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絶望老人が異世界転生をしたら、もう既に最強無双になっている?  作者: 賭博士郎C賢厳
B.バイオメドリグスの国編
117/120

110、暗躍! 女神会議!

  ●【No.110】●



 ここはアリスノヴァイン王国の王都・城下町 "プリデミア" の王宮内の王様のいる執務室にて。


 ここに王様と姉のヤナイ姫と勇者マイカたち『ブラックファントム』と勇者マトオたち『セックス・ハーレム・ナイトメア』がいる。 私・マイカが昨夜に起きた出来事の顛末を説明する。 その説明を聞いた王様たちが驚愕していた。


 だけど…私には、まだひとつ疑問が残る。


 ・・・・・・・・・


 それは何故(なぜ)、石化して動けないはずのポグルスをわざわざ破壊する必要があったのか? ()()()解明しないと、どうにも腑に落ちないわね。








 ここは何処(どこ)かの某神殿…。 そこはまるで石でできた古代ギリシャ神話に出てきそうな古い神殿…。


 空は青く大地もちゃんとあって、草原の中に神殿がある以外、特に他に建物がない所…。


 神殿の中に入ると、神殿の中は薄暗い…。 左右横にある柱の隙間(スキマ)から外の光が()()んで、(かろ)うじて内部の様子・状態が見える。


 ()()を歩く。


 神殿の一番奥に大きな石でできた扉がある。


 ギギギギィィィ―――


 その扉が、突如として自動的に開いた。


 そこには古代ギリシャ神話に出てきそうな古びた『玉座の間』、または『教皇の間』とも呼ばれる場所がある。


 一番奥には黄金でできた玉座があり、そこに例の女性が座る。 現在の状況とは、その玉座の間の奥の方に黄金でできた玉座があって、そこに白い布の天使風な格好をした女性が、ピンク色のクッションを敷いて座る。 それと玉座の左右にも複数の椅子があって、複数の女性が座る。


 ここは女神の神殿…。


 この女神の神殿の主である女神ベルダルディアがいる。 さらに女神タナトスと女神ネメシスと女神アフロディーテと女神エロスも椅子に座る。 どうやらこの四人の女神もカラスクイーンアテナの潜伏場所から女神の神殿へ転移していたようだ。 さすがだ。


「みんな、揃っているわね?」

「「ええ」」

「「はい」」


 まずは女神ベルダルディアの進行で始まる。


「残念ながらポグルスは、まだ戻ってきませんでした。」

「「………」」

「それはどういう意味?」

「それは何故(なぜ)ですか?」

「確かにポグルスは死ぬと、ここに戻ることができます。 でも彼はまだ戻ってきません。」

「「………」」

「それはどういう意味?」

「それは何故(なぜ)ですか?」

「理由はひとつ。 彼はまだ死んでいません。」

「「……えっ!?」」

「「まさか……?」」

「おそらく石化した後で、石化したポグルスとダミーの石化を交換して、ダミーの石化を破壊。 今頃は大魔王イザベリュータの所へいるでしょう。」

「「「「!?」」」」


「これはあくまで推測なのですが、大魔王イザベリュータの真の目的は、実はカラスクイーンアテナではなく、ポグルスの方だったのでは……?」

「「「「えっ!!?」」」」

「無論、カラスクイーンアテナも邪魔なのは…かわりありません。 しかし、あくまで "ついで" で本当の目的はポグルスの奪取ではないかと思ってます。」

「しかし、それは何の為に?」

「そうです。 ポグルスと大魔王イザベリュータに接点はありませんよ?」

「それは私にも解りません。 しかし、私にはそう思えてなりません。」

「大魔王イザベリュータがポグルスを拉致・誘拐して、何のメリットがあります? 正直いって、彼を泳がしていた方が彼女の為にもいいのでは……?」

「確かに私もそう思います。 しかし、大魔王イザベリュータにとってポグルスも手元に置いておきたい理由ができた……ということですかね?」

「それは何ですか?」

「それは私にも解りません。 ですが…きっと重要な事―――」

「………」


「それで…ポグルスはどうします?」

「まだ死んでいないのであれば、私たちにはどうすることもできません。 しばらく様子を見ましょうか…?」

「………」

「―――そうですか……」

「それでいいと思います」

「なるほど、様子見ですね?」

「まぁ…まだ慌てる必要もないでしょうね…」


 なんとポグルスが大魔王イザベリュータに拉致・誘拐されているかもしれないのに、この女神たちは意外に薄情、おっと―――否、意外に冷静である。 ポグルスは半ば放置となる。 でもまぁ…仕方がない……。


 今度は女神タナトスの進行で始める。


「それで…カラスクイーンアテナの方はどうしますか?」

「大魔王イザベリュータは悪魔神復活阻止派。 カラスクイーンアテナは悪魔神復活推進派。 それだから大魔王イザベリュータは悪魔神復活を阻止する為に、悪魔神復活推進派のカラスクイーンアテナを捕らえた。 普通の大義名分で理に(かな)った行為です。」

「なるほど、そうですか?」

「………」

「確かに、そうですね」

「大魔王イザベリュータがカラスクイーンアテナを殺害する可能性は?」

「大魔王イザベリュータがカラスクイーンアテナを殺害するつもりなら、わざわざ拉致・誘拐する必要がないのでは?」

「カラスクイーンアテナを拉致・誘拐する前に殺害すればいいのでは?」

「ということは生かしておく必要があった?」

「はい、あの大魔王イザベリュータが邪魔な存在をいつまでも生かしておく必要がありませんから…」

「つまり、ポグルス同様にまだまだ利用価値がある?」

「つまり、まだまだポグルスもカラスクイーンアテナも何かしらに使用するつもりですかね?」

「おそらく、そうだと思います。」

「なるほど、確かに……」

「それで…カラスクイーンアテナの救出はどうします?」

「その必要はないでしょう」

「マイカさんも様子見だそうですし、こちらも様子見でいきましょう。」

「そうですか、判りました。」

「はい、判りました。」

「………」


 カラスクイーンアテナの方は積極的に関与・干渉することはないようだ。 こちらの方はそもそも悪魔神復活推進派の幹部であり、悪魔神復活阻止派の女神たちがわざわざ救出する必要はない。 なので、こちらの方も基本的には放置である。 でもまぁ…仕方ないな……。


「この事はシジルスに報告しますから、シジルスからヴァグドゥルスへ伝わるでしょう。」

「この事はアオからマイカさんに報告しますから、他の者たちにも伝わるでしょう。」


 この後で、この件についてはシジルス経由でヴァグドゥルスに、アオ(ブルームスライム)経由でマイカたちに知られるところとなった。 でもまぁ…仕方ないけど……ね。


「これで、この件については関係者に伝わるでしょう。」

「この件については引き続き議論・検討する必要がありますね。」

「はい、判りました。」

「それでいいと思います。」

「それでは今回はお開きとします。」

「………」 


 女神ベルダルディアが中央の玉座に座り、女神タナトスと女神ネメシスと女神アフロディーテと女神エロスが左右の椅子に座る。 まだまだ話し合いが続いているけど、彼女たちからどんどんと遠ざかっていき、やがて…玉座の間の扉が自動的に閉じてしまった。


 ギギギギィィィ―――バタァーーーン!


 そして、玉座の間から外に出た。

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