言うと、私はシャニルの案内でシャニル・オススメの宿屋の方に向かうことにした。







 その勇者マイカと占い師のシャニルの二人を、背後からガラの悪そうな恥知らずの男性が複数人、あとをついてきていた。


 ここでガラの悪そうな男どもが、物陰(ものかげ)に隠れて小声で話していた。


「おい、いたぞ。 あの二人だ。 へっへっへっ」

「ちっ、なめやがって! この俺たちを敵に回すと一体どうなるのか、思い知らせてやるぞ!」

「だが、一体どうやって……?」

「けっ、決まってんだろ! 奴らが寝てる間にさらってやるんだ! 」

「ふふふ、小娘などさらってしまえば、あとはこっちのもんだ。 へっへっへっ」

「……!」

「おい、どうした? 黙ってよぉ?」

「……いや、何でもない……」

「…? そうか」

「よーし、行くぞ!」

「おお、行くぜ!」

「……」


 そこでガラの悪そうな男どもも勇者マイカたちが、今夜泊まる予定の宿屋の方に向かっていった。







 今夜泊まる宿屋とは、勇者マイカと占い師のシャニルが同室で泊まっており、ふかふかのベッドがふたつあって、シャワーやトイレも付いてある。


 まず二人が全裸でシャワーを浴びて、バスローブに着替えていて、簡単に軽めな食事を食べたあとで、それから色々と雑用をやってから、最後に寝間着に着替えて、ふかふかのベッドで二人がぐっすり寝ている。

 この時まで勇者マイカたちは、自分たちに降りかかるであろう出来事を、まだ何も気がついていないようだが―――







 そして、この宿屋もこの街自体も、全員が寝静(ねしず)まったあとの深夜で―――


 ()()が動き始めた。


 あのガラの悪そうな男どもが静かに物音も立てずに、真っ先に勇者マイカたちがいる宿屋に侵入し、予め調べておいた勇者マイカたちがいる筈の部屋まで、一直線に向かうガラの悪そうな男ども。


 その宿屋の中は既に暗かったけど―――


 勇者マイカたちがいる筈の部屋のドアを、静かに()けて中に入り、勇者マイカたちが寝ているベッドまで無言・無音で近づく。


 どうでもいいことなのだが、この一連の動作が手慣れた手つきで進められており、まさか()()()()、いつもこんなことをやっているのか?


 この暗い部屋ながらも勇者マイカたちの掛け布団を引き剥がす。


「へっへっへっ、行くぜ」


 バサァッ!


「っ!!?」

「な、何ぃっ!!?」

「こ、これは一体どういうことだっ!!?」


 なんと、このベッドに寝ているはずの勇者マイカと占い師のシャニルの姿がいない?


「おい、この部屋で合ってるんだろうなぁ!?」

「ああ、確かにこの部屋に泊まってるはずなんだが……」

「…そんなバカな…」

「じゃあ、何故いない……!?」

「……」


 するとガラの悪そうな男どもの背後から、(たくま)しそうな男の声がして、この部屋の明かりがついた。


「おい、残念だったな。 ここには誰もいないぜ。 マヌケども」


「…っ!!?」


 ガラの悪そうな男どもが、その声に気がつき、後ろを振り向いてみると、そこには "ギルド冒険商" の主人をはじめ、屈強な冒険者たちにこの国の衛兵たちが多数いて、ガラの悪そうな男どもの周囲を取り囲んでいた。


「こ、これは一体どういうことなんだ!?」


「おいおい、この宿屋は俺が管轄してる宿屋なんだぜ。 この宿屋には、俺たち以外誰もいないぜ。」

「な、なんだと!? そんなバカな!?」

「くそっ、俺たちは……っ!?」

「な、なにぃっ!!?」


「こう見えて、俺はこの街でも有名な名士なんだがな。予め俺たちが各部屋に待機していて、あとはてめえたちが来るのを待つだけだぜ。」


「それ!!」


 するとガラの悪そうな男どもの何人かが、そのリーダー格のよりガラの悪そうな男を取り押さえた。


「くそっ、そういうことか!」


「ああ、そういうことだ。 この俺の舎弟(きょうだい)が何人か、てめえのチームの中に(まぎ)()ませていて、情報の収集と操作(スパイ)をさせていたんだよ。」


「おのれ、あの小娘どもは一体何処にいるっ!?」

「さぁな。 だが、てめえらが、()()を知る必要が、()()でなくなったわけだ。」

「…くっ…」

「おい、連れていけ」

「はい!」


 そこで "ギルド冒険商" の主人の指示のもと、ガラの悪そうな男どもが全員捕縛され、何処かへ連れていかれた。


 この "ギルド冒険商" の主人とは、一体何者なのか…!?

あの主人はこの街の名士なのか!?

・・・と言うことは、この街での重要な人物なのか!?

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