最終話〜月光〜
2人が同時にペンを置いた時・・・どこの部屋からか、途轍もなく大きな泣き声が聞こえてきた。
「やだ、輝姫、また夜泣き!?」
輝姫という名を呼び、美輝は立ち上がってその部屋へと向かった。
後から、大輝も手紙をポケットに入れながら美輝の後をつく。
大輝が部屋に着いた頃には、美輝が輝姫を懸命にあやしていた。
「どうしよぉ大輝ぃ・・・輝姫、なかなか泣き止まないの〜・・・」
半泣きで潤んだ目で、美輝は大輝に助けを求めた。
大輝は、少し溜息を吐くと・・・
「“母さん”が泣いてどーすんだよ。輝姫に笑われるぞ?」
微笑を交え、美輝の涙を指で拭って輝姫をそっと抱き上げた。
大輝が、輝姫の頭を撫でると・・・瞬時に、輝姫は元のようにリズミカルな寝息を立て始める。
「・・・なんで大輝が抱っこすると泣き止むんだろう・・・」
「さあね。」
大輝は曖昧な返事をして、輝姫をベッドに寝かす。
神楽輝姫。美輝と大輝の間に生まれた、2人にとって、かけがえのない、大切な、大切な、宝物。宝人。
「あ・・・」
美輝は、大輝の立つ場所から見える、夜空を煌々と照らす月に気づいた。
窓越しでも分かるくらい、煌々とした、眩い光。
「もしかして、月の光で?」
「やっと気づいたか。」
大輝は呆れたようにそう言い、窓から月を見上げる。
つられて美輝も、同じように月を見上げる。
「綺麗だねぇ・・・」
美輝は、あまりもの月の美しさに嘆息を漏らした。
そんな美輝の傍で、大輝が思い浮かべるのは・・・やはり、あの手紙にも記した内容。
近くにいるようで、遠くに行ってしまった・・・そんな時期。拓海と美輝が付き合っていた時代。
・・・もしかしたら、拓海の立場が、自分に当たってしまうかもしれない。
想いを交わした明日壁丘にちなみ・・・明日に、壁ができてしまうかもしれない。
そんなことは・・・嫌だった。何がなんでも、傍に居て欲しい。
青年と化した・・・でも、心はまだ少年のままの彼は、ポケットの中の紙を握り締めた。
「・・・なぁ、美輝。」
「ん?」
「好きだから、もう離れるなよ?」
そう、離れて欲しくなかった。傍に居て欲しいのだ。
両親を一度に失った・・・そんな心の空白を埋めてくれた、たった1人の人だったからだ。
ベビーシッターでもない。クラスメイトでもない。ましてや美久でもない・・・美輝だから、離れて欲しくなかった。
美輝の目から、涙が1粒零れた。
「・・・もしかして、また嫌?」
そんな美輝の目を見て、大輝は驚いたような目をして、美輝の涙を再度拭った。
彼女は、首を横に振って・・・
「ううん・・・嬉しかった。だって大輝、初めて好きって言ってくれたもん・・・」
そう言って見せた美輝の笑顔は・・・大輝には、美しく輝いていて。
月光の下。再度交わされた想いは・・・もう、比例に惑わされない。反比例なんかしない。
“思い出”として、残されるから。
『比例×反比例』完結。
作者「遂に!遂に最終回です!てか3話一気に書き上げました・・・ヘトヘトです・・・」
美輝「それはいーから、早くしてよっ!」
作者「おっとゴメン。実は今、今作品に登場してきたキャラたちが揃っております!ではみなさん、一言ずつどうぞ!って、最初はやっぱ・・・」
拓海「よっす!麗沙とヤりまくってる拓海だ!今までどうもサンキュー!」
恵夢「フラ○チェンマスコットにハマッてる恵夢です。誰か、フラ○チェンファンクラブの一員に・・・」
恵美「んなことどうでもいーっしょ!出番少なかった恵美です!今は自分の飲食店作って働いてます!これからも頑張りますよ!」
恵夢「まぁいろいろとありがとうございました。」
瞬理「お姉ちゃんたち、なんか堅苦しいよぉ〜?」
麗沙「美輝の母の麗沙です。どうもありがとうございました。」
翔一郎「1人だけ名前が長ったらしい美輝の父です。まぁどうも。」
美久「もっと大輝とイチャつきたかった〜!」
ダミー「アキラメロ。アンタモトカラミャクナシ。」
美久「ヒドッ!」
作者「・・・まぁ、他にもまだまだ居ますが・・・時間が時間なんで、もうここで打ち上げです。」
美輝「ちょっと待ったぁ!」
大輝「肝心の俺等挨拶してねーじゃん。」
作者「おっとゴメンよヒロイン&ヒーロー!さぁ、締めの一言!」
美輝「え〜、まぁとにかくお騒がせしました!」
大輝「どうもな。」
作者「短っ!」
え〜、作者からは・・・ズタズタな展開&誤字脱字&文章力0のおかげで読みにくかったこの作品、読んでくださってありがとうございました!またこれからもよろしくお願いします!




